石花 - B-REVIEW
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石花    

春に似た名前をもつ友人は ときどき 本当のことを伝えにやってくる     まだ光りにあらわれたことのない   岸辺の砂と   深い海の水を飲みくだしたら   神様になれるんだって 三月二日 午後 わたしはハノンを弾く手を止める 新月も 溶けた空も見えない 祝祭からいちばん遠い部屋 冷えた麦茶と 積み残された石花



石花 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 5
P V 数 : 883.1
お気に入り数: 0
投票数   : 1
ポイント数 : 7

作成日時 2023-03-03
コメント日時 2023-03-04
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2025/04/10現在)投稿後10日間
叙情性55
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧22
音韻00
構成00
総合ポイント77
 平均値  中央値 
叙情性55
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧22
音韻00
構成00
総合77
閲覧指数:883.1
2025/04/10 18時36分09秒現在
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    作品に書かれた推薦文

石花 コメントセクション

コメント数(5)
橙色
橙色
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(2023-03-03)

シュッとしまってて無駄のない美しい作品だと思いました。なんていうかかなり美的に洗練されていて、詩にフォルムがあるとしたらきっとスマートなんだろうなって感じです。

1
かずや
かずや
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(2023-03-04)

3月の冷えた麦茶というのがいいですね。 この言葉には友人のことをうすぼんやりと考えながら、ふと手を止める、雰囲気がよく表されていると思います。 この「石花」というのは何を指すのでしょうか。 貝の類でしょうか。

1
m.tasaki
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(2023-03-04)

こんにちは。 短いですが非常に美しくまとまっている作品ですね。 冒頭の「春に似た名前をもつ友人」とは、実在の人物ではないように感じました。 それはつぎの連の言葉が、どこか違う世界からのもののように聞こえたからです。 「わたし」が弾いていたハノンとはビアノ教本のことですね。一度聞いてみたのですが、練習曲だけあって地味で単調な曲でした。「祝祭からいちばん遠い部屋」に繋がる曲想だと思います。 末尾の、そしてタイトルの「石花」とは、「積み残された」とあるので、ロックバランシングのような遊びのことでしょう。 祝祭からいちばん遠い部屋。でもそれは「祝祭」という言葉が用いられている以上、それを視野に入れた情景。 そして、練習曲であるハノンを弾いていたのは、いつか誰かに聞かせたい特別な曲を弾くため。 無機物でありながら花のように見せる「石花」がいまだ積み残されたままなのは、それらのことの象徴のように見えます。 春に似た名前をもつ友人が伝える本当のこと。それが成就した暁に石花は積み上がり、見事な花を咲かせるのでしょう。 幻想的でとても美しい詩です。

1
匿名
匿名
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(2023-03-04)

皆さま、鋭いですね。ありがとうございます。

0
湖湖
湖湖
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(2023-03-04)

友の話、として物語を興したかと思うと、最果てにいる詩情の部屋が映り、鍾乳石が積み残されている、というのはよくわかりませんが、雰囲気があり、それも地底を物語るオブジェのようで、風物詩のようなネジのような役割で良く機能していると思いました。

0

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投稿作品数: 2