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鉄鉄〇〇 ゴツトガタト→天国×∞?
僕はゲームがしたかったです サードステージまでようやくいけたんですけど 親にスーパーに連れていかれました 車に乗せられてしまいました 僕は抵抗しようとしました でも一つ気づいたんでした 惰眠を貪る食う遊ぶの僕はシロアリ以下の価値しか与えられていないんでした 僕は荷物持ちとしての価値だけは欲しかったです そこまでの価値を手に入れられるのは 僕にとってはチャンスでした 車に乗っている間 僕は寝ていました アイドルソングがうるさかったです でもしっかり寝れるものなんですね 目が覚めた瞬間 スライドドアが開きました 入口まで走って消毒液を探しました 消毒液で体を消毒します みんなは何故か手しか消毒しないのでおかしいと思います 体のほうが汚れているんですよ 手なんかより 体全体を消毒する僕をみんなは変な目で見てきます でももう慣れてきました みんながおかしいんです 消毒液のノズルをグルクルと回します 外れた 大量に液体の入った容器を 首からかけていきます 首が濡れ首を伝って胸が濡れ胸を伝って腹が濡れ腹を伝ってズボンが濡れました 体にまとった布中から水滴がポタポタと落ちています これで完成ですね 僕はきれいです スーパーは久しぶりに来たんですけど やっぱ広いですね 広いんですけど 人はいっぱいいました いっぱいいたので僕はテンションが上がって 踊ることにしました 腕から消毒液をまき散らしてしまいながらステップを奏でますワントゥーワントゥー333 人がいっぱいいるので手が人の顔にどんどんバンバン当たっていきます でも楽しかったです またやりたいです でも 途中で知らないおじさんの眼鏡を勢いで割ってしまって怒られました 怖かったです もう怒られたくないです 踊り終わってすっきりすると 僕はトイレに行きたくなりました トイレに行って 尿意をすべてゲロすると 僕は外に出ました まだいろいろと見てないんだけど見たかったんだけど 外が呼んでいたので仕方がありません 駐車場のすぐそばには線路があって 電車が通るとブオンと風が吹いてうれしくなります 一回目のブオンで僕は笑いました 風が強くて楽しくなったからです うれしくもなったからです 二回目のブオンで僕は泣きました 人が貼り付けられてる車が駐車場に止まっていることに気づいちゃって それを見ているうちに見逃しちゃったんでした 三回目のブオンは正直でした 一回目よりも弱かったけど、かなりいい風だったよ髪が乱れるくらいでした そろそろ帰ろうかと思ったんですけど 遠くからガタゴンゴンガタゴンガタゴンゴンと電車の音が聞こえます だから僕は 柵を飛び越え 何気なく 不意に 突発的に 衝動的に 不本意ではあったけど 仕方がなくて 余裕もなかったので 線路の上に立ちました。 電車が来ました ガタゴトトトゴガガタトドガタトゴガトゴタガガタタゴトトガガタタゴトト グギゴン 僕は電車とひとつになりました なぜか自分でもよくわからないんだけど 痛くなかったです でも 冷たかったんだよね。 鉄が冷たいのか僕が冷たいのか愛が冷たかったのかどちらかだと思います 僕はこれから死ぬことを知らずずっとこの路線を走り続けていくんだと思います そう僕の右の脳みそに入っている9390209系が言っています これを天国と言わないでなんと言うんですか 大人なら知ってるのかもしれないので今度聞いてみようと思います でも僕は 荷物持ちとしての価値は手に入れられないままでした
鉄鉄〇〇 ゴツトガタト→天国×∞? ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 806.0
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2023-03-22
コメント日時 2023-03-23
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
はじめまして。 自分自身をシニカルに捉えた、物語風の詩ですね。 「シロアリ以下の価値しか与えられていない」や「体のほうが汚れているんですよ」というところは自己肯定感の低さを表し、「僕はテンションが上がって踊ることにしました」や「電車が通るとブオンと風が吹いてうれしくなります」というところは実感できる自由への憧れを表しているのかな、というふうに受けとりました。 そして、「外が呼んでいた」や「死ぬことを知らずずっとこの路線を走り続けていく」というところからも、現在の閉塞感から逃れたがっているような印象を受けます。 一方、末尾の「荷物持ちとしての価値は手に入れられないままでした」という一文に、世間的な価値観で認められることへの、羨望と嫌悪が入り雑じった複雑な想いを感じました。 何とも言えぬ侘しさを感じさせる詩ですね。
0ラフな書きがあんまり効果出ていないような、、、混沌さが混沌なまんまでブラッシュアップが未完な気が読んでしました。ゲロがゲロのまんまの写真を見ているような。たとえばゲロがモノクロで形状が、アングルのキメが見たいというか、そんな感想を持ちました。
0昨日、朝5時にこの詩を目の当たりにし、目が覚めました。 たぶん、いろんな意味で目が覚めたのだと思います。 繊細な洞察で紡いでいく文章に、まずはっとさせられました。 僕だと、ここまで、考えが思い至らないな、と自分自身を恥ずかしく思いました。 終盤の描写。 もちろん、魅力的だと思える表現は序盤も中盤にもありましたが、どう終わっていくのかな、というのが気になり、引き込まれていきました。 僕の好きな小説、赤目四十八滝心中未遂の赤目四十八滝に向かう電車内での主人公の感情の描写を思い出しました。 天国か。 地獄ならば、はっきりと知っていますが(行った事はないけれど)、天国というと、飲酒して酔っぱらている時よりもハッピーなとこなんだろうな? と、欲張りな事を考えてしまいます。 なにか、失礼の事を書いてしまっていたら、すいません。 僕は、いい詩だと思いました。
0はじめまして。途中おもしろくよませていただきました。中年なのだろうか少年なのだろうかなどとおもいながら、ことばの運びも独特でおもしろかったです。一番困ったのは最後に死んじゃうところでした。生きながらえる方が難しくおもしろいとかんじました。単純な死ではないのですが。
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