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隠された果実
魂の焦げあとを引きずって 私はそっと人生の夏から逃れた 鼻先で感じるのは空一杯の季節 永遠に横たわる夕方の匂いだ きっと父も母もあの朝と昼と夜が置いていった灰色を見たに違いない それでも心を惹かれるのは 老いてゆく道のりの中に そこでしか輝いてみせない何かが あるからなのだろう 年齢の青みが結実してゆく感覚を 隠された視力が捉えて 離すも離さぬも自由なのだけど 今は道なりに歩いている やがて灰になるとも──
隠された果実 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 913.7
お気に入り数: 0
投票数 : 3
ポイント数 : 0
作成日時 2023-05-11
コメント日時 2023-05-13
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
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技巧 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
こんにちは。 人生の黄昏に入りつつある人の詩のようですね。 淡い寂しさを感じさせます。 「魂の焦げあとを引きずって」 「永遠に横たわる夕方の匂い」 「年齢の青みが結実してゆく感覚」 表現がとても美しいです。このような表現はなかなかできるものではありません。 長いこと詩歌に触れていらっしゃる方なのですね。 「老いてゆく道のりの中に そこでしか輝いてみせない何か」 としての「隠された果実」を観る、「隠された視力」が自分にもあるかどうか、考えさせられる詩です。
1技巧が羨ましい、段違いに上手いと私が感得していたのは、まだまだ表層でしか読めていなかったと、そう本作を読んで気がつきました。私にとって、自身の老いを書くこと、それは出来ないことの一つ。なぜならばそれについての自意識が負の方向へ揺らぐからです。この作者はそれがない。技巧云々も大事ではあるけれども、書く情念がどこに向かって開かれているか、或いは、その作者がインチキではないことが大事ではないかと、そう思わせるてくれる作品。孤独であらねば見栄やあざとさを消せない。作者のスタイルに一票。
1こんばんわ。なんかこう自分へのコメントという実感がなくて……後程レスポンス致します。
1こんにちは。すみませんが今回はレスポンスなしにしようと思いました。勝手ですみません。
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