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染色体の端に夏と書きこみ、まばたきをする君へ(習作)
ねえ教えてよ 頭いいんでしょ? 憎しみの上位互換って何? 触れられることさえも拒否をする定理に 夕暮れがずる剥けて あらわになる 感覚器に 防波堤に上がる足跡が ゴルゴタの丘になるってさ ないよね? べとべとの手で 砂にまみれて ベトサイダ産のサイダー しゅわしゅわと 整列に参加する夏の祭に 亡霊も改心する夢の終わりへ もうさ、ディズニーランドは閉園しよう わかってる、わかってることだけで構成される構造からは 新しい世紀は生まれないから 悲しみの引力に青くなる今日に メタファーでは語れない 明日のために 発音することもうまくいかないまま 未熟字を書く
染色体の端に夏と書きこみ、まばたきをする君へ(習作) ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 806.4
お気に入り数: 0
投票数 : 4
ポイント数 : 0
作成日時 2023-07-31
コメント日時 2023-08-08
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
未熟字 いいアイデア。
0こんにちは。 何か今の世の閉塞感への不安を感じさせる詩ですね。 まず、3行目の「憎しみの上位互換」という言葉が印象的です。 上書きされる憎しみが、過去の歴史や経緯を取り込み含みながら膨らんでゆく、そんなイメージが湧きました。 「防波堤に上がる足跡が ゴルゴタの丘になるってさ」 というところは、誰か(若者?)が大勢の罪を引き受けつつある、そんなふうにも読めました。 「ディズニーランドは閉園しよう」 というのもいいですね。 虚構を虚構とわかりながらのめり込むことへの違和感、あるいは警鐘とも受け取れます。 そして末尾の4行。 詩を書きながらも、それでは表しきれないものを描きたい。そんなもどかしい想いが「未熟字を書く」という言葉に込められているような気がします。 タイトルにある「染色体の端に夏と書きこみ」という表現も、老化の原因の一つとされるテロメアを想わせて面白いです。 秀逸な作品だと思います。
0おはようございます。 トビラさんには以前、なんかそう透明であると、大変だよみたいなこと無責任に コメントしてしまって、ああ、申し訳ないアドヴァイスしてんな、とか思うんですけれど この作品では、透明でありつつ、光りがほの暗く、いい感じにそうなっているな という誰視点かわからない、まあ私視点なんすけれど そっちに走っていて、こういう詩は好きですから、いいなぁと思いました。 技巧、というか、テクニック的にいいのは一読でわかるのですが 反対に、あの、お祭りの前、の作品のようなキャッチーさは 無くなっていますね。 良くもあり、悪くもあり。でもこの作品自体は、僕の好みに寄っているけれど いいな、と思います。
0田中宏輔さん、ありがとうございます。 “いいアイデア”いただきました。
0m.tasaki、ありがとうございます。 いつも丁寧にコメントをくださり、ありがとうございます。 今回は、自分が思う負の側面を意識して書きました。 そしてそれをどう超えていくか。 色々と試行錯誤ですね。
0ABさん、ありがとうございます。 常夏の世、サマーランド。 毎日が夏休みの世界。 一夏の冒険と怪談。 少なくとも今は、季節に夏と書き込まれていて、とっても暑いですね。
0田中恭平、さんありがとうございます。 そうですね、色々と試行錯誤です。 ある詩が誰かに刺さって、誰かには刺さらない。 飛ばした紙飛行機がどこに着地するかは、飛ばしてみなくてはわからなくて。 作者である自分にできるのは、できるだけ誠実に書くでしょうか。 その後のことはもう、僕の手からはなれたことのように思いますね。 少なくとも今回は、田中恭平さんのところにも着陸したようなので、よかったです。 誰に届くかは自分の手に負えることではないのですが、誰かに届くということはいいことですからね。
1憎しみの上位互換とは?私も考えてしまいました。「メタファーでは語れない」。どんな制約なんだと共感というか、その後の展開が気にかかる詩だと思いました。
0エイクピアさん、ありがとうございます。 雨が降るように、言葉が降る。 地面はノート。 上書きする豪雨。 でも、本当に言いたいのは「バカじゃないの?」という悪態かもしれない。 そして本当が生まれるのはその悪態からかもしれない。 などと思ったりもするこの頃です。
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