もしも、村から娘たちの歌う声が聞こえてきたら
僕は木陰に隠れよう
彼女らが恥ずかしさのあまり
歌うことをやめぬように
日焼けした顔に黒髪を無造作に結んだ
その素朴さに勝る美はないと思う
手に手に野菜と果物を一杯に詰めた籠を持って
娘たちは涼やかに舞っている
その優雅さは上臈の華美にはない自然な美しさだ
娘たちの行くその先には泉がある
彼女らは、そこで瓶に空の映し身を汲み
家に帰ると娘たちはその水で酒を作るのだ
その美酒はバッカスをも満足させるだろう
僕は知っている
その儚さを
だから、その光を僕の影で覆うまい
神よ、何故、あなたは娘たちの美を
永遠のものとしなかったのか
女神の嫉妬に負けたのか
僕は明日、娘たちの一人に花を捧げよう
彼女がその花を髪に挿してくれることを
祈りながら
作品データ
コメント数 : 11
P V 数 : 1240.9
お気に入り数: 0
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作成日時 2023-08-01
コメント日時 2023-08-21
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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2024/11/21 19時37分58秒現在
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おはようございます。 好いと思ったのですけれど、読んでて、また読後感、わっと湧いてくるものが乏しいのかな、と。 なんですかね、一読、日本の山村じゃなくてマレーシアかなと思ったんですけれど ちょっと懐古して、日本の山村でも宜しいのかな、と。 まあでもそれを決めちゃうと面白くなくなっちゃうっていいますか それがヴァーチャルな世界だと思うと途端つまらなくなるといいますか やっぱり日本かマレーシア?か?みたいなところがあります。
0こんにちは。この作品は、私の二作目でして、正直なところ、あまり良い出来とは自分自身、思っていません。 ただ、この作品を良いという人もいましたので、作者の評価と読者の評価は必ずしも一致しないのかなと、試しに投稿してみました。 その方は東欧のイメージだと言っていましたが、田中恭平 newさんの仰るように、マレーシアでも通るような気がします。 そして、この作品を書くまでは、非日本的な雰囲気は意識していなかったのですが、この次あたりからそうした作風が出てきました。 この作品はやや類型的なところがあり、独創性に欠けているところが問題なのかなと考えています。
1こちらの作品、何度か読み返しました。作者さんの投稿作品のなかで1番好きです。今作が一番、物語性が私てきに感じ取れたからに思います。
0こんにちは。 たいへん美しい詩なのですが、一度グレコローマンな作風から離れてみてはどうでしょうか。 とても豊かな表現力をお持ちのようですので、今までと異なった主題や舞台設定の詩に挑戦されれば、また詩作の幅が広がるように思うのですが、どうでしょうか。 生意気なことを書いて済みません。でも、watertimeさんの違ったタイプの詩を読んでみたいです。
0私の拙作を気に入って下さり、有難うございます。 この詩は、明るい雰囲気があり、そこに感性が響き合う場合には、良い読後感があるのかもしれないと思います。 物語性は、私の特長であって、そこを感じて頂いたこと、とても嬉しいことです。 作品は作者の手を離れると、読者のものですね。 こうした意外性こそが、詩のみならず文学作品を表わす面白さなのだと思います。
0私は意図的にグレコローマンな作風を目指したわけではなくて、何となくそんな詩になってしまいました。 処女作は神話的なところはないのですが、一風変わったところはあると思います。 中原中也のような、あるいは心情を描いていくとなると、無理やり作りだすところが出てきて、不自然なものとなってしまうヵもしれません。 しかしながら、m.tasakiさんの仰るように、描写中心ではなく、心理的あるいは緻密な作風を求めると、詩作の幅が広がるであろうことは確かだと思います。 なかなか困難な試みではありますが、挑戦してみるべきかなと思います。 ただ、一度、哲学的な詩を書いて失敗していますので、そこはじっくりと時間を掛ける必要があるだろうというのが今の状況です。
0「空の映し身を汲み」という表現が美しくて、いつまでも胸に残りそうです。広大な空と娘たちが等置されたような、対称的な美しさとでもいうべきものを感じました。 「女神の嫉妬に負けたのか」にも、クスッと笑わせてもらいました。物哀しい雰囲気の中、快いアクセントとして響いてきました。
0「空の映し身を汲み」という表現は、何となく自然に浮き上がってきました。 この作品は、この表現が無ければ、価値が半減すると思います。 雪月統さんの仰るように、恋愛詩はロマンチックな中にユーモアも必要ですね。
0かっこいい・・・・・・すみません、最初に読んだとき、恥ずかしさのあまり歌うことをやめぬようにとおっしゃっていて、いやいやそんなことはないだろう、本当は君がちょっと照れくさいのもあるんじゃないのと、なんというか決め打ちして読み始めました。 そしたら全然違った。この人は自分がなんとなく女の子と一緒にいると照れくさいとかそういうことは決して感じなくて、本当にみんなが恥ずかしさのあまり歌うのをやめないように気を使ったとしか思えない。。 すみません、つまり、ふだんの私のベースの価値観と全然違う作品ですごいと思ったということです。。
0いすきさんの仰るとおり、本当は君が照れくさいことの言い訳だったりしますよね。 ただ、僕の場合、本心からそう思っていることも当然ありえるわけで、そこは、読者自身の「僕」の性質によって変わって来るかと思います。 詩というものは、いい意味で読者の期待を裏切ることも一つの醍醐味かと思います。 そして、人というものは、意外と自分自身のこととなると正しく把握できないものですね。
0すみません。 前のコメントは、作品へになっていますが、「いすき氏」への返信です。
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