月面に着陸したのか
あの冷たい陽光は
灰色に塗った世界を見た月が
ひとりでは足りないから
皆がいっせいにひかった
犯していない罪の告白を
いまかいまかとまつ妻が
かつての面影をたずさえ
月面にちゃくりくしたら
そらはこうごうせいをした
クマガイソウのはなには
なみだににたなにかが
こぼれ落ちるとともに
エンジンから出火したのか
くぐもったコエデナクトリ
いきとは違うみちをえらびかえる
月面に着陸したのか
わたしは
あの陽光のほこさきに
歯形をつけたそらが
さきほこる土竜の鼻の伸びるころ
鈴なりのクロガネモチの
さざめきのあわいきたいの
鈴なりの鼻歌まじりの
さざめきのあわいきたいの
つつがなくつくづく
つづくと思う
躑躅花の
連綿と痙攣の
れいろうなるねいろ
とりどりにいろどり
をそえて
つづらおり
着陸したのか月面に
声が
従妹が卒塔婆のように
そそり立つモノリスの
影に隠れ見覚えない物
を見た顔で知らない歌
を歌っている
ああ、ここ
はどこか答えるものは
いないのか
作品データ
コメント数 : 4
P V 数 : 617.9
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2024-01-04
コメント日時 2024-01-08
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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前衛性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
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前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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閲覧指数:617.9
2024/11/21 22時56分20秒現在
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ワザとひらきにしたところが、けっこうあるように見える。そのなかに残された漢字は目立つ、それを拾って読み手は意味を強引に作り上げることも可能だ、雰囲気としてなだらかにするなら、躑躅花や痙攣が浮いていることに気づくはずだ。タイトルどおりメモ抜粋したものだろうけど、そういうの隠して、タイトル入れましょうよー。そうすれば読み手は騙されるものですから。もったいない
1音韻が心地よく調律されており、隠れた佳作であると思いました次第でございます。 斯様な水準の作品は注目されて然るべきであるとも。 私は、推薦をさせて頂きたいと切に思いつつ。
1タイトルは作品の顔ですね。それを放棄しちゃったから、投稿してから後悔しました。ありがとうございました。
1音韻はこだわりを持っているのでそういってもらえて光栄です。 ありがとうございます。
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