6階の窓から外を見た - B-REVIEW
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ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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6階の窓から外を見た    

6階の窓から外を見た 白いおじさんと黒いおじさんが 横断歩道ですれちがう ふたりは昔幼かった ふたりは昔話していた ふたりはかつてすれちがっていた 言葉も交わさないまま 今日は日が差していた 春か夏かの境目で ビルの事務所ではグレーゾーンをグレーゾーンのままにする大人と そうじゃない大人が電話で話し合っていた 大きいビルと 大きいビルの間 窓の向こうの 静かな日陰で 少しすれ違って 別々の行き先へ うまくやるためにそれぞれ試行錯誤していて 距離と道のりは違うって よくわかる このビルにはない もっと上の階に行って あるがままのような網状線 道は全て繋がっているって よくわかる 過去は思えばながかった ふりむけば てか 西日がまぶしいワン でも 西日がまぶしいワン ふたりの間には じつはグレーのおじさんがいた どっちの連れかわからない グレーのおじさんがいた 白いおじさんは 自転車に乗っていた 海に道が走った時 少し上がった水面の そのかさの分が 雨になる気がした かさの分だけ 浮ける気がした かさの分だけ 話せる気がした すれ違い終えたら グレーのおじさんはいなくなった ゆっくり海は塞がれた 電話は解決した 受話器をおいて 死ね、クソババア 彼女は昨日 気がかりだった 電話線はローリング 二転三転している



6階の窓から外を見た ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 4
P V 数 : 679.9
お気に入り数: 0
投票数   : 1
ポイント数 : 0

作成日時 2024-05-05
コメント日時 2024-05-07
#現代詩 #歌誌帆掲載応募 #縦書き
項目全期間(2025/04/15現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
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叙情性00
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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閲覧指数:679.9
2025/04/15 17時55分14秒現在
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    作品に書かれた推薦文

6階の窓から外を見た コメントセクション

コメント数(4)
黒髪
作品へ
(2024-05-05)

昔の事を思い出したりしながら、おじいさん同士が話をする。 おばあさんのことで。海は、蒸発する。適度に。 美しい詩で、思い出を残して下さって、ありがとうございます。 今の時刻では、西日がまぶしいです。

0
1.5A
作品へ
(2024-05-06)

よく練られているようにも見えるのですが、それよりも型にはめられていない文体の方に興味が湧きました。その人の作った料理だったら、また食べてみたいなと思いました。

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伊藤正騎
伊藤正騎
黒髪さんへ
(2024-05-07)

ありがとうございます。初めて詩を書きました。自分の詩ですが、黒髪さんのコメントでまた見え方が変わりました。詩ってすごく面白いです

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伊藤正騎
伊藤正騎
1.5Aさんへ
(2024-05-07)

コメント、ありがとうございます。詩の知識がないのと、あまり読書量も少ないので変なものができていると思います。詩が好きな友人に送ったところ、伊藤の良さが出てると言われました。

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