夕ご飯にしようと思ってた獲物
どうしても仕留められなくて
大声で泣いている若き猛獣
女の子である
内臓が食べたかった
脳髄が食べたかった
でも逃げられてしまった
いつまでも泣き止まない
勝てると思ってた
一瞬の隙を突かれた
油断したのかもしれない
空腹よりも辛いもの
自分が情けなくて悔しくて
許せなかった
女の子である
もう追い付けない
気力も残ってない
獲物は命拾い
泣いてる彼女を離れた場所から
そっと振り返る
サバンナに陽は落ちて
泣き声だけが響く
宵闇の静けさに包まれても
それでも彼女は泣き止まない
髪振り乱し疲れ果て、眠るまで
泣き止まない
泣き止まないのだよ
首筋が食べたかった
前足が食べたかった
今や味方は誰もいない
己自身をさらけ出し
自分のものにならない世界を
罵り蔑み、さらに憎む
いずれ巡り会う愛と
まだ見ぬ美しさに怯えつつ
それでこその、やはりやはりな
女の子
なのである
作品データ
コメント数 : 13
P V 数 : 978.1
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 59
作成日時 2024-08-18
コメント日時 2024-09-13
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 10 | 10 |
前衛性 | 2 | 2 |
可読性 | 5 | 5 |
エンタメ | 2 | 2 |
技巧 | 10 | 10 |
音韻 | 20 | 20 |
構成 | 10 | 10 |
総合ポイント | 59 | 59 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 10 | 10 |
前衛性 | 2 | 2 |
可読性 | 5 | 5 |
エンタメ | 2 | 2 |
技巧 | 10 | 10 |
音韻 | 20 | 20 |
構成 | 10 | 10 |
総合 | 59 | 59 |
閲覧指数:978.1
2024/11/21 22時48分31秒現在
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女の子を逃してしまったのは、主人公の力不足というより、優しさからだったような感じがします。 一時流行った、よもやよもやみたいですね。好きな作風です。
1ありがとうございます。ごめんなさい、主人公が女の子なんです。わかりにくかったかな? マズッたかしら。 よもやよもや、あれよあれよ、タパスタパス、リンダリンダ。
1女の子、という言葉が、私にとっては、読み心地が良い場所に散りばめられていて、良い作品だと思いました。なんとなく柔道の阿部詩選手のことを思い出したりもしました。
女の子が、何かを食べたいと思っているというサバンナでの設定が、女の子の欲望と意志を 強く激しく描いてあり、泣くことも、躊躇しないその野性的本能が、本来的なものを 描写していると思います。女の子がこういうことを考えるんだな、と非常に興味深く 読みました。
1ありがとうございます。まさにそう、阿部詩選手を見て書きました。まんまです。こういうふうに書くの珍しいんですけと私には。あ、ちなみに妻咲邦香です私。故あって匿名にしちゃってたんだけど言っちゃった、もういいや。女の子なんだから泣いて何がおかしい、と思ってましたから。
13度読みしましたがメッセージもテーマも読み取ることができませんでした。
1ありがとうございます。そんなに強く激しく書いてないと思うんだけど。まあ今の時代にこういう題材ってOKなのかどうかというのもあるんですが、なんかその風潮に逆らいたい気持ちもあるんですよね実は。
1たぶん100回読んでも読み取れないと思いますよ。そんなものそもそも無いんだから。今時テーマメッセージって・・・たぶんそういうのちゃんと書いてる人いると思う、他で。
0女の子を見るちょっと遠目のおじさん目線。 そこまで女の子に深く感情移入はしてないんだけれど、なんかちょっとこの子可愛いなあという気持ちを弄んでいる。シャボン玉やアイスクリームを懐かしんでる感じの、子煩悩詩。 女性の深奥を可愛らしいタッチで表現してみようと思ったのでしょうか。文体のちょっと曲がった感じ、その曲線が綺麗にかけているので嫌味がないと思う。とぼけた味とユニークが懐かしく新鮮です。
1失礼、間違えました。妻咲さんは女性の方でしたね。お恥ずかしい限りです。 自ら少女だった時代を振り返り、女の子の可愛さだけでなく、裏にある欲望や怖い部分をとても可愛らしいタッチで表現されていると思います。音楽でいうと六十年代に流行ったGSのような、サイケ&シュールを感じました。
1ありがとうございます、よくわかりましたね。私は大変な美少女なので常に女の子らしい詩を心がけています。曲線ももちろん女の子らしくうねうねと真っ直ぐな道はありません。高低差も激しいので気を付けてください。給水ポイントは3箇所。少女時代はサイケでシュールでバブルガムな日々、西城秀樹の妹になるのが夢でした。
1大槻ケンヂの小説に『ステーシー』というゾンビ小説があったが、あれをおもいだした。猟奇的な本能に従いながら健気な少女が愛おしくなる詩である。
1私は有頂天派だったので大槻ケンヂのことはよくわからないのですが、彼の顔面は今でもひび割れているのでしょうか。ちなみに私の妻は元ナゴムギャルでした。
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