光の渦巻きに、失われてゆく季節の漂流
歳月の風の帯
貴女が私を愛した頃
初々しく咲いた可愛い小さな薔薇を一輪、贈ってくれた
清らかな心の徴、恋の瑞茎
貴女と私のなかに
空は蒼い垣根を巡らせて
楡の木立の影の下で
疾風に震えながら私に唇が囁いた
薔薇は初恋、かわらぬ誓い
瑞々しく輝いていた碧色にまばたく眸を
榛色の眉にやわらかに光る瞼を
空色の風は透明な光を浴びて
貴女が私のなかで髪をなびかせ
限られた想いのなかで
麗しい吐息に聴き惚れていた
光が深みに沈めた雲と色彩
貴女は胸を上げて、美は妙なる仕草で
おずおずと恥骨を開いた
夜の精、貴女と私の旋律、それは幻だったのか
冬に湖は凍り
透き通った氷への水の変調
貴女との雪の調和、それは喪失の兆し
貴女は私から失われてゆき
最後に雪の静寂が愛を閉ざした
私の心は鵲と風に包まれてゆき
壮麗な空を見ながら白い世界を彷徨う
氷の上で難破した船が銀色に輝いている
樹氷から落ちた葉の水晶が耀き
私は雪の結晶に貴女への欲望を刻む
溢れる想いを胸に秘めて
私は白い息の奇跡が貴女を目覚めさせることを求め続ける
かつて貴女は私一人のものだったのだから
詠おう
埒もなく込み上げてくる私の怒りと優しさを、貴女への愛の哀歌を
作品データ
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作成日時 2024-03-06
コメント日時 2024-03-06
#現代詩
#縦書き
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2024/11/21 23時31分20秒現在
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