三十を超えて 漸く一息つける気分になった
恋だの愛だの
それはそれは甘美で淫猥で暴力的で優しげで
ふわふわと曖昧で 時折強固で 時折脆弱な
ソレを営むために 立ち上がる市場
そこで見定められる私の価値
十代は初物が沢山
二十代は脂の乗り始め
結婚 恋愛 結婚 恋愛
おっとそれはセクシャルハラスメントですよっていうような言葉もそこら中に落ちていて
やれあの子とあの人はお似合いだの不釣り合いだの
上物だの 青田買いだの
色んな売り文句をつけたり付けられたり
どうして学業にも仕事にも持ち込むのだと うんざりさせられたり
でもそんなものに一喜一憂させられているのも
自分がブレているからだと気づく度に
視野が狭いのだろうなと思う度に
まだまだだなと思うことを繰り返す
そうこうしているうちに三十を越えた
良くも悪くも解放された気がした 市場から抜け出せた気分になった
(本当は錯覚で、今も時折引き戻しに来る言葉が他所の星から降ってくる)
漸く一人 私は息を吸える
単に呼吸の仕方を少し覚えただけかもしれない
安く見られようが 高く見られようが
そんな事は知ったことではない
錯覚でいい
私は解放されたし これからもそうでありたい
作品データ
コメント数 : 3
P V 数 : 509.7
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作成日時 2024-07-30
コメント日時 2024-08-03
#現代詩
#歌誌帆掲載応募
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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閲覧指数:509.7
2024/11/21 22時57分04秒現在
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此の度は、歌誌「帆」自由詩掲載欄へとご投稿を賜りまして、允に有り難うございます。 未だ、ご応募受付開始よりは間がございます。 暫し、(一からニヶ月程度、凡そ十月辺りを指標と致しまして)お待ち下さりますと嬉しく存じ上げます。 御作を拝読させて頂きました。 「恋愛市場」よりの脱却を絡めました所感的詩文、と読ませて頂きました次第でございます。 そも「恋愛」が「市場競争原理」と結託を致して居ります処に歪な、時代の構図を読み取り得る事も出来ましょうけれども(其処を追究為されても宜しかったかも知れません)。 其処へと疑問を提起為されるためにも、その界隈より自己を突き放し、俯瞰なされる事も宜しいのではないでしょうか。 誰の言葉であったかは忘失してはしまいましたが。「肉欲は人間を誤らせる最も危うい泥濘でもある」とも存じ上げます。 誤りに拠って生れるエネルギイを根源的なる創作動機へと展化を致しましたのが、 「破滅主義」否、「浪漫主義」派の系譜なのでございましょうが、昨今の世知はそれらを容赦しない様でございますから。 淡泊な――稍も致しますと退屈な――時代となったものでございます。 創作は誤りを知らなければ、とも存じますから。 それでは、復のご挑戦をお待ち申し上げております。 此の度は、ご応募ご投稿を賜り、允に有り難うございました。 そして、皆様に通知をさせていただきたく存じます。 discord上の歌誌「帆」チャンネルにて、前号第三号が閲覧可能となっております。 アクセス可能な方に於かれましては、 誌面の傾向を通読為されて後より、応募作品の程を構想、起草為されて下さりますと心嬉しく存じ上げます。 そして、来たる八月十七日に於きましては、歌誌「帆」主宰のオンライン歌会‐詩批評会が開催をされます次第でございます。 事前エントリーが必要でございますので、ご興味をお懐きになられた御方に於かれましては、 エックス上の歌誌「帆」アカウントよりの歌会概要ポストをご参照に為られて下さいませ。
0人いきれの中で、もまれ、市場に並べられ。でも、まずは本当にやりたいことの方へ 力を向けられ、落ち着いている。晩婚でも良い、そんな生を生きておられますね。
0コメントを書こうかどうか、だいぶ迷ったのですが。 恋愛詩というカテゴリの中に、初老の悲哀みたいな感傷が混ざっていてもおかしくはない、と常々思っています。 恋愛はすばらしい!子供は美しい!家庭はうまくいっているのが当然!そうじゃないものは全部ゴミ! 冗談じゃないですよね。 心の中で深く頷きながら読みました。この境地に至るまでに30年を要してしまうのは、人間の限界なのでしょうか。もう少し早くてもいいかもしれない、と感じます。環境にもよるのでしょうが。
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