染色体の端に夏と書きこみ、まばたきをする君へ(習作) - B-REVIEW
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染色体の端に夏と書きこみ、まばたきをする君へ(習作)    

ねえ教えてよ 頭いいんでしょ? 憎しみの上位互換って何? 触れられることさえも拒否をする定理に 夕暮れがずる剥けて あらわになる 感覚器に 防波堤に上がる足跡が ゴルゴタの丘になるってさ ないよね? べとべとの手で 砂にまみれて ベトサイダ産のサイダー しゅわしゅわと 整列に参加する夏の祭に 亡霊も改心する夢の終わりへ もうさ、ディズニーランドは閉園しよう わかってる、わかってることだけで構成される構造からは 新しい世紀は生まれないから 悲しみの引力に青くなる今日に メタファーでは語れない 明日のために 発音することもうまくいかないまま 未熟字を書く


染色体の端に夏と書きこみ、まばたきをする君へ(習作) ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 9
P V 数 : 863.3
お気に入り数: 0
投票数   : 4
ポイント数 : 0

作成日時 2023-07-31
コメント日時 2023-08-08
#現代詩
項目全期間(2025/04/10現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
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音韻00
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閲覧指数:863.3
2025/04/10 17時56分54秒現在
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    作品に書かれた推薦文

染色体の端に夏と書きこみ、まばたきをする君へ(習作) コメントセクション

コメント数(9)
田中宏輔
田中宏輔
作品へ
(2023-08-01)

未熟字 いいアイデア。

0
m.tasaki
作品へ
(2023-08-01)

こんにちは。 何か今の世の閉塞感への不安を感じさせる詩ですね。 まず、3行目の「憎しみの上位互換」という言葉が印象的です。 上書きされる憎しみが、過去の歴史や経緯を取り込み含みながら膨らんでゆく、そんなイメージが湧きました。 「防波堤に上がる足跡が  ゴルゴタの丘になるってさ」 というところは、誰か(若者?)が大勢の罪を引き受けつつある、そんなふうにも読めました。 「ディズニーランドは閉園しよう」 というのもいいですね。 虚構を虚構とわかりながらのめり込むことへの違和感、あるいは警鐘とも受け取れます。 そして末尾の4行。 詩を書きながらも、それでは表しきれないものを描きたい。そんなもどかしい想いが「未熟字を書く」という言葉に込められているような気がします。 タイトルにある「染色体の端に夏と書きこみ」という表現も、老化の原因の一つとされるテロメアを想わせて面白いです。 秀逸な作品だと思います。

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田中恭平 new
田中恭平 new
作品へ
(2023-08-04)

おはようございます。 トビラさんには以前、なんかそう透明であると、大変だよみたいなこと無責任に コメントしてしまって、ああ、申し訳ないアドヴァイスしてんな、とか思うんですけれど この作品では、透明でありつつ、光りがほの暗く、いい感じにそうなっているな という誰視点かわからない、まあ私視点なんすけれど そっちに走っていて、こういう詩は好きですから、いいなぁと思いました。 技巧、というか、テクニック的にいいのは一読でわかるのですが 反対に、あの、お祭りの前、の作品のようなキャッチーさは 無くなっていますね。 良くもあり、悪くもあり。でもこの作品自体は、僕の好みに寄っているけれど いいな、と思います。

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トビラ
田中宏輔さんへ
(2023-08-05)

田中宏輔さん、ありがとうございます。 “いいアイデア”いただきました。

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トビラ
m.tasaki さんへ
(2023-08-08)

m.tasaki、ありがとうございます。 いつも丁寧にコメントをくださり、ありがとうございます。 今回は、自分が思う負の側面を意識して書きました。 そしてそれをどう超えていくか。 色々と試行錯誤ですね。

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トビラ
さんへ
(2023-08-08)

ABさん、ありがとうございます。 常夏の世、サマーランド。 毎日が夏休みの世界。 一夏の冒険と怪談。 少なくとも今は、季節に夏と書き込まれていて、とっても暑いですね。

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トビラ
田中恭平 newさんへ
(2023-08-08)

田中恭平、さんありがとうございます。 そうですね、色々と試行錯誤です。 ある詩が誰かに刺さって、誰かには刺さらない。 飛ばした紙飛行機がどこに着地するかは、飛ばしてみなくてはわからなくて。 作者である自分にできるのは、できるだけ誠実に書くでしょうか。 その後のことはもう、僕の手からはなれたことのように思いますね。 少なくとも今回は、田中恭平さんのところにも着陸したようなので、よかったです。 誰に届くかは自分の手に負えることではないのですが、誰かに届くということはいいことですからね。

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エイクピア
作品へ
(2023-08-10)

憎しみの上位互換とは?私も考えてしまいました。「メタファーでは語れない」。どんな制約なんだと共感というか、その後の展開が気にかかる詩だと思いました。

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トビラ
エイクピアさんへ
(2023-08-15)

エイクピアさん、ありがとうございます。 雨が降るように、言葉が降る。 地面はノート。 上書きする豪雨。 でも、本当に言いたいのは「バカじゃないの?」という悪態かもしれない。 そして本当が生まれるのはその悪態からかもしれない。 などと思ったりもするこの頃です。

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投稿作品数: 1