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インソムニア
見給え、橋の上に上がってきたこのカニの大群を カニの群れは地球を覆い尽くすだろう 私の手は大きいからカニを掴まえられるのだ 私はカニを食うよ それで満足できるさ 影の中に入って行くカニはとても美しい さらばカニよ 立派だな、世界は 立派に作り上げられた世界は、 三千年間の、思い出だ 私の意識は私のものだ 混ざり合わないのが心地いい 精神間の橋渡し、まるで踊りのようだな 個と個がぶつかり合って美しいものが生まれる カニは共食いをしないものだ だからカニを食うのだ 私達で
インソムニア ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1123.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2023-09-01
コメント日時 2023-09-06
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
共食いって、こわいですね。
1動物で共食いはめったにないですが、人間でもありますね。怖すぎ、グロテスクです。
0インソムニアってかっこいい響きですよね!
1そうですよね。意味も知っておられますね。インソムニアー!
0これ、なんだか妙に気になってしまう作品。 ガルシア・マルケスの短編で、河から大量の蟹が上がってきて、街はもちろん部屋の中にまで入ってきて、人々がそれに悩まされてる、なんていうものがあったんだけど、それを想像した。 >カニは共食いをしないものだ >だからカニを食うのだ/私達で この論述形式の終わり方は一部を拡大した帰結で如何にも寓喩的なんだけど、この機能から帰納的にこの作品を読んだ時のテーマが、あんまり面白くないものに感じてしまって、別の読みを探していたりする。 前述したように、論述という手法自体を再構築したような魅力的な文章だし、抜け感というかツッコミを含めて余地もあるし、リズミカルな読み口はとても好き。 うーん。ライトレスで申し訳ない もう少し読み込んで、気づいたことがあったら、また書きます。
1ガルシア・マルケスの短編は知りませんでした。高尚ではない感じの作品にしようと思ったのですが、テーマはどうしてもできてきてしまいました。文自体はコントロールできていると思うのですが、その意味するところは少し全体に筋が通っていないかもしれません。少し不快な印象がぬぐえないのが、改善するべきところとして感じています。もう少し、善悪の両面を描く力があればとは思っています。責任感というやつですね。悪を描く作品では、個人の中の善悪を、誰かにどちらかを負わせるのは、また語り手に負わせるのは、また作者が傾くのは、よくないような気がします。この作品を書いた後の感想です。批判性に開かれていないといけない気がします。だから語りづらいのかもしれないなと。でも、この作品自体の運動性としては、これで正しいというか、触りづらいものです。改稿はしにくいのですが、作者の力不足です。個の意識だけは大切にできたかなと。
0蟹が惑星を覆っていくイメージが面白いですね。描かれているものへのカメラの寄せ方が絶妙で、巧みな作品だと思いました。
1カニの群れのイメージは、おそらく深沢美潮『フォーチュン・クエスト』からきていると思います。それを惑星に拡大して考えてみました。カメラは、語り手の意識とともに自然に寄っていきました。自由なイメージを目指して作りました。ご感想ありがとうございます。
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