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ハチャメチャ論理詩
気品ある女性の髪を梳きたい。唇を重ねるでもなく、まして寝るなどでなく、なにより髪を梳きたいのだという気持ちをこの胸にそっと抱く、そのときに感じる、張りつめた清らかさとでもいうべき感覚が好きだ。そのとき女性は文字通り貴族になっているのだと思う。考えてみれば、心の世界を現実だとみなしていけない理由などない。それが自他に危害を加えることになるとすれば別だけれど、逆に言えば、そのようなことがないかぎりはいくらでも心の世界に遊べばいいのだ。もちろん精緻に論理立てようとすれば話は厄介でーというかたぶん無理でー、人は単純に剥き出しの現実に立ち会っているわけではなく云々という話にはなってしまうのだけどでも、それこそ「現実」って言葉を「共通の認識」くらいに置き換えたらまあ、「心の世界」と「現実」の区別はほぼ確実になるのであって、そこから"髪を梳くこと"に立ち返ると、しかしでは私が「固有の認識」により女性を"貴族にして"いるのかというともちろんそうではなく、それはいわば「特殊な文化的認識」とでもいうべきものであり、それゆえそこにはーたまたま例が「貴族」に関わるものであっただけに混同しないでもらいたいのだけどーなにか選民的な香りが漂っていることは否定できなくて、"貴族にして"いるというその「能動性」と相まって、「清らかさ」に関しては修正を迫られているように感じている。といってもちろん、だからといって「いやらしい」ということにはならないはずだ、と言いつつ私はその実いま、「清らかさ」が反転して"いやらしく"なるということのー恥ずかしげもなく言ってしまうのだけどー「魅惑」に抗えずにいることを告白したい、それは論理の進行には関係ないじゃないか!、しかしそもそも私はこの文章を感情の表出で始めた、それはそうと魅惑であって、そこには実質的にはそこまでいやらしくないだろうにもかかわらずいやらしい"ということにしたい"と願うことのうちにあるその、目的があくまで目的にとどまるだろうことが分かっているからこそその目的が主観のうちでーいわばー極大化されるという認識のトリックがあるのであり、つまるところそれを自覚している私は"髪を梳く"ことにえもいえぬ、艶かしい気配を"あえて"付与しながら、しかしだからこそ没入することになるだろう、と言いたいところながら、相手の女性は、まだいない。
ハチャメチャ論理詩 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 321.3
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2024-02-02
コメント日時 2024-02-02
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文