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激
あなたはくちびるを固くとじて わたしは かみなりをきいていた 無人でない駅のひとごみ ベンチに残る 前のひとの温度 夏 情欲とみまがうほど はげしい雨が降って わたしは乱雑な鞄のなかに 折り畳み傘を探していた あなたは 消してはならない炎のように 愛を庇った ほっそりとしたゆびで 夏 愛とまちがえるほど はげしいかみなりをきいていた あなたはくちびるを 固く 固く とじていた
激 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1822.6
お気に入り数: 0
投票数 : 3
ポイント数 : 0
作成日時 2024-08-18
コメント日時 2024-09-03
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
愛とまちがえる →愛とまちがう です。前のバージョンを出してしまった。
0わたしはこのような愛にふれたことはありませんが、この世界観はよいなと思いました。 駅のベンチにも思えば長く座っていない気がします。
0男と女の愛欲が垣間見える詩に思えました。 優しさと労りと激しさと乱雑さと、全てが合わさった愛の形がハードボイルドにまとめあげられている作品ですね。
0ありがとう。
0ハードボイルドかなあ。ハードボイルドかもしれない。
1違ったら、ごめんなさい。
0ええんやで。
1ありがとうございます♪
0>無人でない駅のひとごみ やや重複表現ですかね。こういうの気になる…。 >ベンチに残る >前のひとの温度 冬の冷えた体で感じることはあっても、夏だとあんまりピンとこないかも。雨で体が濡れているという設定なら、よりしっくりくると思いました。 人込みの中にいながら、わたしはつい感情的になって癇癪を起こした(雷を落とした)。わたしは乱れた心を落ち着けるための代償を探すけど、あなたはすべてを否定せず黙ってわたしを受け止めた。 こんなストーリーに読めそうですがこの作品。ただ、それだと「折り畳み傘」がうまくハマらないんですよね。 セピア色の世界観というか、引き算しすぎたマネキンみたいな文章が私には中途半端な感じがしました
1コメントありがとうございます。 セピア色の世界観というか、引き算しすぎたマネキンみたいな文章が私には中途半端な感じがしました とのことですが、私としては、むしろ原色の絵の具だけで描いた絵のようなものだと思っていたので、意外でした。
1端的で古風で好み。上手い。
0言葉がちょっと無表情かなと思いました。 あと、「折り畳み傘」を「折り畳みナイフ」にするなんて選択肢はありえないでしょうか?とっ散らかった鞄が不安定さ(関係、情緒、天候…などの)を物語っているように私は感じたのですが、やっぱりここから取り出されるものにもドラマを期待します。 ここが大きな鍵を握ってるように思いました、あくまで私の読み方ではですけど。ここんとこを庇わないで傷つけるアイテムにしたい。 >消してはならない炎のように >愛を庇った >ほっそりとしたゆびで この部分が引き立つためです。 ナイフはありきたりかもしれませんが、ひねりどころかなと感じた次第です。わたしがとたんにメンヘラ化するけどねっ
0これはタイトルには含ませていないけど情感ですね。あなたを象徴的に置いた「激情」だ。例えば「やわらかな時間」という言葉を特定の意味付けで言葉に興し表現するのにはそれ相応に言葉も必要になってくる。「激情」という短い言葉ひとつを文芸的な表現で読ませるならばこれくらい文面は必要になるということですね。なのでそのあたりを詩作として読みとれる佐々木春さんが良評としてコメントしているのもよくわかる。
0激情てのは念頭にあった言葉だわね
0この「かみなり」っていうのは、「あなた」の閉じた口の中で鳴っているように思いました。沈黙の中の激情ですね。言葉の代わりに、雷鳴が聞こえている。 すれ違いの詩だと思いました。なので、たとえばぺえ太さんのおっしゃっているような、「折り畳みナイフ」で愛の炎を庇う表現に対応させては、すれ違いを表せないと思うんですね。雨に対応するため傘を、といった「わたし」の当たり前の行動と「あなた」の行動を対比させているので十分だと。 あとは、なぜ駅のベンチかという疑問。折り畳み傘を探すということは、これから外に出る、電車から降りた後のようです。また電車で別の駅に向かうか、雷雨が止むのを待つか、口を閉じる「あなた」がじっと「わたし」の選択を待っているようです。
1かみなりってひらがなで書くといいなあ。昔よく遊んだ友だちみたいな気がしてくる。
0かみなりに着目してくださってありがとうございます。「すれ違いの詩」との評を頂き、嬉しく思いました。
0かみなりとひらがなで書くところはこの詩のある種、隠し味ですね。
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