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硝煙かおる青い飴
お前は「誰かのため」と言って銃を構える 今日は見かけた泥棒ふたりを撃っていた 訳も聞かずに そうしてお前は笑っていた 「また平和になった」と 頬にべたりとついた返り血も気にせず アスファルトの上で鉄の弾丸ふたつ 悲しいくらい血に映えた 銃が啼く度世界は確実に堕ちていく ダメなお前が世界をダメにしていく でも、本当のところ ダメな世界がお前をダメにした 不幸でまわった酔いを餌に手当り次第女を胸元に誘うお前は、幸せになれない この世の全てを諦めたようなしたり顔で不幸を愛するお前は、幸せになれない ただ、安心が欲しいだけのくせに ただ、絶望を認めたくないだけのくせに 昔は俺の背中から離れられずにいたのに 昔は俺の前で泣いてばかりいたのに 昔は俺にしか笑顔を見せなかったのに お前は知らぬ間に傷を負って変わってしまった 俺はお前がダメになる前に助けてやれなかった 悲しみの匂いが染み付いた体じゃ、もう幸せの味すら分からないだろう だから夜明け前、あの銃に飴を込めた 屈託なく笑っていた頃のお前が好きだった、ラムネ味の飴を これはいたずらではなく、俺にとっての賭けだった 無駄な足掻きでもあった 次に銃が啼く時、顔に青くてどろどろとした液体が咲いたなら、殺されると思っていた標的は口をあんぐりと開けて呆然とするはずだ その顔を見てお前は我に返るのだろうか 世界は平和になるのだろうか またお前は屈託なく笑えるのだろうか
硝煙かおる青い飴 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 512.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2023-05-03
コメント日時 2023-05-04
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
多分(俺)だけが賭けに出ることが出来るんだと思います。他の人では何もできずに殺されるでしょうからなんとなくそんな気がします。
0こういう文章もあるのか。ビーレビって色んな種類の文章がありますよね。クリエイティブ・ライティング。なんだろう詩として読もうとすると、言いたいことは良いけど見せ方が、説明すぎるかもしれないとは思いました。でもなんだろう、相手の想像を超える行動を取ることがコミュニケーションでは大切というか、サプライズって楽しいみたいな。だから私はエイプリルフールにくだらない嘘つく人たちのことが嫌いで、たとえば「お家が火事になっちゃった!」みたいな嘘をつく人ってほんとなんだろうって思っちゃう。私がおすすめの嘘は、「宝くじ当たった!10万!」「ほんとう?」「嘘でした〜」「うそかいな」「ほんとは20万!なので半分あげるね(実際にあげる)」で、私はこういう嘘の精神をアンパンマンから学びましたが、やるにはまず20万円を当てる必要があるし、それを半分上げる結論を受け入れる必要もある。青い飴ちゃんってその点は絶妙かも ただなんだろうなぜか、君と僕はぶなんに成立すること多いけど俺とお前はなんか難しい印象ってあるかな詩なら
0スナイパー、暗殺犯、テロリスト、正義の味方などレッテル張りは星の数ほどありますが、盗人を殺すスナイパー。この詩を読めば、独りよがりではないかと内省が加えられています。ただ単に心配して居るだけなのか、あんたこのスナイパーの何なのさといいたくなりますが、実際この詩作者はスナイパーを心配するあまり、言い過ぎなところも有るのかもしれませんが、全体的には、このスナイパーに向けて加えられた内省は世界の無秩序をととのえるのかもしれません。
0いすきさん、コメントありがとうございます。 実際問題、銃口から飴が溶けて出てくるわけがない。下手したら暴発します。 私は「僕」自身が堕落していく「お前」をこれ以上見たくないので、もしかしたら「お前」は死ぬかもしれない、でも万一、飴が銃口から溶け出したら……なんてすごく無責任なことを考えながら結局は殺そうとしている。というつもりで書きました。だから賭けは無駄な足掻きなんです。 いつも君と僕で書いていたのに飽きてしまったので、俺とお前にしてみました。しかし、やはり足りないところがいくつもあることに気づきました。精進します。
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