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処女航海
ワタクシ駅は佇むベンチの背もたれに腰掛け アノコ三つ飛ばした所、俺の真似し背伸ばし そっぽ向く 目が合って急いで逸らした視線は 地平線まで続く敷かれたレール その上を迸る方舟に乗り 寝たフリして眺めた姿は かつて夢に出てきたお姫様 誰も居ない終着駅でただ時の流れを忘れ この感傷とモラトリアムで 構成されたキャンヴァスに 存在しない真実があると画く
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処女航海 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 188.3
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2024-11-04
コメント日時 2024-11-04
項目 | 全期間(2024/11/15現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
夢のようで不思議なものを表している詩だと思いました。 文章内容も崩れている所はなく、場面が移り変わっていくところは、 強い夢が詩の場を支配しているようです。得難い個性があると思います。
1話者は駅に居てアノコとの処女航海に思いを巡らす「この感傷とモラトリアムで/構成されたキャンヴァスに/存在しない真実があると画く」と〆るから甘酸っぱい空想だろうな。しかし問題は「誰も居ない終着駅でただ時の流れを忘れ」が間に挟まれることで、1.アノコとの処女航海という空想の終着駅なのか 2.今、この終着駅で処女航海を空想をしていたか。この解釈次第で、話者の年齢も実際のおもいも分かれると思った。 んで、最初の連に立ち戻って考えてみる。と「ワタクシ駅は佇むベンチの背もたれに腰掛け 」この初連のぶぶんのいわかんに築く理由ワケです。これは、ワタクシ=駅(ベンチの背もたれ)=(腰掛ける)話者 とあえて置いているとすれば、この多彩な読みもおかしくはないとおもいました。駅は様々なひとを見つめては居るけれど、どんなに処女航海を夢想しても終着駅とあればもう、誰も居ないですから、「この感傷とモラトリアムで/構成されたキャンヴァスに/存在しない真実があると画く」駅が話者とする、作品だと納得できますし。で、やはりすべて終着駅の妄想(物理でも人としての比喩でも)でもあり。そして初読では寝過ごして夢を見たぐらいの感じに見えましたが、一つに定めきれない解釈の幅が多くだいぶとても愉しめました。
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