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月景
まず瞳を閉じて "心の水面"という言葉を頭に浮かべてみます やがて言葉がほどけて心象風景になった頃に その景を吐息のさらに深まる辺りに浮かべて 水面を覗き込んでみると 月景ゆらめき 言の葉は微かに風に鳴り 水面に映る瞳と瞳が重なって 不意にこぼれ落ちたもの これが私の情緒でしょうか 心の真から まあるく拡がる水の紋 月はゆらいで水に溶け 私もゆらいで景に解け 気づけば水面は凪いで水鏡 ただ月景のみを映しています 私の瞳は消滅し 水面に映らぬ私の情緒だけがぼんやりと ここに在るように思われるのです
月景 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 712.0
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2024-09-14
コメント日時 2024-09-17
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
夜の散歩のときに僕が見た池の情景そのもののような詩。 僕もその光景を見たときは「心をこんな風景で喩えられたらなあ」と思ったけれど、こうして形にしてくれる人が現れてくれるとは思わなかった……!
0禅と言いましょうか。瞑想しているような感覚に陥りました。 詩というもの、そのものが詠い手の心情を曇りなく映す鏡なのでしょう。 真像を写すためには、鏡を磨く=言葉を磨くことが必要になります。 ただ切ないのは、どちらも仮初の触れ得ぬ幻景であるといふこと。
0テイムラー隆一さん、ありがとうございます。私もさらっと言葉に出来る方ではありませんが、同じ情景に触れて似たような心持ちになれる人ってやっぱりいるんだなぁ...と、なんだかじんわりと嬉しくてホッとしました。
0的確な言葉で鋭いご感想をありがとうございます。仮初の幻景ですが、お互いに言葉にしてみることで共有出来たような幻想が抱けたら良いなあとも思います。良くも悪くも真像を正直に正確に描写出来たなら、伝わることがあればなお嬉しく、その逆でも諦めがつくというか、受け入れ易いような気もします。
0素晴らしいと思います。特に私は、水面(みなも)という言葉があまり好きではありません。むしろすいめんが良いと思っています。ふだんは、この作品を読んでない時はそうです。それはなんでかというと、みなもより、すいめんのほうが実直であるからというのもあるんですが、もっといえば実用的だからです。そういう、言葉の実用性だけをたよりにこれまでやってきたので、みなもと言ったら、それは私にとっては嘘なんです。ただこれはてんぐどうさんの思い描かれる世界だと思い、極端に言えばそれはてんぐどうさんにとってほんと、でも私にとっては嘘でいい。嘘の世界には嘘の言葉がハマるということで、すいめんでなくみなもっていうのが良いときもあるんだなと思いました。 ありがとうございます
0いすきさん、実直なご意見とても嬉しいです! 自由に読んでもらえば良いとも思うので、わざわざふりがなを振るか少し迷ったのですが、私的には"みなも"の方がリズムが流れて音楽的に感じるのと、浮かぶ風景と濃淡というかトーンが合うので、それが伝わればと思い、ふりがなを付けてみました。 自分には感じることの出来ない違和感を教えてもらえるのはとても興味深く楽しいです。 どうもありがとうございました。
0高解像度でかつ、てんぐとうさんの世界がみえる作品だと思いました。正直、私はこのような感覚になったことはありませんが、てんぐとうさんが感じている世界を覗いて理解することはできるかもしれないと思えました。それは、丁寧な描写からリアリティを感じたからです。一見オシャレな単語を扱っていながらも、着飾ろうとする意図があるようにはみえなかったです。それを実現しているのはすごいことなんじゃないかと思いました。
0富井嫉妬さん、ありがとうございます。 柔軟で素直な視点をお持ちの方だなぁと思いました。 着飾ろうとする衝動はあるのですが、見せたいだけの言葉をわりと厳しく監視して、ただ我慢をしているだけのようにも思われます。 私はただの八方美人なのではないかとも思うのです。心の中ではひどく内弁慶のように思えるので、なんだかダサいんです。 なので、実現出来ていると言われてとても嬉しいのですが、自分が疑わしくも思えますが、やはり嬉しいので、ありがとうございました。
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