一行目から全滅している
その幻影に照らされたものは
靴の描いた放物線で
深夜に公園のブランコを漕ぐんだ
そうなんだってさ、シミズ
土の上に座ってはいけないよ
あらゆる不浄であったり
簡単にいえば線虫なんかが
宇宙の入り口を恋するように
あんたの中に入ろうとするから
ピンクいろ、であり
そして泥や手垢で汚れるところの
マイメロディ
なんでも入る鞄じゃないから
サイレースとウォトカだけ
あとはキャン★ドウのあれこれ
まあそんなところじゃないかな
焚火の音が聞こえる
誰かがロヒってタヒってる
そんなに遠くにいかないで
ワンボックスのなかで
犬として犯されて (わん!
靴の先っぽが汚れているね
あけすけな嘘を
どこかでついたのだろう
発光するのを確かめるように
暗がりにつっこんで
ほっと一息
ついたりしてる
スマホいじっても
「にちにち」って音はしないから
焚火の音が聞こえる
そうしてブランコを漕ぐ音も
青いペンキが剥げかけていて
チェーンも錆びて粉がおちてく
妙に硬い足元の土は
使用禁止の赤いコーンが屹立してて
それで破瓜ぢまぢだ たちまちだ
遠くへ靴を蹴り放つのは
どこへも行けないと
知っていたから
マボロシをかこうとする
ひっしでかいて
向う岸へ辿りつこうとする
かけるだけかいて
ティッシュ捨てるみたいに
捨てられて
焚火の音がするね
手首に流れる川とその川岸に
金木犀が香っていたの
火口としては上々だから
はやく虫として焼け死んでしまいたい
ぐぶぐぶと喉の奥で鳴らされる
ケダモノくさい器官が花ならば
きっとわたしは花器なんだろう
胃液の混じった糸引く粘液と
星のひかりが
じょりじょり減りながら
それでもしっかり地面を蹴った太ももに届く
とき
マツケンサンバが聞こえてきた
サバンナの遠くで
トムソンガゼルになりたかった
ヌーの群れをのんびりみながら
スプリングガゼルになりたかった
ハイエナは今日も骨を齧って
白いうんこをしているね
無数に並んだブランコを
いろんなひとが漕いでいる
いっしんに漕いで漕いで漕いだあとの
博多天神の紅ショウガ
喉にからんで
それでも隣の子はまだこいでいて
はっけよい どっす恋
あまつさえ高い声なんてあげちゃっているから
ぺってしたんだ ぺって
ひじきみたいに絡みついたヤツが
剃毛をわすれた下腹部から
におう
そうだね タナカ (ナカムラ
そうだね ナカムラ (トダ
そうだね トダ (スズキ
そうだね スズキ (タナカ
いまこの星空のしたで
ひととひとが殺しあってる
知ってた
マダガスカルでビニール袋に入れられて
拉致られたぽえまー
おうちにいると
ミサイルが降ってくるんだってさー
手紙には宛先を書かなきゃならない
かくだけかいて
すっきり到着したら
またブランコ漕ごうよ
潰して
角がはげちょろけになったランドセルに
リコーダーの布袋が揺れる
オフビートで頼むよ ロスチャイルド
焚火の音はますます激しくなって
Agはけせる においもけせる
いつまでも
書き出せない言葉だってある
そういうひかりが
ブランコの鎖を断ち切って
オリオン座のほろびゆく星のなを
ボクらにかえていくんだ
ウチらのマボロシ (タナカ (ナカムラ (トダ (スズキ
ウチらのひかり (タナカ (ナカムラ (トダ (スズキ
ねえ、シミズ
きがつけば土の上にすわっててさ
わたし地球にレイプされているよ
なんて、だから
いつまでも
一行目からゼンメツしている
作品データ
コメント数 : 3
P V 数 : 1194.6
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2023-10-25
コメント日時 2023-10-28
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:1194.6
2024/11/21 23時10分00秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
※自作品にはポイントを入れられません。
わけのわからない愛があふれていて、 とても現代的だと思いました。
0とても興味深い感想をありがとうございます。 まず被害妄想強くて自閉的なメンヘラポエマーのdisって読んでもらったのが、まず面白かった。そんな風に読めるのね。 そしていかいかさんが文極で云々に関しても。 なるほどなー。 類型だなと思うと、そこで思考を停止して、類型としての共通箇所を探しちゃって読みを止めてしまうというのは、よくある事ですよね。 勉強になりました。 時期に関しては、今だから書けた作品だという事、そして匿名での投稿を選択したのは、ーさんみたいな率直な意見が知りたかったから。 なにはともあれ、お読み下さり、ありがとうございました
0> 書かれた行為には愛かも知れませんが、それは対象者とあなたとの関係性に有るということではないかという外部に有るのものなので。 多分、この作品を投稿した行為やその行為に誰か対象者がいると、読みたくなってしまったのかな それこそ邪推というもので、もちろんこの作品に描かれているものは、今この時、この場所やこの場に関わっているひととは無関係なものです とすれば、おっしゃる事もごもっともで、ここにいらっしゃって作品を読む事自体がバイアスとなっていらっしゃるのでしょう 精神衛生上良くないので消えるとおっしゃるのも、むべなるかな また、そうしたーさんのお心に寄り添う事が出来ず申し訳ありません ーさんの考え方や物の捉え方が好きでした お心が落ち着きましたら、またいらっしゃってくださいね
1