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インソムニア
──どこかへ帰る、としてどこかは未だ存在するのか── インターネットワークによって、ここ、に、いつつ、そこ、にいることができる ヘッドセットでオーストラリアにいる詩人へ語りかけるとき 私は日本でもオーストラリアでもない そこ に立ちあっている 帰る、のであるからノスタルジックなものとしても いまもその場所は ある と仮定して して どこ なのか?──羊は、問いかけてしつこい ──「ねぇ、そもそも本当に帰りたいの?」 どこなのかっ! ・・・私たちは判然と、時に愕然と、知ってしまうときがある 或る女性は言った──「お母さんの子宮の中へ帰りたい・・・」 聞きのがすことはできない証言だ しかし私は何も応えず、そのあと見つめていただけだ 夕暮れの赤と、 無言ながら 前進します 自らの 青脈管の中へです (中原中也 春の日の夕暮) 青脈として、血は夕暮れのように赤い そうだ 私は前進することで むしろ、自らの内側へ帰ってゆくことができ それが結果、子宮へ至るってわけだ、なるほどね! 「なるほどね!」の声を聞いている者がいる 彼は罪な男で 罪の暗喩で林檎 リンゴ・スターキーと呼んでいる(呼ばれているんだよ 彼はいう(ボクは正確にはリンゴ・スターと呼ばれているんだ 記述しても、これっぽっちしか残らない として 祈りの火は? (気づいているのだろう、夢だってことを、お前は夢の、構成に足をとられて まともに詩句を書き落とすことができない、そうして全部 ボクのせいにするのだが いいよ、帰っておいで現実へ、戻り方は知っているんだろう? ためらわず、私は前進しドアを開けた
インソムニア ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 780.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2023-09-02
コメント日時 2023-09-03
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
夢でしたか。
1静脈管の中へです、だったと思うのですが、「青」脈管は敢えて拘りのある引用なのかもしれません。中原中也の詩の引用なのですが、私も間違えて「春の日」と記憶していました。「春の夕暮れ」でした。羊と言えば中原中也と言う訳でもないでしょうが、ああ、これも間違えている、ヤギのうたなのですね、中也の詩集は。山羊には羊が含まれていますが。
1すいません、寝ぼけて筆記した為 原典に寄らない引用になってしまいました。 下記、訂正版です。お読みいただければ幸いです。申し訳ありません。 ご指摘ありがとうございます。 インソムニア ──どこかへ帰る、としてどこかは未だ存在するのか── インターネットワークによって、ここ、に、いつつ、そこ、にいることができる ヘッドセットでオーストラリアにいる詩人へ語りかけるとき 私は日本でもオーストラリアでもない そこ に立ちあっている 帰る、のであるからノスタルジックなものとしても いまもその場所は ある と仮定して して どこ なのか?──山羊は、問いかけてしつこい ──「ねぇ、そもそも本当に帰りたいの?」 どこなのかっ! ・・・私たちは判然と、時に愕然と、知ってしまうときがある 或る女性は言った──「お母さんの子宮の中へ帰りたい・・・」 聞きのがすことはできない証言だ しかし私は何も応えず、そのあと見つめていただけだ 夕暮れの赤と、 無言ながら 前進します 自らの 静脈管の中へです (中原中也 春の日の夕暮) 静脈として、血は夕暮れのように赤い そうだ 私は前進することで むしろ、自らの内側へ帰ってゆくことができ それが結果、子宮へ至るってわけだ、なるほどね! 「なるほどね!」の声を聞いている者がいる 彼は罪な男で 罪の暗喩で林檎 リンゴ・スターキーと呼んでいる(呼ばれているんだよ 彼はいう(ボクは正確にはリンゴ・スターと呼ばれているんだ 記述しても、これっぽっちしか残らない として 祈りの火は? (気づいているのだろう、夢だってことを、お前は夢の、構成に足をとられて まともに詩句を書き落とすことができない、そうして全部 ボクのせいにするのだが いいよ、帰っておいで現実へ、戻り方は知っているんだろう? ためらわず、私は前進しドアを開けた
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