届くには届かぬ - B-REVIEW
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届くには届かぬ    

髪から滴る雫は爪痕の香りがした 未だに残っているカーペットのシミ いつまでも君のものだと主張している 忘却に眠るトカゲ 尻尾を引きちぎればすぐに死んでしまうのだろう 繋がれていない足枷をはめたまま逃げ惑うその姿に誰もが興を削ぐ 雨音は止んだか 今ではもう確かめる術もない そんな君に小説を一冊 君たち、よく似合っているじゃあないか このまま僕が葬られますように。 お星様は僕を見て笑うだろうか 微笑みかけて殺してくれるのだろうか もう少し待ってはくれまいか 願いはまだあるのだから 憂い この憂いの胎動に お星様は口角を上げて いや待て あれは月だ


届くには届かぬ ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 3
P V 数 : 444.9
お気に入り数: 1
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2024-03-02
コメント日時 2024-03-08
#現代詩
項目全期間(2025/04/15現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
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閲覧指数:444.9
2025/04/15 14時36分12秒現在
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    作品に書かれた推薦文

届くには届かぬ コメントセクション

コメント数(3)
黒髪
作品へ
(2024-03-02)

一つの愛の終わりを描いているのだと思いました。 このまま葬られてしまう僕は、余りにかわいそう。 お星さまに笑われて、いや、月だと。 願いがまだあってよかったと思います。 やや理屈が通っていないところはありますが、それでもそう思ったということは確かですね。 「届くには届かぬ」という題名が、示しています。

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熊倉ミハイ
熊倉ミハイ
作品へ
(2024-03-08)

死生観を軸にこの詩を読んでみる。 お星様がほほえみかけて「僕」を殺すという展開があるが、それが救いのほほえみかと言われるとそうではないような気がする。願いを中断させてしまうほほえみだからだ。しかし、その願いというのも、憂いから産まれる予感のするものである。 この葛藤の連が、一番死について迫っている所だろう。 死についての葛藤をする詩中主体とは反対に、トカゲは眠っている間に尻尾を千切られて死ぬという想像がされる。その方が救いなのだろうか? 小説を一冊、遺言のように君(おそらく大切な存在)にあげれば悔いなく死ねるのだろうか? 届くには届かぬ、というタイトルも、今死を受け入られるかどうかの距離感を表していると受け取った。ただ、死生観という二項対立にはあまり当てはめたくないほど、淡い境界を漂おうとしている詩だと、そう感じました。

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A・O・I
作品へ
(2024-03-08)

つきはきれいですね、的な意味を醸し出そうと、もういないなにかをオチとして開いたものかな? 死んだらお星さまになるなんてメルヘンちっくもいいますし。titleも相まってそう思いますけど。ぱっと読んでなんとなく目を惹くしおもしろいかなと思うので、覗き込めば、どこかしらズレていてそれでいて紐づくぐらいの感じにも読めるので。それでいいのかなとニッコリとする。私の読解力がまだまだポンコツと当然おもうけど、よめないものを読もうとする必要がある場合は、書き手の技巧から読み解くキッカケみたいなものが顔を覗かせたときだったりするわけで。これは、言葉で繋いだ感覚的なイメージだと思うので、まあ私はわんさかそういうことをしていたので、なんかわかるなあーこういうの書きますよね、などと勝手に言わせてくださいね。(たいへん失礼しました

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投稿作品数: 1