雑談その1 肝臓の脂 - B-REVIEW
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ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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雑談その1 肝臓の脂    

ねえわたし ここで生きていけるかなあ 影が蒸発したみたいな平べったいピカピカに いいこいいこされるやさしいせかい ぬるまっこい 全身がふやけて しわしわのガキになる ライターの火がめちゃ長い  酸素なら沢山ある のに 苦しい ここヒマラヤ? ちがうよここは東京 終わりの始まりはいつだって床がぬるぬるしてんだ つるっとね いっちゃうからさ 自身を他者から守る方法 乾燥ヘチマにならないこと。 いいものもわるいものも  沁み込ませないこと。 絞ったら何が出んのかな  富士の湧き水とゲロをシェイクしたわたくし特製のショートカクテル  アルコール度数は42度 まあ普通じゃない? そんなもんじゃ 火をつけたって燃えないんだなあ 親友から奪った肝臓で肝油ドロップでも作って 口の中でバキバキに砕いて唾液と混ぜてみてさ ほんで その中にどっかの家の軒先の 真緑の汁の中で泳ぐ死にかけのメダカでも入れてさ かっちかちに固めたら ほら  地獄鍋 ろうそくバージョン(どじょうは高価だから入れない) ちっこい火でも付けばいいなあ 何が照らせるかな わかんないや


雑談その1 肝臓の脂 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 3
P V 数 : 718.4
お気に入り数: 1
投票数   : 1
ポイント数 : 0

作成日時 2024-06-12
コメント日時 2024-06-24
#現代詩
項目全期間(2025/04/15現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
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技巧00
音韻00
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閲覧指数:718.4
2025/04/15 15時28分27秒現在
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    作品に書かれた推薦文

雑談その1 肝臓の脂 コメントセクション

コメント数(3)
1.5A
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(2024-06-16)

きらっと暗い目の奥で光っているみたいな作品だと思いました。また続いていきそうな表題ですので、それが混ざっていくのを待とうと思いました。

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A・O・I
作品へ
(2024-06-16)

ほろ酔いといった文面だが、自分に依っている視界を机上で揺らがしたみたいなただただ微睡むすがたが見えています。荒んだ大人wである私から見ればからみれば、とても可愛らしいと思ってしまったが。ほんとタイトル損してるなといった感じ。

1
熊倉ミハイ
熊倉ミハイ
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(2024-06-24)

前々から、私は砂柳さんはもっと注目されていい詩人の一人だと思っています。砂柳さんの特徴は、その名前にも含まれている「砂」のイメージ。潤い、渇き、その表現の多彩さがどの詩にも表れています。 この詩では、やさしい豊潤な世界なはずなのに皮膚が「ふやけていく」(潤い過ぎるから?)。酸素も沢山あるのに。床が潤い過ぎて滑って逆効果。善まがいなものへの不満、反抗があります。 後半は飛躍が面白い。自分の中の液体が出てきて、それはアルコール。揮発性のあるものではなくて「カクテル」で、普通は20度あたりから火がつくはずがつかないことになっている。このあたりの卑下からユーモアが駆け出し始めて、最終連までずっとぶっ飛ぶ。 アルコールとして、燃えてもその灯りで何が照らせるか分からない。直前までの勢いのあるユーモアの火がシュンと消えて終わってしまう。A・O・Iさんも言うような、「ほろ酔い」している詩のようで、最後に酔いが覚めている。 シラフ→酔い→シラフの構成で、読後感は切ない。でも、「ああ、君も大変だね頑張って」というような無意味な憐れみが湧くのではなく、「酔い」の部分のユーモアが、光って魅力的に映る。そのおかげで、放っておけない詩に昇華している。

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投稿作品数: 1