偽物の珈琲を買った
何が偽物って、ポーションタイプだった
別にこだわりなんて無いから、何でもよかった
偽物の仕事を始めた
何が偽物って、給与が出ないタイプだった
別にどこかに属したいだけだから、それでよかった
偽物の恋人ができた
何が偽物って、画面の向こうにいるタイプだった
別にメッセージのやり取りだけで癒されたから、それでよかった
偽物の結婚をした
何が偽物って、会話がドッジボールなタイプだった
別に嫌になれば別れる予定だから、それでよかった
ポーション珈琲は不味いからゲロゲロに砂糖を入れた
余計に不味い、眠眠打破ができた
ほぼ無償でやっていることに文句を言われるから人を増やした、揉め事が増えて十円禿げができた
画面の向こうにいる恋人は会ってみたら不細工だった
連れて歩きたくないから、軽く茶をしばいて帰らせたら立派なストーカーができた
偽物の結婚はもう終わった、ドッジボールもキャッチボールも下手くそ
黙って外野みたいな顔していた
息子には、たまにで良いから会わせてほしいなんて贅沢だろうか
ほぼ偽物な父親に権利はないか
作品データ
コメント数 : 18
P V 数 : 1615.9
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2023-08-20
コメント日時 2023-09-04
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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技巧 | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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閲覧指数:1615.9
2024/11/21 23時34分11秒現在
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息子さんは本物ですか?
1コメントありがとうございます。 大体のことを妥協、偽物、嘘にすることで何とかなれば苦労ないんですけど、その場凌ぎって後が面倒臭いですね。現実は厳しいです。
0コメントありがとうございます。 ドキッとする一言ですね。息子は本物です。のはず。
0息子には、たまにで良いから会わせてほしいなんて贅沢だろうか ここを書きたいがためのものだと推察します。 それまでの例えに疑問符をつけながら読み進めていただけに刺さりました。
0その、今自分のことを語れば、非常にスッキリとしていたい自分が居まして。 それは他のコメントでも言及しているとおり病み上がり、で、その治った? 病気でぜんぶ悪いものは出ていった、そう思いたい自分がおりまして。 しかし一方で、この「空言」ですか、まあちょっとドロリとした 風としたらば、湿った風ですね。 そういう語りを聞く、まあ読むのですけれど、それも悪くないなぁと思いました。 その、非常に読後感は悪いですけれど、失礼ながら そういうタッチですから。 でも何か、こうむしむしとした空気感8月の空気感とマッチしており良かったです。
0コメントありがとうございます。 つい曖昧にしたくなってしまうのですが、はっきり明かした方が良いですかね。ご意見ありがとうございます。勉強になります。
0コメントありがとうございます。 そうなんです、オチだけは先に決めており、そこに向かって書きました。刺さったと言って頂き、嬉しく思います。
0コメントありがとうございます。 作品拝見いたしました。快方に向かわれているとのこと、安心いたしました。 どろり、湿った、確かにそうですね。自分も悪いものを溜めがちなので、すっきりしないものを書いてしまうのかもしれません。 8月の空気にマッチしているとのコメント、嬉しいです。ありがとうございます。
1僕は好きですね、これ!
0わー!ありがとうございます、嬉しいです! シンプルだからこそ沁みるお言葉!
0偽物に立ち向かう勇気を感じました。私も本物のくだりを読みたかったです。
0よくわからないのですが、とても惹き付けられました。 語り手は煮え切らない現状を取り巻くものを、淡々と受け入れていく過程として、偽物と分類し続けているように思いました。 最後に本物である子どもを前に、これまで淡々と物事を受け入れていた語り手が、欲のようなものを見せるけれど、偽物というキーワードとともに手放そうとしていて、最後まで言葉に呪われている感じが、おもしろかったです。
0コメントありがとうございます。 偽物、偽物と妥協しつつも、できれば譲りたくないものも、きっとあったのでしょうね。いつか本物になれると良いのですが。
1コメントありがとうございます。 引き付けられるとおっしゃっていただき、嬉しいです。 >煮え切らない現状を取り巻くものを、淡々と受け入れていく過程として、偽物と分類 書いた人間が言うのも何ですが、語り手がしていたことはまさにそれだったのだと思います。 言葉に呪われていると言えば、「今年の汚れ 今年のうちに」という某商品のキャッチコピーも個人的には呪力強いと思っています。掃除しなきゃ来年駄目になる!みたいな。
0偽物と規定されている色々なものが「話者」の決定にすり替えられているのが面白かったです。 「偽物」が「偽物」として話者に決定付けられる、それは果たして本当に話者が決定している価値観なのか。それとも目にみえない、例えば社会といったものが強制する価値観なのか、という読みです 最後の >ほぼ偽物な父親 がそれら価値観に対しての話者個人の価値として萌芽しているような、そんな救いを感じました 最終行が「ほぼ」という副詞によって全体を占めるアイロニーをまろやかにしている、それでいて「権利」というやはり概念に依るところとか、とても面白く読みました
0コメントありがとうございます。 面白かったとおっしゃっていただき、大変光栄です。 書いた時点では話者目線で偽物ということにして諦めていくようなイメージでしたが、目には見えない社会等から強制されるような価値観、なるほど。そういう読みも考えられますね。 話者にも、積極的ではないにしろ場合によっては本物願望が一応あるみたいです。 作者にはない気づきを教えていただき、ありがとうございます!感想頂けるのって嬉しいですね。
1だんだん読み進めていくうちにシリアスさが深まっていく、面白いです。素晴らしい詩だと思います。
0コメントありがとうございます。 面白い、素晴らしい詩、嬉しすぎるお言葉ありがとうございます。もっと精進していきます!
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