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ひどくもろくみえづらくさわれないもの
たとえば /むきだしの内臓 /メモワールの墓標 それなりの垂移にSpinを捧げる この『たまらなく はがゆいうた』 あなた自身を映し出すわたしの瞳が存在を憶えているから、それ以上も、逸らすことも不能だった。ひらかれた例題にも、観測できず くそったれな月光の結合を視するうちに、(自嘲を溢している。)念入りな退屈の宙吊りを見物しながら……驚きのあまりに際して、睡るのみ/では、影絵の受け答えはつづきもの、あの子はまだ遠くを眺めながらおはなししているらしかった。 あの摩耗したグリーンハウスの、ぬるめ触れ書きは無学の昔を留置している波が、羽根が、梢が躊躇うばかりの類例を喚ぶのだとおもった。死後に伴う永い切符を、いま、わらう主人を――芽生えだしたものは、また唄い肇めるまでわずかの差異を。 憐れな___を。跨ぐばかりで 振り子時計の針も戻った気がして。あんな虚ろな風貌を見せかける弱さを寂しさとして。ざらざらと遮るもの/ふわふわと授かること。隠蔽色に赤らめて(やまない)幸せを抱いたげて/こう平然とした古書だけが残る。斜向かいの馴染の靄に後ろが荒ぶるといえる駄物である。 見世物に記するグロテスクな溝にある関係をこうしてあらわにさせるが、今更 ないような感覚 思い浮かべたメロディを等分した インチキは贈呈品の一泡にすぎない。すべて空々しい鋳露に 色彩ができるなら。 やわらかな殖えは貧しさと撒く、入江に張り詰める、自我と対象と比べられない。水平線が熔けゆく有り様を来訪者と、見紛う 経帷子の花のきみわるさをチラつかせる、〝夕暮れ・朝焼け〟などに/余すところなく震えている。 海龜の泪をみた気がする これは無自覚な両腕が掬う古びた箱。じかに封にするには。おそらくは乱暴ないい方では底の浅い人間 丁寧なわらい肩で。口元だけ温むけれども。掻爬したものの、きれぎれのいっぺんは荒野を泡立て無垢ないしのかけらを求め、喉に絡まる観賞魚を養いながら。垂れ込める鱗翅類の大池、むさぼり眺める、むしのいどころ/止め処無く、憐れむのですが。 なんていっても 帆を上げれない・なんて。おもえば・座敷に経る波紋に抜かれる。(もう掴めない風通しの両足、枝々と祀られる卑しい蛇を消せない、恋人が溺れている)〝有り触れて〟ゆずらない ほんとうのことは。手のひらで著すけれども。迂曲するばかりに蔑んだ価値判断を、確かに。胸苦しい山頂には残照が灰で煤で、泥を吐く冬戯れに、ある寂寥の旋律はふと咲う。 意識朦朧の閃光でしょうか あまり立見席はまだを識らないが。切ないおもいででも、途して締まって。塊の体系をまた肩紐の堅物の片方の形見だけ傾きつつある。白栲の余情だなとやはり責め立てるこのザマだ。引きだしの天井にのしかかり、わななく粒子と気体は こきあげるように巡り、両の眼だけ傍で在り続けるなら、しまいを頂戴。とあちこち空々しいばかりの雨 ぽつぽつと染み込んだあの、 よこしまな序文について (いままでを畏れ、従いましょう) 忘れ果て 無感覚になる 浮薄時半 徒労もないくせに、物静かに褪色する体言・壇 少焉は、薔薇色だった亡骸を。 描写するおろそかな滑車に軋み、うつ伏せの息吹の音一本ずつ。目眩に窃まれる砂を房で、咲かせたら? 餞に由来するたなざらしの、ありきたりの見解や、次第に薄れゆく生形海図に応じて。複雑で干潮で頼りない朽葉が仰山、渇いた枝に絡まる名残/なんぼかの膨らみ。慢性的な土壌が折れ半角の目合い、相場より。あとが/ものが。どちらかを――刺し抜いた薄紫の風が気だるさに削られたほど小刻みに押しつぶされて。いきをのむ島へ、 けれど燦燦と域の音を絆し残響を鳴らした鴉は? あたりいちめんそれきり。しどろもどろの――むこうは知っていたのでしょうね。こう揃えられた腹と腿と、つばさとハンカチと、言いなりの耳朶。まぁ小さな蜘蛛でしたわ。たったひとつだけ展望台で、しげく。 (いくつかの私物の糸があった。) 近く遺作の計画は前髪が濡れている あらやだ。/「襟が汚れているな。」 ……末尾の賑やかなこと (さきもみえない/私は/あとがない) たまゆらに咲きかけた水面下に、 『いまにして大地に、作り笑い 慎ましく 寂しかったよ』 ――おそらく輪郭は僅かにヌメる累の血を 磨りガラスの表紙に やぶれかぶれと当たり散らしました 平行線の綱渡りと、たまらなく かゆいうた それはきっと浜昼顔のように易しく有りましょう 私は 息苦しい みぎてのゆびきり。 すまなそうに被る月はそっとおぼろげ、意固地な人形の 星を鏤め埋め戻した、遊戯の最中でなきやんで。手渡されたこのごろも晴れて あえかに寄せた情景を鮮やかに遷した、完璧な欠乏がこうして呼吸を投げ出すとき。――それほどの多岐に亘り。 気が遠くなるほど 波をひきしだいて、いきものの美星は狭間で、無作為リズムひとつ。切手を貼らずに〝ふむ、潰す、つまむ、捻る〟黙想の腕、中だるみに痺れた約束とこれはもう雪の華だろうかねぇ。 不条理はその見栄を戸に預け、ひょろひょろと櫂をしずくを、崩れ落ちた小言を並べていった。一度にあたえる心臓のあたりが軽薄な童謡を焦らないように 譜を生きて往く尽きか展翅だった。たからかな理念か痩果・容姿類似がおおく夙に奔放とも閉口して。天明にいいなおせるから、 そうだろ。感傷的なオラシオンならまだ追い縋る、暗外。完結済の。出入り口だというのに理るまでもなく、手順を通りすがりの流行りにのせ。脈の目撃者の凹みを緩衝するこの完全な密室では、またずいぶん人馴れしていて暮色の濃淡とほおずりする、宴席がある。 どの少女も寝言なんて華やかな悪知恵だって とんと音は溶けて、瞬間の真ん中に転がりこむ 『詞先の助手は台本と斎を留めた罪人の献花をはじめる』 碑が透る思惑は鉛の頭が引き起こします。 またあなたは郵便受けから、かすかに若草の展望にひらかれた。浮世、ほのかにあふれる丘の靴音だけを期待し、踏み惑う木の葉と散り歩くこと。いくつもの汀線を/視線を気にして/眼尻を決して。闇に湾曲した傷だからこそ、空々しい獣を抱きかかえてみせるのに。この手を離れた影を再び見つけ全身に戯れてた香りはなんというか、伝わるのだろうが。――切り開いた気配として未来を天に還し、そして過去としてひかりを探りあて海に翔けることができます。 詩篇が胚を箸に変えることは指を汚すけれど、慌ただしく泥濘むだけで。延延とむずがる諦めだろ、と罵る鼓翼。事実より塵架かる。蛍火が細濁り、惨い/ともしび。と夜を混めて流れ落ちた襞の暁は、「果たして衝動的な気分なのか。」
ひどくもろくみえづらくさわれないもの ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 2511.9
お気に入り数: 0
投票数 : 4
ポイント数 : 0
作成日時 2024-08-06
コメント日時 2024-09-08
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
この詩を読んで、かなりざっくりな感想ではあるけれど「混沌とした機械性」という言葉が思い浮かんだ。 まず機械性というのが思い浮かんだのは、漢字の多用・整然とした文章の構成が詩に秩序をもたらしているように思えたから。これに関しては全体的な印象だから文章を引用して具体性を与えることが少し難しいけれど。 一方で「混沌」という印象を抱いたのはよくよく見ると(僕にとっては)文の内容が滅茶苦茶なものに見えたから。 以下は一例として引用して貼らせてもらうけれど……。 『気が遠くなるほど 波をひきしだいて、いきものの美星は狭間で、無作為リズムひとつ。切手を貼らずに〝ふむ、潰す、つまむ、捻る〟黙想の腕、中だるみに痺れた約束とこれはもう雪の華だろうかねぇ。』 一見すると文章として外見は成立しているけれど、内容を読むと「……!?」となってしまう。ただ、あくまで僕がそう思っただけではあるから、不当な見解ではあるかもしれない。 あと、些末ではあるけれど、この詩の混沌性を強めてるのが文末の不統一にあると思う。 「~た。」、「~である」が続いたかと思えば「~ます」、「~ました。」、「~有りましょう」となって、「だろうかねぇ」や「~でしたわ」と急に砕けた感じのものも出てくる。 こういった混沌性にも関わらず、全体的な秩序によって「混沌とした機械性」という印象が僕の中に芽生えたのだと思う。昔に提唱された自動筆記に似たものも感じる。 モダニズムと現代詩が調和した、良い詩だと思う。 あと、本当に詩の本筋とは関係ない余談ではあるけれど、『くそったれな月光の~』というのが序盤にあるけれど、普通に驚いたというか……「月光という綺麗なものにそういった言葉を付けるとは……」という感じに。
1『少焉』は『しばらく』て読むんですね、初めて知ったわ……ええ、ここは読めた方が良いと思って調べたんです。 さっそくですがナガモノ、読みに参りました。面白かったです。 この作品、興味深い仕掛けが施されてまして、まず冒頭。 ちょっと気合いが入った書籍によく見られる、献辞のようになっています。 それにしてもSpin『を』捧げる、というのは、個人的にはずいぶん思い切った事したね、と思いました。 ループ量子論における最小の形態をSpinと呼ぶのは、まだ仮説に過ぎないからです。 どうでもいい事ではありますが、現代の物理学レベルではSpin『に』捧げる、と書くのが正しい筈なんです。 閑話休題。 献辞に見える連の次には、タイトルとも思えるような短めの一行を挟んで、数行ずつの断章が続く…… という流れを、何回か繰り返します。 そして『よこしまな序文について』の後に、本文に見えるような、長めの数連で結ばれます。 つまりこの作品は、全体像としては、いくつかの散文詩からなる一冊の詩集のような体裁を取っています。 しかし作者さんの書きっぷりからは、そういう風に読んでほしい素振りは一切感じられません。 こうした意地の悪い仕掛けは、正直大好きです。 言葉のほとんどが、上から下に降りてきています。 安直に言うなら、言葉の雨が何にもないとこに落ちてきて、平面を形成する。 で、堆積した言葉、意外に大人しくしてないです。落ちた後も少焉はこまかく波立っている。 そんな印象も受けましたが、この作品は個々の言葉よりも、 全体的なフォーマットが気になったし、気に入った、そんな感想です。 ありがとうございました。
1いくつかのレイヤーがあって、 有効な補助線をひかないと、ふつうには読めないだろうが、 一読してすぐに直感したのは「生と死」で、 読んでいるさいちゅう、これは挽歌みたいなものかな?とも思ったが、 ただどうも、それが再生の物語なのか、 それとも破壊的なものなのか、判断がつかない。 「果たして衝動的な気分なのか。」とかいわれると、 秒速で自殺を連想したりもするので、 まあ、破壊的なものなのかもな。 自殺の詩とも思えないんだよね。 だから、フィフティ・フィフティですね。 ボキャブラリーから推測するに「追憶」の色彩が濃く、 かといって、意識が完全に過去に向かっているようにも思えず、 妙なあかるさというのか、前向きな感触もあるので。 「振り子時計の針も戻った気がして」 「海龜の泪をみた気がする」 「月」 「波」 、、、等々、「反復」を思わせるモチーフがかなり鮮明、 もう一つあるかもと思ったのは聖書(これはやや粗い勘だが) つまりは「生と死」の反復ということか。 なにか大枠の思考はあるように思えるが、 なんだろうね。 あるといたら、きっとそれはテツガクシャかもしれないような気がしたな。
0テイムラー隆一さん、コメントありがとうございます。どう答えたらいいかなとかんがえますが。まず月光=美しい。ですかね、それはテイムラー隆一さんの価値観ですよね。たとえば月光が誰かを思い出す、とても嫌な記憶だとしたら、くそったれとなりませんかね。まあそういうことです。 でも、じぶんのものは一般的な価値観では測れない物だとおもっています。理解できるように書いてないから独自言語みたいなものですね。まあ雰囲気文とおもってもらって構いません。 そうですねー。この詩のtitleは ひどくもろくみえづらくさわれないもの ですが titleにあるようなものって、なんでしょうね。たとえばガラスなんか当てはめることができますよね。鋭利であったら触れませんし。それに心なんかもそうでしょう。火なんかも日差しのもと風も強ければ当てはまるのではないでしょうか。 さてそのガラスや心、火なんかは、比喩として使うとどうなるでしょう。連想用語してみるとおもしろいのかもしれませんが。まあそんな感じで広げていって書いているというだけのはなしですから、答えではもちろんありませんよこれは。 なにか が ある。こと だけで、さわれないモノ なのですが。それは一体何を連想するのでしょうか。それを現せることが出来るのは読み手さんだけだとおもっています。 さてあなたのいう「混沌とした機械性」というのはなんでしょうね。正しくあるべき言語に対して引っかかった、ということでしょうが。それが一番見えたのだと思います。それは書かれた内容を汲み取ったものではありませんが、私の詩は、内容を汲み取らせるものではなく、一篇の詩から、なにが一番目立つのか見いだせたのかを、(私自身の答えはありませんから、)あくまで「読み手さんのなかに見えた詩は正しく在り、コメントに現れるもの」ですから、それぞれの詩をして こちらこそ 非常に面白く、ありがたく おもしろい「見解」として頂けるものだと今もおもって、このコメントを読ませていただきました 「混沌」(Wikipedia)とは、区別が立たず物事が入り混じっている状態、もしくは、物事が無秩序で、まとまっていない状態をいう。とありますが、逆に「機械性」とつきますから、「漢字の多用・整然とした文章の構成が詩に秩序をもたらしているように思えたから」とあなたがいうように、ある種装置のみたいなものは感じていただけたのかなと思いました。嬉しいですね 私は読めないものを書こうとしているわけですが。 (これは自動筆記したことがあるヒトしかわからない感覚なのかもれないけど、どんなデタラメを書こうとおもっても、自動筆記では思考は一文として排出され、句読点で変調するにしても、なにかしらかろやかに紐付いてしまうんですよね。溶ける魚なんて、まあするする読めると思うんですが。 まあようは自動筆記では意味を与えてしまうから、何も見えないように突出したなにかを叩いて平らに書くのって実はものすごく面倒なんですよね。私はそれをやろうとしているわけです。) たとえばこの文末の不統一は、さまざまなひとやできごと、姿形による差異を示すために行っているんですが。そのす不明瞭さがオートマティズムに見えますけど、ワードサラダでもないですしデペイズマンにもなりたくないですし、コラージュだとおもってやってます。 コラージュと云うとどうしても切り貼りされたものを思い浮かべると思うんですがそこはなだらかに一枚の一篇の詩として置いているので……わかんないよね、ごめんなさいな(-_-;) わからなくていいんですけどねえ。なんか楽しめたらいいよね、そういうひとに届くといいな、みんなそうじゃないのかな、ちがうのかな? 違うらしいねハハ モダニズムと現代詩が調和した、良い詩だと思う。とのこと、素直でとても嬉しいお言葉です。また頑張ろうとおもえるな。まあ、詩作楽しみたいですね。テイムラー隆一さんお読みくださりありがとうございました!
0正直なコメントを書くことができない。
1見方を変えれば面白い。自戒を込めた内省との対話でしょうか。映画監督の黒澤明は言いました。悪魔のように繊細に。天使のように大胆に。と。これは個人的な詩論という立場から捉えた正論に相対する反論。テーゼとアンチテーゼ。このことを世阿弥の如く風姿花伝に見世物小屋で語らせるという粋で鯔背な空芝居。この悪魔のような内声との対話はお見事ですね。
0わかりました。それは私への配慮という意味で受け取らせていただきます。深く刻んで詩作に勤しみたいと思います。お目通しいただきありがとうございました
0『少焉』ですね、まえに作品タイトルで付けたものがありますから、それもまた妙なかき方してるのでよかったらご覧ください。兎角何かしら楽しんでくだされば幸いです。 さてはじめの 献辞、ですね。それに気づいてくださったことがまず嬉しいです。そして惜しいところを突いているとおもいました。Spin『を』捧げる←このスピンは本の紐のしおりですね。どの頁に置こうか、それを捧げるという言葉を使いました。 短めの詩を重ねるように詩題ともみえる一行を挟むことによって、それが文脈に置かれる、書物的なものとして引き立つかなと……そういう一種仕掛け的なものでしたが。強く置かないので、読み手の自由をくすぐるように鞣しています。 いつも見た目に関してはすごくこだわっているので、こうして気に入ってもらえるととてもうれしいです。いがいと言及される方がいないのでね。このかきかたじゃなくても、常に、言葉だけじゃなくて一枚の形として、読み手がなにを掴めるのか なにをもって捉えるのか。タイトルを軸に一篇を置くように心がけているので、なかなかそれが伝わらないので まだまだむずかしい、精進しなくてはと常におもっています。角田 寿星さま およみくださりありがとうございました
0自分の性格というか好みというか、明るいものは書けないのでいつもこういう後ろ向きで進め!になってしまうのですが。コレはなにを書いたかと言われたらtitleにありますと答えます。それを踏まえるかどうかも読み手に委ねてますから、おまるたろうさんの中でこの詩は生と死と直感するならそれがあなたの思う詩です。コレに関しては自分の中で明確な答えはマヂで設けてないのでですが、コメントお答えする時に自分なりに見つめ直してみて多分、ですけど、感情について書かれているとおもいます。 自分は常に頭の中が煩くて自分と対話しているようなやつなので、詩作はそれをずっと書いている感じでしたが、流石に二千篇も書くともやっとしたものしか見えてこなくなるわけで、そのわだかまるもやもやを言葉にするのに、このナガモノに関しては端材を集めては再構築するかたちで奔らせていますから。なのでテツガクといえるような大層なものではないでしょう、結局なにかを書こうとおもって答えを探している訳では無いので、かかれてしまうことは、ただの衝動が尽きるまで書かされる自問自答の結果なのです。 自分最近は https://www.artsy.net/article/artsy-editorial-figurative-artists-turned-monochromatic-palettes (具象芸術家がモノクロパレットに目を向けた理由)←こういうのとか、画家の山田はじめさんのnoteとか、作品分析みたいなのたのしく喰ってるんだけど (ようは感覚を言葉に落とすということなのかなと) あなたは美術系統が本来だとどっかでいっていた気がする。noteを掘り下げたら出てくるのだろうか(あまり読み込んでないのですいません)まあ、あなたは手広くやってらっしゃると思うのでもっとね、良いの知ってそうだなとおもったので、何かあれば教えて欲しいナーみたいな☆
0A・O・Iさん そうか。 ただ感覚派というには、いろんなヒントが散りばめられた作品だと思いましたけどね今回は。しかし、 >ただの衝動が尽きるまで書かされる自問自答の結果なのです。 とかいわれるとキルケゴールみたいだなあと、わたしなんかは直感的に思ってしまう... ここのところ、読んだ最初がいちばんよい感想がでるような気がしていて、これがちょっと時間をあけると、つまり、あと付けになると、文脈依存での好意的/否定的な読み方になりがち、それだと読み手としての感想が薄味になってしまう。書き手にとってもあまりよい影響はないだろうと思ってたりもしますね最近は。作品によってはかなり厳しいことを書いてる気がする。でもいいや、と。 美術は伝統的に詩と深い関係があって、メジャーどころだと、西脇順三郎の弟子だった瀧口修造なんかは有名ですが、そうですね、 マイク・ケリーという20世紀後半では最大の美術家だったといってよいと思いますけど、彼も若い頃のキャリアの前半はパフォーマンスとか詩の朗読とかをやっていた。しかも記録を全然残してないので(記録しないことを粋とするアーティストのノリがあるのです) 若い頃、なにをしてたのかマジで謎で、ケリーが自殺したあと、研究者たちも困り果てているそうですけど、 彼の作品は強烈に感じるものがありますわたしは。↓こういうやつとか。 https://mikekelleyfoundation.org/artwork/framed-and-frame-miniature-reproduction-chinatown-wishing-well-built-by-mike-kelley-after-miniature-reproduction-seven-star-cavern-built-by-prof-h-k-lu https://mikekelleyfoundation.org/artwork/missing-time-color-exercise-reversed-1 https://mikekelleyfoundation.org/artwork/empathy-displacement-humanoid-morphology-2nd-and-3rd-remove-1?q= ほんとうは、こういうのあまり教えるのどうかと思うんですけどね、まあ、自分だけ独り占めにするのもフェアではないというか。うまくインスパイアできるかどうかも、その人次第なんですよね。
0お答えありがとうございます。おまるたろうさんは、そういうのすきなんですねーなんか意外だったわ。確かに感じるものが痛烈にありますねーー 私には感じすぎてしまう、受け取りすぎると云うか。そうだな 自分の好きなもんだけ喰ってもなあ、もっと視野広げて見るかー。いいきっかけもらえました、ありがとうございます。じぶんやはり抽象画がすきでしてね。Twitterで好んでみているのが四宮スズカさんと岡村芳樹さんですが。フルイドアートもよく検索してみてるなあー。絵画系統はめちゃ鍵から見たりしますが。なにをどう感じるかってほんと人それぞれなので、そういうものを書きたいとおもっていますが、やっぱ自分で探すしかないと。人の目線と自分の目線の差を知りたいとおもっていて、展示会なんかのツイを漁ったりもしますけど。なに喰ったらうまい肥やしになるのかなと思いながらうろうろしてますね最近は、じつに充実していますわ
0これは私の好みですが、決めのフレーズとか特徴的な表現(普段日常では使わないような単語の組み合わせ)が多すぎるように思います。優れたセンスの書き手だとは感じます。ただ可読性という点で、大きく読み手(私)の意欲をそぐ作品になっているかと。このいっぺんの詩にたくされた表現を、いくつかの詩に分散してみたらどうでしょうか。もちろんA・O・Iさんがこの量、この密度でなければこの詩は完成しないと仰るのならば、私の言うことはありません。
0ご指摘のとおり自分は語彙の接続にはこだわって物を書いています。音、意味、構成、字面、そのどれか一つを選り抜くぐらいでちょうどよく、良いものになることもわかっていて、それらすべて盛り込むような形でことばの可能性を探求していますから。可読性はいまだ考慮できません。そしてこの散文詩、日常使いではないので読み手を突き放し、読む意欲を削ぐこともわかっています。 きっといつか抜け道でも折り合いでも、打開決着がつくのではないかと思い続けています。その時どう変わっているかはわかりませんが。皆さん口を揃えて可読性についてご指摘いただきますから。 いまはこれが自分の自然な形として詩をかかされてしまうので、やはりわたしはそうとうズレているんでしょう。 stereotype2085さま、コメントいただきありがとうございます。ご指摘いただいたことをまた頭に叩き込み、いつかなにかしら楽しんでいただけるように精進いたします
1すげー良い詩だなと思ったらやっぱりコメント欄が盛況だよね。 むかしここでアンビエントミュージックみたいな詩で良いなぁと思ってた人がいて、それにかなり近いと感じました 読み取ろうと力むほうがもったいない、 言葉って意味をもたないままに美しくて、でも結局は言葉の持つレッテルがあって音があるから意味を持つんですね もし意にそわなかったら申し訳ないな、 でも窓に吸い付く雨が影と光と水のかたちでいくら見ても美しいみたいに綺麗だと思いました
1ちょっと古めかしいかな。
0アラガイさんコメントありがとうございます。これ5月末に書いたものなんですけど、「ひどくもろくみえづらくさわれないもの」とはなんだろうか、それぞれなにかしら思えればいいかなとおもって書きました。 アラガイさんにはなにがみえたのだろうな……自戒を込めた内省との対話と言われてもどこらへんだろうか……今月書いた七作目あたりにそれはあるのかなとおもいますが。作者論で見る詩は作者自身を通し、読みてが見得ることは、それぞれの作者のかたちだから、新たな作者がそこに生まれるので面白い、確かに詩に内面は確実に現れますから、私自身しらない一面でもあるので。詩の醍醐味だなと思わせられますね。 読み方としていろいろ引っかかる面も思うことも違うのでコメント一つ一つ考えさせられます。ありがたいことです(_ _) どこをどう切っても読み手の見解次第だと思っていますがこれは良い感じに書けたなと自分では納得しているのです。でも結果としておもった以上にみなさん閃かない結びつかないものなのだなと、作者として理解できましたから、まだまだだなーとほんと頭に叩き込み精進するしかないですね。 この書き方はこれで5作目で、いま7作目まで書き終わってまして、8作目を取り掛かり始めたところです。自分的には美味しいとおもって書いていて、お口に合えばいいなとおもっていつも出していますから。兎角なにかしら楽しんでいただければ幸いです。お読みくださりありがとうございます!
0ああチゲえコレかいたの6月中旬だわ。7月が「ユートピアを考えていた。」8月が「くだんのために」です。次回予告www
0カラマーゾフの兄弟ですね。なかでも難解だと評されるイワンと悪魔の対話。あの場面が詩的にチラモラとアタマを過りました。
0もちろん和服姿でお稽古事の中で、つまりは芸に苦悶する語り手が幻覚の中でもうひとりの自分と問答するような~という感じで、
0私自身を見ちゃたのかとおもいました。とんだ勘違いをしましたすいません。カラマーゾフの兄弟でしたか。いまちょうど初ドストエフスキーに手を付けてまして、地下室の手記が50円で売ってたので数ページ読んで力尽きてたところです。翻訳モノって文字が書かれているだけで、伝えるだけの文面で感情がにじみ出ないのがどうも苦手でして……いわゆる有名どころの本は読んだことないんですよねー なのでぼちぼち手を付けていこうかと思っては見たものの……トホホでした。難解と言われると読みたくなりますね、カート入れときますわ。 アラガイさん再コメありがとうございました!
0楽子さん、コメントありがとうございます。まずは意味など考えずに環境音楽のように揺蕩っていただけたらそれでいいんですけどね、委ねていくうちになにか意味があるとおもえるならそれで、とはおもいます。意味を欲して読む方もたくさんいらっしゃいますから、それはそれぞれの好みでしかないのだなあと、つくづくおもっています。 >もし意にそわなかったら申し訳ないな、/でも窓に吸い付く雨が影と光と水のかたちでいくら見ても美しいみたいに綺麗だと思いました とのこと、大変嬉しくおもいます、ありがとうございます。ごく自然にふと奇麗だと感じ惹き込まれること、なにか ではなく、そういうもの を書きたいとおもっています。この場ではありませんが自分の作品に対して『語彙の選択は緻密をとおりこしてひとつの楽境に達しているようやわらかに感じます。それでいて語りの転換には鮮やかな切れ味があります』『読みながら言語と化した天然が詩を書いているとみまがうほど』というありがたいお言葉を頂いておりますから、今は標準をそちらに合わせ自分の美学を信じ書き続けていきたいとおもっているところです。まあ見た目ガタピシな文字列でありますから、文字には意味が付属している限り 難しい のかもしれませんが。精進あるのみです。楽子さん、お読みくださりありがとうございます!感謝!
0お読みくださりありがとうございます。
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