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いささか氏
いささか先生のところを 突き止めただけなのだが ひと悶着あったようだ 探偵ショーンが付きまとう 先生の恋人のマッドサイエンティストが ボディーガードに付いたようだ 確かに有名人にだって プライバシーは有る 鍵穴を覗いて居れば ほうきに乗った魔女を見ていたなどと言う 言い訳は通用しない 私には野心が有ったので 師父など要らぬのだが いささか氏だけは例外だった そこで突き止めたいささか邸だったのに 話がこじれて 空には薄雲が這って居る 昼月は見えるが 少し物足りない青空は 薄絹で覆われたように君臨して居る いささか邸から私設軍隊が 出て来ないことを祈るばかりだった
いささか氏 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1146.0
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2023-04-03
コメント日時 2023-05-31
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
こんにちは。 ここに登場する「いささか先生」とはサザエさんの磯野家の隣に住むあのいささか先生のことでしょうか。 もしそうであるなら、いささか先生は恋愛小説家だそうですので、この詩の語り手は恋愛小説を書きたいのでしょう。 それともいささか先生は囲碁が趣味とのことですので、碁を打ちに訪れたのかもしれません。だとしたら空に浮かぶ昼月は白い碁石のメタファーなのでしょう。 ところで、磯野家の住所は東京都世田谷区桜新町あさひが丘三丁目10番地とのことなのですが、これは実在しない場所だそうですので、おそらくその隣のいささか邸も現実とは異なる時空に存在しているのだと思われます。それ故 「少し物足りない青空は 薄絹で覆われたように君臨して居る」 のでしょう。 この詩を読んでそんなことを考えました。
1いささか先生には特別の思いがあったようですが、鍵穴を覗いたりしたらさすがにいけないですね。面白かったです。いささか先生は特別ゆえに恐怖になり得るのですね。
1エイクピア様 まず、タイトルというか、題材が面白いというのが第一印象です。いささか先生、探偵ショーンなど、楽しいですよ。言葉をよく分かっていて、多彩な所が凄い。かなり個人的な感覚ですが、探偵ショーンというと、名探偵コナンを思い浮かべます。声優さんがいい。ですが、国内の探偵とあまりにも違うので、好みでは無いです。ありがとうございました。
1話がこじれて 空には薄雲が這って居る この転調がすてき。
1m.tasakiさんコメントを有難う御座います。サザエさんは意識して居ました。碁を打つ趣味は知らなかったのですが、作家と言う設定は知って居ました。難しい地名ですね。世田谷区は実在するのにそれ以下は実在しない地名なので、どうしても実在する世田谷区に拘束されて判断を誤ってしまいそうです。桜新町も実在する地名だそうで、そうなると曲者なのがあさひが丘で、他地域にはありそうなのに、世田谷区桜新町では、駅名も含めて架空の地名あさひが丘に振り回されそうです。いささか氏は当然宇宙人ではないでしょうが、「異なる時空」には一定の説得力がある言い方だと思います。いささか氏を主人公にしたスピンオフ作品もありかと思いこの詩を書いて見ました。
0小夏 巣鳥さんコメントを有難う御座います。鍵穴を覗く行為は一線を越える可能性の高い行為なので、道徳的な非難は覚悟して居ましたが、いささか氏の実在性を高める行為でもあると思いました。好き嫌いの感情を越えたある覚悟を示したかったのだと思います。そうですね、いささか氏が火の玉であるかのような描写はないのですが、ホラーテイストの内容も想定内ではありました。
0大林 満さんコメントを有難う御座います。好悪の感情は分かれると思いました。怪盗キッドなどもそうなのかもしれません。キャラクター把握は当然なのですが、大胆な省略は有りだと思いました。いささか氏の下の名前は難物なのですが、あくまでこれは詩なので、公式設定に拘る必要はないと思うのですが、矢張り知っておいて損はないと思うのです。大胆な省略も事実を知って居れば、柔軟性を増すと思うからです。名探偵コナンも広く知られているので、発想の泉でしょうね。ある意味サザエさん以上に、知恵の源泉、詩の源泉だと思っています。
0田中宏輔さんコメントを有難う御座います。どうも空が霞んで居るのは黄砂の影響も有るのだそうですが、見た感じでは薄雲が張って居る(這って居る)様にしか見えないので、表現的には難しいと思いました。そうですね、転調と言うか、若干、いささか氏の邸宅を批判的にと言うか、漫画チックに見たのかもしれません。転調や転換の難しさですね、「私設軍隊」の後も続けるべきだったのかもしれません。言いさし見たいな結果に終わるのだけは防ぐべきだったのかもしれません
0名作の序章が始まった気がしてワクワクしました
0凄いな。多分、この作者様は僕と同じ、言葉で遊ぶタイプなのだろうと思いますが スタンスの違いは、僕は言葉で遊びつつ、なんとか意味を通そうとする。 格好つけようとする訳です。この作者様の場合は、そうではなくて、言葉で遊びつつ 意味を放棄する、メッセージを放棄する、その清さが、自由度を上げているように読めました。
1自分の名字はわりと一般的でよくある名字なので、よかったな、と、しみじみ思いました。
0福まるさんコメントを有難う御座います。ああ、文学作品や漫画作品の様にと言う訳には、中々いかないでしょうが、ストーリー性を一切拒絶するのはいかがなものかと思い、そう言った傾向性も、含ませると詩に滋味が生じると思いました。そうですね、ワクワク感と言うのか続く感じは大事だと思いました。この完結した詩の後にどうなるか、継続性、未来性、未来志向のポエジー。ジャンルの枠を超えて私も強くワクワク感は大事にしたいと思います。
0田中恭平 newさんコメントを有難う御座います。意味を放棄したり、メッセージを放棄したりするのは、異化効果の発露の過程で、どうしようもなくやって居る事なのかもしれませんが、良効果を発揮して居るのであれば、望外の喜びですね。言葉で遊ぶと言うのもある種の緊張感が有るのです。自由度の高さと言う点では、確かに、言葉の遊びに勝るものは、あまりなかったり、あったとしても、楽器の習熟の困難さ、オーケストレーションの特権性などから、近づきがたいものが有るから、言葉の自由度に頼らざるを得ない、遊ばざるを得ないと言うどうしようもなさを含めての自由度の高さですね。じゃあ、言葉は安易なものかと言うと、常にそういうプレッシャーがありながら、それに陥りまいとする緊張感、それを忘れずにと言う力学が働いて居ると思うのです。なので自由度の高さ、言葉の遊びはこれからも保持して行きたいのですが、他ジャンルも気にしたり、飲み込まれまいと緊張しながらだと思っています。
0つつみさんコメントを有難う御座います。ああ、いささか氏と言う名前ですか。確かにいささか難物と言う本名だそうなのですが、設定では苗字まで漢字なのですが、磯野家の隣人として、作家だと言う事を除けば、いたって普通の人だと思うのです。名前は難しいと思うのですが、普通の事を積み重ねて行くことと比較すれば、あまり大した意味は持たないと思うのです。漫画作品として、アニメ作品としての社会的意義を考えれば多少は名前の難解さは、深い意味を持つのかもしれませんが、この作品ではそこまで反映させられなかったことは、惜しい事だったのかもしれません。
0蛾兆ボルカさんコメントを有難う御座います。サザエさんでのイメージに頼らずに組み立てようと思いました。なので、作家だとか明明白白の事実すら明示しませんでした。彼の周辺部分の内容を配列して、ミステリアスな雰囲気を狙ったのかもしれません。自分ですらその意図は詩作の流れで自ずと示唆されていればいいと思いました。改善点は有ると思いますが、自分ではいささか氏の人物像はミステリアスでいいと思って居た事は確かです。
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