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ぺちゃんこのバラッド
ちょっと文句を言ったら重労働 隣の奴は倒れて虫の息 ボスの一声で 誰かやってきて 隣の奴を見事にホールインワン みんなの口はタッカーで止められ 穴をふさぐさ 熱くて重い砂利 けれど そこを掘り返す力も勇気も 誰かに みんな 搾り取られたんだ ヘイ 真夏の太陽 見ていたろう? 雲一つ ないから 仕事の開始は 寝る時刻の3時間前 夕飯は 熱い石炭 ぺらぺらの靴が壊れた 新品を頼むと 給料の半分が消えた 仕事の終わりは 寝る時刻の5時間後 ハエを払うことも あきらめた 骨と皮の足に 赤い鉄の輪 ジンケンもホウリツも ぼろぼろに錆びた ヘイ 真夏の太陽 見ていたろう? 雲一つ ないから 奥の部屋の奥 10人くらいが積んであって 虫たちは大喜び いちばん下はぺちゃんこ 誰だろう 人型のしみが いくつもある床 次こそ お前だ お前だ お前だ お前だ 弱々しく からかい合うけれど 仕事の合図だ 遅れた奴には 11人目を重ねる懲罰だ ヘイ 真夏の太陽 見ていたろう? 雲一つ ないから 真夏の太陽 見ていたろう? 雲 一つ ないから
ぺちゃんこのバラッド ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1811.7
お気に入り数: 1
投票数 : 3
ポイント数 : 0
作成日時 2023-08-26
コメント日時 2023-09-04
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
当の昔の出来事のようにも読めますが、「ジャンケンもホウリツも ぼろぼろに錆びた」「真夏の太陽 見ていたろう? 雲 一つ ないから」という状況は今のことを言っているのかと捉え、溜息が出ました。 バラッドのままであれ...もしくは、11人目のぺちゃんこに誰もならないように...太陽、よく見ていて欲しいです。
1Ceremony様 ありがとうございます。精進してまいります。
0Thukiniko様 ありがとうございます。ぺちゃんこにはなりたくありませんねぇ……。
0うんうん。 その、ユーモラスに描かれていらっしゃいますけれど ユーモアっていうものは非常に武器といいますか、それが無いとやっていけない側面があると。 その、あんまり書いちゃいけないけれど 以前つとめていた会社もシビアでしてね、その ヘイ、以外のブリッジですね 部分、非常に真摯に記述されたものであると見えてくるわけですね。 そうして詩として昇華したいのもわかって、それを詩の投稿掲示板に出せば 何か、発露、できるのじゃないかと思う。 実際は、変わらないのだけれど、わんちゃん、変わるかも。 ともかく、整理したい心の流れがある。 そうすると、やっぱり芸術というのは、水、でしてね 欠かせないものなんじゃないかと思う。
1田中恭平様 ありがとうございます。 大昔のタコ部屋労働も、今の世の中もあんまり変わっていないのかな、とも思って。変わらないなら「変わらないぞ」って言うことに何か意味があるのかもしれない。ユーモアでコーティングしないときついかなとも思います。ありがとうございます。
0好きです。 情景が。想いが。 雲ひとつない空は、それはそれは過酷な労働でしょう。それが、伝わります。 ヘイ!太陽。見ていただろうが、何も言わない。のですよね。つらいね。 誰も、11人目にはなりたくないですね~ イイと思いました。 好きです。
1昼行灯様 ありがとうございます。 気に入っていただき、こちらもうれしいです。引き続きよろしくお願いいたします。
2ペコちゃんって、そういう意味だったんですか。これはとても恐ろしい作品ですね。ボクはこれを読む前まではポコちゃんの片割れのペコちゃんのことだと思っていました。反復の効果も日々の重労働を重ねるようで心にミシミシと伝わってきました。ぜんたいが歌のようでもあり、とても良かったです。
1atsuchan69様 ありがとうございます。「歌のようであり」、実はこれ、歌なんですよ。私が勝手に曲をつけて、歌っています。恥ずかしながら、歌詞なわけですね。よくわかりましたね(笑)
0一体どうなってるんdな!?!すみません。。。なんだろう、私ってブラック企業で働いてると思ってたんですが、まだまだ甘いみたいです。。。 てか寝るより前に仕事始まって、寝た後に仕事が終わるっていう、なんというか焦燥感?のところが嫌にリアルで笑いました。確かな実感があって、寝るときって確実に仕事終わってないんですよね。もう頭がそういう状況じゃないというか。 なんだろうそれで、たしか京都大学かどこかの数学の偉い人が言ってた話があって、朝起きてよ~し今日も数学やるぞっていうのはダメ、プロは寝てるときも数学やってるって言ってて、はえ~と思ったのを思い出しました。寝てるときって本来体休めたいはずなのに逆に働いちゃうみたいな、いうなれば確かに寝てる時間に働くのは一番負荷が高いともいえる。 でも面白いのは数学やってる人たち界隈ではまあ普通に寝ながらやってるみたいなんですよ。私もマジ?て思ったのですが。そうなってくると普通にブラックじゃんと思ったけど、本人たちは楽しんでるから、ブラックではないという、なんかすげぇ・・・てなった思い出です。 なりたいな、幸せに。。。。。。 すみません、ありがとうございます。
1いすき様 ありがとうございます。幸せになりたいですよね。私たちは何のために時間を使うのか、なんだかわからなくなる時があります。
0よく出来た詩とみることも可能なのかもしれません。具体的には大胆な断定なのですが、シベリア抑留体験とか、戦争中の理不尽なシチュエーションがふと思い浮かびました。具体的な内容からはそれらの痕跡はまったくないのですが、何か人間がものであるかのような感じが、人間が数字だけで管理されたり、スターリン時代のシベリア抑留と言う歴史的状況が強く想起されるのです、自分の体験では勿論ないのですが。真夏の太陽が印象的ですね。問いかけが空気に混じってどこまででも伸びていくようでした。
1エイクピア様 ありがとうございます。はい、シベリア抑留体験は入っていますね。もちろんフィクションの部分もありますが…。
0なるほど!こういう感じをバラッドというのですね!人生初バラッドかもしれません!
1エツヤ様 ありがとうございます。バラッドとバラードの区別って難しいですね。一般的には「バラッド」は物語歌のようなものです。ロマンチックなものではありませんね。
0「ヘイ」が先に目に入って陽気な詩なのかと思いきや、全然違っていました。情景を想像してウッてなってしまう。 面白かったです。
1山本やま様 ありがとうございます。そうですね、陽気ではありませんね。「ヘイ」は、精いっぱいの強がりというか、「ヘイ」と心の中で叫ぶしかないのか、そんな感じです。
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