ひかりに水が添えられて
その手が分解されていく
この過程が
「生きる」ということなのに
もういちど手を洗う
「死ぬこととおんなじだね」
指のあいだをすり抜けていく
友はいう
ひとは複雑すぎるから
うまれたばかりの手が
すでによごれていて
にわたずみに絲を
フラジールに色彩を
エレフセリアに自由を
その手で以て沈めていく
ことでしか
ひかりの消息を感じとれない
友が
くちをあけて疾走していく
それをうつくしいと思ってはいけない
恒星と関係のない
光合成をわすれた呼吸
光と陰とうつせのくぼみ
俄雨にアスファルトをゆだねて
そこには見惚れるほど
だれもいないのだから
作品データ
コメント数 : 6
P V 数 : 647.0
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投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2023-06-05
コメント日時 2023-06-07
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
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閲覧指数:647.0
2024/11/21 23時18分22秒現在
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こんにちは。 タイトルがブランクなのは、敢えて意図的にそうしているのでしょうか。 人として生きていることの矛盾や悲哀、あるいは悲惨を、光や水を軸として繊細な言葉で表現されています。 その繊細さ故に、タイトルをつけられなかったような、そんな印象を受けました。
0消極的な理由ではなく、積極的な理由が描かれている。滝を見上げる魚の目だ。
0こんにちは。お読みくださりありがとうございます。 タイトルは意図があり、こうしました。 でも、できると思っていなかったので投稿できたときはすこし驚きました。 人間は矛盾だらけですよね。 眉間のしわが増えるように、矛盾の数も増えていきます。 繊細さと言われると、嬉しいような恥ずかしいような、 これも矛盾ですね。
0お読みくださりありがとうございます。 たしかに、無自覚でしたが、積極的といわれるとそうかもしれないですね。 魚のような視点、また別な感覚、そのようなものを感じてもらえたのだとしたら 嬉しい限りです。
0fragileとελευθερίαなんやろか? かよわい色彩 自由に自由を
0お読みくださりありがとうございます。 そうです、単語の意味はそれであっています。
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