トぶ・コロがる・ユれる - B-REVIEW
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トぶ・コロがる・ユれる    

  あてがわれた室で今日はとぼう    ヒョイと、ピョンと、バタバタと   詰められた箱で今日はころがろう    コテンと、クルンと、ゴロゴロと   囲まれた枠で今日はゆれよう    ユラリと、グワンと、ガタガタと 無意識が産み落としたnymphは 外気温・圧に適応せず即死産となるか 不器用と迂闊に因り掌と床壁天井とに潰殺されるか 予期せぬ暗転の隙、成層圏外へ光速で抜け出 一向に虫籠で舞う様を観察すること叶わず 標本ばかりが溢れ埃被り 寧ろ、身丈程の現の内でmeaningに捕縛され 然れど引摺り回されぬよう用心することに精一杯   あてがわれた室で今日は跳ぼう    ヒョイと、ピョンと、バタバタと   詰められた箱で今日は転がろう    コテンと、クルンと、ゴロゴロと   囲まれた枠で今日は揺れよう    ユラリと、グワンと、ガタガタと


トぶ・コロがる・ユれる ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 8
P V 数 : 888.2
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2023-03-01
コメント日時 2023-03-21
項目全期間(2025/04/07現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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叙情性00
前衛性00
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 エンタメ00
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閲覧指数:888.2
2025/04/07 07時51分19秒現在
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    作品に書かれた推薦文

トぶ・コロがる・ユれる コメントセクション

コメント数(8)
m.tasaki
作品へ
(2023-03-01)

こんにちは。 この詩の「無意識が産み落としたnymph」とは、詩の言葉、詩句のことでしょうか。 詩の言葉は日常生活の言葉とは次元を異にしており、そのため、 「外気温・圧に適応せず即死産となるか  不器用と迂闊に因り掌と床壁天井とに潰 殺される」 のでしょう。 そしてその詩句は、「身丈程の現の内でmeaningに捕縛され」るが故に、限られた室や箱や枠の中でしか、「トぶ・コロがる・ユれる」しかないのでしょう。 そんなふうに受けとりました。 でもこんなふうに解釈すること自体が、 「身丈程の現の内でmeaningに捕縛され」ることでしょうから、矛盾していますね。 意味付けすることをやめて、純粋に詩を味わうのがいいのかもしれません。

1
エイクピア
作品へ
(2023-03-02)

最初の連が最後の連でも繰り返されるのですが、オノマトペ群がやはり印象的で、飛ぶ転がる揺れるにまつわるオノマトペ。三つのオノマトペが三回繰り返される。特に最後と言うのか、三度目のオノマトペ、バタバタ、ゴロゴロ、ガタガタに進行性があると思いました。

1
かずや
かずや
作品へ
(2023-03-02)

カッコいいですね。 個人的に中盤の英単語と最後の繰り返し、ちょっと余分な気がしました。 しかし、ことばの響きから意味に急ハンドルを切るのが本当に格好いい。

1
Snydam
Snydam
m.tasaki さんへ
(2023-03-02)

こんにちは。 微細に考察してくださってありがとうございます。考察頂いた通りです。 詩において、否、あらゆる芸術と呼ばれるカテゴリーにおいて、幅広い解釈のできる作品が尊いものなのだろうと思いますが、自分はそれを生み出せないので、不自由の中で可能な動きをしたいという表明を致しました。 意味を固定されたところからでも何かしらを繋ぐことができればそれで充分です。 貴重なお時間を使って読んでいただきありがとうございました。

0
Snydam
Snydam
エイクピアさんへ
(2023-03-02)

オノマトペの部分に注目してくださってありがとうございます。 進行性を見出だしていただけたということで、色々試しては書き直したのが無駄にならずに済みました。 貴重なお時間を使って読んでいただきありがとうございました。

0
Snydam
Snydam
かずやさんへ
(2023-03-02)

余分という感想は本当にその通りだと思います。その言葉を望んですらいました。ですので、言っていただけてほっとしました。 意味に捕らわれた状態をはっきり示したかったし、実感したかったので、英単語と最後の繰り返しはどうしても書かざるを得ませんでした。 カッコいいと感じていただけたのなら満足です。 貴重なお時間を使って読んでいただきありがとうございました。

1
いすき
作品へ
(2023-03-19)

あ、これを書いた人は元2ちゃんねらーだな、って思いました。違うかもしれませんが。 なんだろう、昔のインターネットって通信量も大したことなかったっていうじゃないですか。私の読みでは、だから、ニコニコ動画が有名になるまえ、あるいはYoutubeが浸透するまえの時代というのは、人間の孤独が、大規模ソーシャルのなかで、文章だけにピュアーに投影されていた、最初で最後の時代だと考えるんです。コンピューターは最初はとても貴重なものだったから、大部分はようするにオタクの人たちだったかもしれませんが、それでもたしか、2000年すぎたくらいの頃にはかなりの家庭に浸透していたはずです。それから2008年に桜ノ雨が投稿され、めざましテレビで紹介されたくらいまでが、私にとってはひとつの時代のセットです。ということで、ようするに200X年くらいから2008年までのあいだ、ちょっと変な時代があったというふうに思っています。その時代に生まれたものは、なんらかの遺産と呼べるものを持っていて、この作品にもそれに似たものを感じました。

1
Snydam
Snydam
いすきさんへ
(2023-03-21)

私、いすきさんとはほぼ同世代なんですけど、どっちかと言うとネットカルチャーにあまり詳しくなくて、2ちゃんねるも使ったことないアナログ寄り人間なんですよね。 そうですね、朽ちていって欠けてしまって原形を留めなくなって、ネットミームの素材的な扱われ方をすることになったとしても、まあ、そうなるほど注目されはしないでしょうけど、これがなんらかの遺産として残っていったらいいなと思います。 貴重なお時間を使って読んでいただきありがとうございました。

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