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猫と私と兄
猫が太って行くと 川ではハートが流れて行く 年の初めに流した灯篭が 鉈に変わって居て 驚いた私のハートが流れて行って居るのだ 本当はハートが川を流れたから 猫が太って行ったのかもしれない そうだとしたら猫にとっては とばっちりで怨念が漂う 私は盛んに声を出せ 声を出して除霊してくれと 周りに触れて回った 猫の名前は玉(たま)なのかもしれない 人間であればいい人なのかもしれない 私はベーダ―の一味ではないから 分からないが 私は嘗て兄の吐き出す蘂を見ていて 悟った事があって セロトニンの欠乏で猫も人も 怒り出すことがあるのだろう マカロンなんか作っていないで 俺の仕事を手伝えと言っていた 兄の言葉が私は忘れられなかった
猫と私と兄 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1123.0
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2023-09-15
コメント日時 2023-10-12
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
とても面白かったです。一行目から良くて、読み終えた後、自分の感情の色がリトマス紙みたいに変えられてしまった、という気分になりました。まるで紙芝居の舞台から紙を鮮やかに抜き取っていく情景の展開、セロトニンという単語に予期せず思い返す引力の欠落。それから漢字の使い方、筆者の方のデフォルトなのか分かりませんが、印象的でした。
1作者の作品に対して、前作か?ドゥルーズが引用されていたので、その言葉のサラダということを 書きましたけれど、今回は作はそういったものに陥っておらず、しかし、何かこの品の作中主体は観念のようなものに、手を、足をとられていますね。 その、さらさらと読めますけれど、ちょっと狂気の領域に踏み入れていますね。それが、猫なり兄なり、周囲の関係性のことがあるから、何か一層、悪いのかな、と深読みしましたね。
1題名があまり面白くなさそうだったので、あまり期待しないで読み始めたのですが(ごめんなさい!)、 とても面白かった!ハートの使い方が絶妙で、猫が太っていくとか、ふくふくして面白すぎる。 もっとこういった詩が読みたいと思いました。
11.5Aさんコメントを有難う御座います。そうですね、セロトニンは抗不安薬と言うのか、精神を安定をさせてくれるのかもしれませんが、オーバードースが懸念されているのかもしれません。リトマス紙ですか。良効果を及ぼしたのであれば望外の喜びです。詩作した甲斐がありました。デフォルトではありませんが、ある程度は、癖と言うか、似たような主題を繰り返したりなどはあるかもしれません。
0あまり内情が分からない、読者がわかることをあまり求めていない詩だと感じました。勉強になりました。
1田中恭平 newさんコメントを有難う御座います。川を流れて行くハート、太って行く猫の因果的な相互交通的な入れ替えと、入れ替えると可変的な印象があるのですが、多分太った猫は元には戻らない、的な部分が観念的なのかもしれません。狂気の領域と言うと、言い換えると狂気の予感なのかもしれません。狂気に陥る一歩手前の様な、そんな雰囲気を出したかったのかもしれません。そうですね、兄、猫、それらとの関係性、関係の絶対性から来るプレッシャーが狂気を産む原器なのかもしれません。
0Ceremonyさんコメントを有難う御座います。唐突な展開と飛躍に拘りがありました。唐突な展開と飛躍と言って貰えるだけの詩語と詩話が必要だと思いました。確かにもう少し、ハチャメチャに発展させてもよかったのかもしれません。その為にはさらに詩語と詩話を磨かなければならず、ある程度自分の体験、それらが実体験であろうと言語体験であろうと、それらが必要だと思い、少し控えました。
0黒髪さんコメントを有難う御座います。ハートは心臓でもいいのではないかとか、ある程度は葛藤がありました。太っている猫はもともと太めの種の猫ととらえるか、痩せている猫が太って行って、病気なんじゃないかみたいな、詩語や詩話では、直接は出てこないですが、裏話、設定みたいなレヴェルの事も重要だと思いました。私自身愉快な詩には魅力を感じます。兄の吐き出す蘂など、この詩の中には中立的な内容と言うか、常識的なレヴェルでは有り得なくても、たんたんと受け取るしかない、空気の様な内容もあったと思います。それらも含めて、愉快さに塗す、スパイスみたいなものも重要だと思いました。
0湖湖さんコメントを有難う御座います。内情は隠している側面があります。と言うか、あまり詳しくやると小説になってしまうと言う危惧がありました。インタージャンルと言うか、ジャンル横断的な事は悪いことではないと思うのですが、私はこの詩では垣根を設けたのだと思います。詩読者に対する説明責任はあると思います。詩の中でやるか、詩の外でやるのか、そんな単純な問題ではないのかもしれませんが、要検討な問題ではあると思いました。
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