花火と雲と風と影 - B-REVIEW
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ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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花火と雲と風と影    

梅雨明けに久しぶりのあまたの星、満月の夜 部屋の割に大きな柱時計は 間違いのない《とき》を刻んでいるのか? それともただ文字盤を 針が三本移動しているだけ、の、話なのか? 雨の街をみおろすこの最上階の部屋の 窓ガラスを、滑り落ちる、水滴のように 夜景を泣かせたりはしないだろうが それでも水滴が、最後の一滴まで 落ちてしまうのが《さだめ》なように 多少、とち狂っていようが間違っていようが 時計は音を立ててなにかを刻むのだ 地球が動いている事実なら 雲や、風や、影の、変化で理解するのだが その理解のどこにも整合性はないから ひとの希望という名の《絶対》が すこしずつすこしずつ世界の階段から ズレていくのを 時計の《とき》を考える時間にそっと感じて 雨上がりの満月の周りに くっきりと虹がみえるという夢をただみたい 夜は、ちいさな胸にいっぱいの宝物を隠し 遅れて明日の朝には永遠の始まりが始まる ガラスの靴を履き忘れて消えてゆく 私はいっそこのまま死にゆくのも悪くないと おかしくもないのに、ちょっと笑って 眩しくもないのに、鮮やかさに目を奪われて 懐かしい古い家を心の中に探そうとする 打ち上げられた大きな大きな花火の 絵と、そのしばらく後に轟く音の時間差に 私は震える《うた》の心をみた気がする 人間的な満月や、月の周りに架かる虹を 焼くことのできなかった花火たち 夜風にゆっくりと流されながら 幾千幾万の綺羅な星々をなんども 夏の花火大会の火薬の煙でみうしなった なにもなにもみえなくなったのだという 声なら声が、いつのまにか忘れ去られて 延々と煙だけがまとわりつく まるでなにもみえなくなった、夜、だった


花火と雲と風と影 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 2
P V 数 : 546.6
お気に入り数: 0
投票数   : 1
ポイント数 : 0

作成日時 2024-07-21
コメント日時 2024-07-30
#現代詩
項目全期間(2025/04/04現在)投稿後10日間
叙情性00
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閲覧指数:546.6
2025/04/04 23時41分24秒現在
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    作品に書かれた推薦文

花火と雲と風と影 コメントセクション

コメント数(2)
A・O・I
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(2024-07-21)

>なにもなにもみえなくなったのだという/声なら声が、いつのまにか忘れ去られて/延々と煙だけがまとわりつく/まるでなにもみえなくなった、夜、だった 最終連だけで大分意味も雰囲気も思いも見えている。title回収してるのだろうが「花火と雲と風と影」は状況説明だろうから、これら中心に必要な部分だけ抽出し推敲したら洗練されるのではないだろうか。 雨なのか晴れなのか古い家なのか最上階なのか、もちゃもちゃして掴みきれない。なにを伝えたいのか明確に、ビシッと置いたほうがいい。5連目いらない気がする、1-3行雰囲気から浮いてる、特にガラスの靴が妙。 全体的に重複した思いがもやもやと連ねられているように感じます。ぼんやり、じっとり、がコンセプトなのでしょうか。申し訳ないがなにも心に残らない。まあこういうのが好きな人もいるので信じる方向をまっすぐに向いて書き続けてください。(求めてないコメントなら無視してください。すいませんでした)

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黒髪
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(2024-07-30)

時間や視界に対する洞察と、それを可能にする素晴らしいフレージングが、とても魅力的です。 考察を進める詩というものが、僕には好みですので、今月の一押しです。努力が、シュアーに 働いていて、意義深い詩篇となっていると思います。

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