骨のライフルに群がる
アルゼンチンアリの様子は
核シェルターに向かう
まさにそれで
ケロイド状の体は
恋人達のようにしがみ付く
バナナの絵と名付けて非難された
働く女王の
ハイヒールに踏み付けられて悶える政治家
いく「手本」という教則をマニフェストに掲げ
素敵な夜行性の首穴に収縮される象ガメの議事堂
鈍い落日が反射する
自由を掲げた採決
なめらかな木片のような手先で
何回も報告書を捲る科学者
灯台からの翻訳に受話器は外されたまま
異国の言葉で、失敗だ、を繰り返す
あぁ
エックス線に透かされているようだ
透かされて
ニスを塗られた体に
緊縛用の弦を張った日常
真実は巡り
襖に開けた小さな穴からの過ち
エックス線に透かされているようだ
大地の条令は暴露され
地面に広がる渦巻状の螺旋
それを汚してはいけないと
住民達は開拓者のスコップを
地面に落とした
作品データ
コメント数 : 5
P V 数 : 672.9
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2023-08-06
コメント日時 2023-09-05
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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閲覧指数:672.9
2024/11/21 23時34分08秒現在
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こんにちは。 現代の社会や政治を風刺しているような詩ですね。 具体的に何をイメージしているのかはっきりとはわからないのですが、核シェルター、ケロイド状、エックス線といった言葉から、核兵器あるいは原発事故への批判のようにも思えます。 そしてタイトルにもある、住民達が地面に落とした開拓者のスコップは、この世界にはもうフロンティアは残されていないことを表しているような印象を受けました。
0こんにちは。 アルゼンチン、アリ、なんですね。だからアルゼンチンなのかなと思いつつ、いや他の国でも アルゼンチンアリはいるのか?その、私は無学、且つ情報難民なもので、その、「智」「知」のレンジが、狭くて、おいおい大丈夫か、みたいなところもあるんですけれど、非常に面白く読むことができました。実存云いっていうよりエンターテイメント詩なのかな、そのエンターテイメント詩にも疎くて、また、おいおい大丈夫か、なんですけれど、映画のチャプターを観ている感覚、がありました。ただなんていうんですか、そうすると、映像に比して、もっと字、として詩として、もっと盛ってもいいんじゃないのかとか、或いは設定という点でぶっとんでもいいので、もっと長く読みたいっていうんでしょうか、そういう「欲」が出てきましてね、その時点でもう僕、負けてるんですよ。負けてるから、非常にわがままな要求をする、ということがある。ありがとうございました。
0比喩と皮肉がアンチテーゼ感を強めていら気がします。
0ゴロさん暑い日がまだまだ続いてますね。久しぶりにゴロさんの作品にコメントしてます。 なんででしょうね、本作の作風「キャッチーな選語による流れ」だと往々にしてハリボテになりがちなのに、ゴロさんの作品ってそれがないんですよね。俯瞰して自作が読めている才があると、そういう結論になるのかもしれません。俯瞰して自作が読めてるとは、「カッコいいと言われることが一番ダサい」ことがわかっているということなんですよね。キモいことをキモくなくなる書きがやれるって、それこそ技巧ですよね。カッコいい言葉を選ぶってのは技じゃないんですよね。それって他者の目に踊らされていてダサい。 そういう観点から今回は読んでみました。
0みなさん。コメントありがとうございました。 残暑まだまだ続きますがご自愛ください。
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