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オートポイエー詩ス
詩とは オートポイエーシスではないかと 思うときがある 己自身を自ら 生成し 維持し 自己を再生産し 自己を組織化し 絶え間なく蠢いている そんな詩はまるで レトロウイルスのように 己自身は複製機構を持っていなくても 人の心の中に入り込み 人の精神と感情と言語野を用いて 広大な言葉の海から 己自身を組み上げさせて 複製と変異を繰り返しながら 増殖してゆく 数多の人を介して 自己を参照し 自己に言及して 次々と新たに 己を生成し続けた詩は それ故極めて複雑となったのだろう 多様化し複雑化した詩は 非線形的であろうか 確率論的であろうか 非局所的であろうか それともときに フラクタルを顕すだろうか 詠む者から読む者へ 伝播を繰り返し 多様性を増しながらも 根源的なところでは 動的平衡を保ち続け 人の寿命を超越し 人の意識の殻より離脱し 自己組織化臨界に発火して 絶えず進化し続け 生き延びてゆくもの 詩とは オートポイエーシスではないかと 思うときがある そんなとき詩は 無限のフラクタルに浮かぶ 無数の眼を細めて ほくそ笑んでいるだろう
オートポイエー詩ス ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 292.8
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2024-08-28
コメント日時 2024-08-29
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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総合ポイント | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
詩論的な詩かと思いました。オートポイエーシスや、フラクタル、無限、横文字が並べば、やはり刺激されます。レトロウィルスと聞くとちょっとドキッとするのですが、この詩のスパイスになっていると思いました。
0コメントをありがとうございます。 きちんとした詩論を書くほどの論理性を私は持っていないので、こんな形で書いてみました。 レトロウイルスは喩えとしてあまり良くないかなとも思っていたのですが、「スパイス」と仰っていただきホッとしました。
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