喪失の窓 - B-REVIEW
新規登録
ログイン
PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



作品を
別枠表示

喪失の窓    

いつか死ぬとして ここから円盤を投げたとしたら どこまで飛んでゆくだろう 借景の窓 見える範囲はいつも決まっている 遠くへ、遠くへ でも、見ることはできないとして わたしたちは何を信じ毎日を生きれば良いのだろう 桃いろの花びらが散り 緑の葉が芽吹く 橙が風を彩り 白で覆い尽くされる 繰り返し、繰り返し 流れゆくその先に わたしたちは何を得るだろう 「これが幸せ」と決められる人生であれば とても美しいだろう 最後 あなたの手を握っているのは誰? または 誰の手をあなたは握っているだろうか 何度だってその瞬間ときのことをわたしは祈ろう 「どうかあなたがひとりきりではありませんように」



喪失の窓 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 7
P V 数 : 999.6
お気に入り数: 0
投票数   : 1
ポイント数 : 0

作成日時 2023-02-13
コメント日時 2023-02-18
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2025/04/10現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合ポイント00
 平均値  中央値 
叙情性00
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合00
閲覧指数:999.6
2025/04/10 18時53分26秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
※自作品にはポイントを入れられません。

    作品に書かれた推薦文

喪失の窓 コメントセクション

コメント数(7)
いすき
作品へ
(2023-02-14)

いつか死ぬとして この最初の一文にこの作品の世界観が凝縮されてると思うんですよね。 なんだろう、若い人って死なないんですよね。それってもちろん比喩なんだけど若いときの死って正真正銘なにものでもなくて、おとぎ話なんですよね。いつか死ぬとして、なになにだったとして、という音の近さから実際の語法はともかく仮定的な響きがあって、それがこの語り手のもつこの世界への不確かな視界を表現していると思います ぶん投げた円盤がとんでいく、その手元のことだけが物質世界のリアルさを持っていて、飛んでいった先はものすごく抽象的であるということ

0
かずや
かずや
作品へ
(2023-02-14)

中に主語を「わたしたち」とされている箇所が2つありますが、語られていることは皆に共通する内容でありながらあくまで個人語りというのがいいなあと思って読んでおりました。 個人的な情感を書きながらここで主語が「わたしたち」と人類一般のようになってしまうのは少し勿体ないなあと感じました。

0
キヨハ
キヨハ
いすきさんへ
(2023-02-17)

いすきさん、こんばんは! コメントありがとうございます。 最近、私自身よく感じることは人生への諦めと生きてゆくという行動への惰性感です。 近年、ネットフリックスや、Yotubeのような動画配信サービスは再生時間が表示されているし、いつ終わるかも明確で、久しぶりに映画館で映画を観たらあまりにも長く感じでいつ終わるのか分からなくてとても不安になりました。 終わりが見えることへの安心ってある種麻薬的に思えました。 この詩でいう、円盤の飛んでゆく先は死です。 そして、その距離は、どれぐらい生きられるかという時間を示しています。 ひたすら繰り返し歩いてゆくのか、あるひプツリとこと切れるのか。 わからないから、大事な人が死ぬ時手を握ってくれているような人生を送りたいな、とそんな気持ちで綴りました。 興味を持って読んでくださり、 素敵なコメントを頂けて嬉しかったです。 ありがとうございます。

0
キヨハ
キヨハ
かずやさんへ
(2023-02-17)

かずやさん、こんばんは! コメントいただきありがとうございます。 死生観って一定数は普遍性を持っているものかと思っていましたが、かずやさんからのコメントにハッとさせられました。 ただ、味方がいてくれたら嬉しいと思います。 なので「わたしたち」となったのかもしれません。 だるく寂しくいきてる仲間が、最期幸せだと嬉しいなと思いました。

1
キヨハ
キヨハ
さんへ
(2023-02-17)

ABさん、こんばんは! コメントありがとうございます。 んんん、となっていただけて嬉しいです。 不確かな今が不安なのですが、人との関係性って蓄積でしかないかなと思ったり。 冷めちゃってるんですが、希望も持っちゃったりなんかして、つくづく矛盾した環境がわたしは好きなようです。

0
かずや
かずや
キヨハさんへ
(2023-02-17)

普遍性を持った考えであっても案外、皆自分に固有の考えだと思うものかも知れませんね。 面白いやり取りありがとうございます。

1
m.tasaki
作品へ
(2023-02-18)

はじめまして。 ここから投げる円盤は、未来への視線の隠喩でしょうか。 我々が見ることのできる範囲は本当に狭くて、見えない未来を信じて日々を生きることは、とても難しいことですね。 ですから「幸せ」とは、常に後になってからわかるものなのかもしれません。 未来は見えない、最後の瞬間はいつ訪れるかわからない。だから、そのときひとりきりでないことは、もう祈るしかありません。 今生きることの、そして未来への不安や戸惑いのようなものを感じます。 特に4連目と5連目の表現が美しいと思いました。

0

B-REVIEWに参加しよう!

新規登録
ログイン

作品をSNSで紹介しよう→

投稿作品数: 2