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郷愁が僕を離さないのです
星影がやどった水 そっと飲み干すのは この心に刻まれた 治しがたい傷に似た何かを 癒しがたい渇きに似た何かを 埋めがたい虚空に似た何かを それでも慰めてあげたかったからです ただ石英質の後味だけが 僕の手元に残されるだけと 知っていても 空という天蓋で 入道雲は寂しげに 赤く染まっていきます 僕はそれを教室の窓から眺めて ふいに涙を流すのです 放課後の静寂の中 たった一人きり あなたがいない光景 あなたの手の温度 僕はまだ覚えています あなたの優しさと一緒に だからこそ 僕はこの郷愁から ずっと逃れられないのでしょう あなたの夜明け時の歌声 まだ僕の心を刺しています やまぬ耳鳴りと共に
郷愁が僕を離さないのです ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 960.8
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2024-08-06
コメント日時 2024-08-14
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
過去に手放したものはなんだったのか、今でも自問自答する日々を過ごしている。詩はそんな人間に静かに寄り添い、時を共に過ごしてゆくのかもしれませんね。
1わかりやすさから、よみての想像を誘うんだけど、「石英質の後味」だけ調べないとピンとこない。ガラスでいいんじゃねえのかなーとおもったりした。あと放課後とあるから生徒なのか先生なのかしらないけど、生徒だったらまだ若いのだろうし、ならどんな人生送ってきたらそんなふうにおもえるんかなーとかおもうし、そのへんまで深堀りしてちら見せしたら、この詩の僕が活きるのかなとかおもった。しかし相変わらず妙に渋いもの書くよねー
1コメントありがとうございます! まあ、僕の詩は一種のヒーリングのために書かれている側面もあるから、確かに共に過ごすものではあるよな……。
1コメントありがとうございます! 僕「李箱の小説面白いなあ……この石英質という表現、いつか使ってみるか」 あと、本来であれば教室のシーンだけ、学生時代(生徒)の『僕』に戻ってる(つもり)というか… …。 ①星影~知っていても(現在:夜) ②空という~いない光景(過去:夕方) ③あなたの手の温度~耳鳴りと共に(現在:朝) ……なんでこんな構成にしたんだ?(自問自答) 何はともあれ、AOIさんの言うとおり、深堀りかつ少しの描写をすることで、もっと『僕』を活かすことができたかもしれない。 これを元にもっと精進しないと……。ありがとうございます。 ちなみに渋いのが多めなのは……そういった詩人に影響を受けているからというか……。ヘッセやリルケとかそういったタイプが好みだし。こんなペンネームだけど、本当は近代詩の星菫派に近いんじゃないかと思えてきた今日この頃です。
0一種のヒーリングのために書かれている側面もあるのですね、なるほど。
2一緒に過ごした「あなた」との思い出や愛情が忘れられず、悲しみに暮れている様子をノスタルジックに表現していて、思わず見入ってしまいました。どことなく懐かしさも感じられました★
1コメントありがとうございます! 表現技法に関してはPixivでの二次創作で日々あれこれ試しているので、その成果が出たようでなにより。
1最後まで、止まらずに読めてしまう作品ですね。 非常にテンポが良いと感じました。
1コメントありがとうございます! 詩の内在律という概念を大学の講義で知って以来、よりテンポを意識するようになったんですよね。
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