二〇二一年六月二十六日 「東欧SF傑作集』の下巻」
きょうから寝るまえの読書は、『東欧SF傑作集』の下巻の再読だ。上巻の再読はよかった。おもしろい作品が多かった。これはどうかな。
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2016年に買う予定だった、バリントン・J・ベイリーの短篇集『ゴッド・ガン』を、Amazonで、新刊本で買った。古書でもよかったのだけれど、送料込みで1100円だったので、新刊本にした。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4150121044/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o00_s00?ie=UTF8&psc=1…
現代中国SFアンソロジーの『折りたたみ北京』も持ってなかったので、Amazon で新刊本を買った。こちらも、送料込みで1100円だった。
https://www.amazon.co.jp/%E6%8A%98%E3%82%8A%E3%81%9F%E3%81%9F%E3%81%BF%E5%8C%97%E4%BA%AC-%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E4%B8%AD%E5%9B%BDSF%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%83%BC-%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%82%AB%E3%83%AF%E6%96%87%E5%BA%ABSF-%E3%82%B1%E3%83%B3-%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%82%A6/dp/4150122539/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E6%8A%98%E3%82%8A%E3%81%9F%E3%81%9F%E3%81%BF%E5%8C%97%E4%BA%AC+%E6%96%87%E5%BA%AB&qid=1624507380&sr=8-1…
二〇二一年六月二十七日 「ターザンの死」
『東欧SF傑作集』の下巻の1作目は、ヨゼフ・ネスヴァードバの「ターザンの死」人類学者の主人公は、サーカスで飼われている猿が、じつは人間であることを見抜いていた。猿は、人間であった。彼は幼いときにジャングルに置き去りにされたターザンであった。さいごにターザンは檻に縄をかけて首を吊って自殺した。
2作目は、ワツラフ・カイドシの「ドラゴン」騎士のひとりがドラゴン退治に向かう。2匹のドラゴンが洞窟の入り口で死んでいた。3匹目のドラゴンに襲われかけたところ閃光が。宇宙人が過去の地球でドラゴンを捕獲していた。2匹のドラゴン捕獲に失敗し、3匹目は回収した。騎士は無事であった。宇宙人の捕獲機械は時空間を超えていたのだった。騎士は死んでいたドラゴンの首を切り取って騎士団長のところに行った。騎士は讃えられた。
3作目は、ヨゼフ・タルロの「気力を失った瞬間」ロケットをひとりで操縦していた主人公がロケットの外に出てドアにロックがかかって中に入ることができなくなった。着陸した惑星の森の中に城があり、入ると、薬をのんで気を失う。目が覚めると、醜い連中に囲まれていた。連中に助けられたのだった。
4作目は、カレル・チャペックの「移民局」過去の時代に行けるタイムマシンをつくることが求められているという話。アイデアだけで、それを実現できる機械をつくってもらうだけという、とぼけた作品。
二〇二一年六月二十八日 「システム」
5作目は、カレル・チャペックの「システム」労働争議など起こしそうにない知能の低い人間たちを集めて、工業や農業を行っていたのだが、ある夜、ひとりの女性の美しさに目覚めた労働者がいて、それが伝染して暴動が起こり、工場や農場の持ち主の妻や子どもたちを殺したうえに工場や農場を焼き払った。
6作目は、ミロスラフ・イサコーヴィチの「消失」実験が行われた。実験を行った博士一家は姿を消していた。メッセージが出された。メッセージを受け取ったものもメッセージを伝達した。人類が滅亡するという決定が下っているのかもしれない。これは、作品としてはつまらない、くだらないものだった。
7作目は、カールハインツ・シュタインミュラーの「金星最後の日」遠隔操作型のロボットを操縦している男が主人公。金星に地震が起こり、危険なバクテリアが研究所に残っていた。他のロボットといっしょにそれを安全な容器に詰めた。これが最後の務めだと思っていた主人公だったが、そうならなかった。というのも、火星に行ってたはずの恋人が金星の遠隔操作型のロボットのなかにいたことがあとでわかったからである。彼は地球には戻ろうとは思わなかった。金星は、彼が立ち去るのを許しはしないのだった。この作品はとてもおもしろかった。
二〇二一年六月二十九日 「時空への脱走」
8作目は、アドリアン・ロゴズの「時空への脱走」空間と時間の等価関係を数式で発見した男がいた。彼は研究所から狙われていたので砂漠を車で走った。飲み水も食べ物もなくなったところで、54世紀の人間と出合い、彼に助けてもらう。そのうえ、タイム・マシンまで譲り受けて、27世紀に行った。
9作目は、ホリア・アラーマの「アイクサよ永遠なれ」186ページから322ページまである中篇である。貴重な鉱物資源を豊富に持った惑星アイクサにロケットが到着した。二台目のロケットである。なぜか。一台目のロケットに生き残りがひとりだけいた。二台目の8人いた乗員がひとりずつ姿を消す。なぜか。アイクサは一種類の植物、樹木だけが群生して生きている生物だった。アイクサにやってくる生物は鉱物資源を採るために植物を焼き払う。それに対抗するために、アイクサではやってきた地球人に擬態した者をつくり出し、それを用いて対処していたのだった。
さいごに収められたエッセイ「東欧SFの系譜」これも短篇1つ分はある、詳しいものだった。
現代中国SFアンソロジー『折りたたみ北京』が到着した。きょうから寝るまえの読書は、これにしよう。 https://pic.twitter.com/70KonpIye6
二〇二一年六月三十日 「ゴッド・ガン」
バリントン・J・ベイリーの短篇集『ゴッド・ガン』が到着した。新刊本なのに、カヴァーに傷があって、ちょっとげんなりしたけど、もっとひどい状態の新刊本もあるかもしれないなと思った。今回は、返品しないでおくレベルかな。ぎりぎり。 https://pic.twitter.com/pmGkfveds1
やっぱり返品することにした。さっそく、セブンイレブンに行ってきた。ヤマト運輸で着払いで、返品してきた。帰ってきてから、Amazon で、ネット古書店で、255円で買った。送料250円だから、合計で505円。新刊本の約半額だ。多少の傷みは仕方がないとあきらめられる金額だ。
二〇二一年六月三十一日 「幽体離脱」
けさ幽体離脱を四、五回した。連続した地域でだ。肉まん工場とタバコをつくっているところだ。ひとりの青年がぼくの部屋にきてから案内してくれた。女の子に「牛だね」と言われた。ぼくの小学校時代のあだ名だ。タバコをつくっている場所ではバラバラの死体がごろごろしていた。さいごに部屋に戻った。生きている者も多かったが、死んでいる者も多かった。みんな若者たちだ。未来の日本かもしれない。北朝鮮かナチスのような軍服を着た者たちが道路で若者と言い争いをしていたみたいだ。部屋に戻るとパソコンを壊していたみたいだったので、さっと起きてパソコンのあるところをぱっと見た。無事だった。
アンニュイな一日だった。
作品データ
コメント数 : 4
P V 数 : 627.2
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作成日時 2023-10-01
コメント日時 2023-10-04
#現代詩
#縦書き
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2024/11/21 20時01分26秒現在
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滅多に本を読まないボクですが、バリントン・J・ベイリーの小説は「時間衝突」を読んでいます。ハード SF と比べると明らかにワイドスクリーン・バロック(B 級 SF 小説)の類いなんでしょうが、発想が物凄く、奇抜というよりも天才の域に達しています。ボクの書く詩も多分にワイドスクリーン・バロックであり、宇宙のスカイラークや火星年代記の影響を受けていますが、田中さんはこのような科学的厳密さを伴わない夢とファンタジーに満ちた SF 小説をたくさんお読みになられていてスゴイと思っています。
0お読みくださり、ありがとうございました。 SFは小学生の4年ころから読んできました。ベイリーは、はちゃめちゃですね。好きです。
1すみません、ものすごい勢いで本を読まれていることにびっくりして、次は何をおっしゃるのだろう、私が知らない本の、知らない評が、どれくらい飛び去ったあとどうなるんだろうと思って読んでいき、「きょうから寝るまえの読書は、これにしよう。」を走り抜けていったあと、夢と現実が曖昧になって、アンニュイに終わり、なんというか詩情を感じました…………現実と作品の間、日記と非現実の作品の間みたいな。。
0お読みくださり、ありがとうございました。 ご感想のお言葉もいただけて、うれしいです。
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