別枠表示
NIRVANA-Incesticide 感想
このバンドと言えばNEVER MINDが有名で、当時のヘビメタのピロピロギターブームに嫌気が差していた若い層に馬鹿ウケしたらしい。音楽性はBlack Sabbathみたいな重いギターの音をパンクのノリでやるみたいなのが基本。静かな始まりでサビで轟音になるパターン、ノイジーな音が終始鳴ってるパターン、ポップでソフトなパターンに大きく分けられるのかなと思う。一言で言うとグランジってジャンルを作ったのである。このアルバムはNEVER MINDでブレイクしたけど次の曲を発表しないからレコード会社が繋ぎ目的で未発表やB面を突っ込みまくったアルバムになる。ごった煮感はあるけど私は好印象で、バラエティーに飛んでると思えた。それに聴きやすいんだよね意外と。色んな面のNIRVANAを知るにはこれで良いかも知れない。でもオリジナルアルバムは3枚出してカートが自殺して終わったので、素直にそれらを聴い解いた方が良いかも知れないね。このアルバムはちょっといい加減で、何曲か当時リリースしていたのが未収録なのも残念なところ、ごった煮なんだから曲数絞るなよと思った。ジャケットはカートのイラストで、CUNTって言葉が隠されてるらしいけどその辺はそうなんだー程度である。私はインユーテロが1番好きなんだけど、2番目がこのアルバムなんだよね。なんでなのかは自分でも分からないけど、カートはいつも葛藤や陰鬱、薬中だったらしいけど、自然体で歌ってる感じが全体的にしたんだよね。錯覚なんだけどさ、そういった部分が他のアルバムとは違う魅力に思えた。ブリーチの頃も楽しかったんだろうけどさ。全体的に音が暗いから陽気にやってたとしてもなんか違うのよ。本人たちは望んでないだろうけど、こういった偶然の産物で生まれたアルバムを聴けた事を私は嬉しく思うよ。 収録曲の感想 1.Dive ブリーチの1曲目にBlewってのがあるんだけど、それよりもポップで聴きやすいグランジ。私の英語力だと俺を選んで飛び込んで来いって曲。自分を選んで欲しい…って受け身なのか、他の奴よりもさ俺を選んじゃえよの攻めなのかでまた変わってくる。 2.Silver 短い曲、当時の実体験を元にしているらしい。サビではお婆ちゃん、家に帰りたいとこれでもかと言うほどに連呼する。駄々をこねる子供時代の再現をしてるみたいだ。歌い方も段々と力強くなっていくのも良いよね。 3.Stain 俺は汚れていると連呼している。だから絵とかファックもやらないんだと歌ってる。NIRVANAには珍しいちょっとしたギターソロのパートが入ってる。 4.Been A Son 好きだったのか、かなり性格とか合わなかったのか、彼女はこうあるべきだったと歌っていて、サビでは息子であるべきだったと言ってしまっている。自分の手で、身内として育てたかった人がいたのかもしれない。 5.Turnaround(Devo cover) 私のCDには和訳がないし、今回は自力翻訳に挑戦してるんですが、歌詞の内容的にはおそらく本当の自分の姿を知ってみな?それは怖いことだって歌ってると思われる。元ネタはニューウェーブバンド。変な表現だけどアナログのデジタルロックだったけど、NIRVANAは軽快なソフトパンクでカヴァー出来てる思えた。どっちも踊れる感じがする。 6.Molly's Lips(The Vaselines cover) 彼女は私が綺麗であるかぎり何処へでも連れていってくれるって歌ってる。なんと2コードだけのソフトパンク。このアルバムの中では1番明るい曲かなと私は思えた。シンプルだけど私は好きである。原曲の方も同様で涼しげな、ちょっと切なげな印象。3・4曲目がカートの中でのリアルなら、これは理想なのかなと考えたりもする。 7.Son Of A Gun(The Vaselines cover) 歌詞の意味はピンと来ていないけど口ずさみたくなる中毒性のあるこれまたソフトパンク。6曲目と同様で涼しげな、ちょっと切なげな雰囲気を本家もNIRVANAも出している。 8.(New Wave) Polly NEVER MINDに収録されたアコギの曲をパンクにしたバージョン。音の重くないスピード感のあるパンクをしてる。翻訳は上手く行かなくて分からなかった。どうでもよいけどSADSってバンドの未発表曲C.Bって曲のコード進行がこれと同じ。当時のSADSはゴリゴリのモダンヘビネスをやめてグランジ混ぜたロックをしていたので影響はあるのかもしれない。 9.Beeswax 1曲目ぶりの重いギターサウンド、歌詞はよく分からない。だけど下品な事を結構語っていて、乳首や男根、乳房、睾丸を去勢手術したんだ!みたいな事を歌ってる。個人的には地味に聴こえてあんまり好きではない。 10.Downer ブリーチの最後に収録されてたけどそれとの違いはいまいち分からない。この曲はスピードとハードな感じが好きなんだけどなんかベースの音がボポボみたいな感じなのがちょっと残念、もっと低く重い音でやってくれたらなって。歌詞はなんか難しかった。意味分からんけど好き。 11.Mexican Seafood 未発表ではないらしい、なんかのオムニバスで収録されたとか。私が以前、カートを調べていた時の記憶が確かなら、カートは胃腸系が弱くて薬のお世話になっていて、それの副作用で重たい食い物は受け付けないみたいなのがあったので、受け付けない=メキシカンシーフードなのかも知れない。でも歌詞を読み解くと男性には珍しいカンジダになってしまってチンコから膿を垂れ流して不様だろって内容。ギャラギャラした激しいロック、私は好きである。 12.Hairspray Queen 未発表曲。私はあなたであり、あなたは私であるみたいなことを歌ってる。かなり癖のある脱力ベースから始まる。ギターは音が散らかっていて、カートの歌は絶叫というか発狂のようである。制作時期は不明だけど、レコード会社にあれこれ言われてやってらんなかったのかも知れない。未だに好きではない曲。 13.Aero Zeppelin 未発表曲。俺らがちゃんとしてればファンになる、でもアイデアが足りないんだみたいなことを自問自答しながら歌ってると思われる。タイトルの通りエアロスミスとツェッペリンのオマージュらしいけど、その2つを私はちゃんと聴いてないのでピンと来ない。ダーティなハードロックでカッコいい。因みに小山田圭吾もこの曲が好きだったらしい。 14.Big Long Now 未発表曲。このアルバムは聴きやすさ、キャッチーで軽さがあるなかでスローで重い、とてもグランジしてる曲。不穏で歪みまくったギターが特徴。12曲目と同様で好き嫌いが出ると思う。ブリーチが好きならこれも聴けるかな?多分、この時期の曲なのかもしれない。 15.Aneurysm NEVER MINDのなんかのシングルのカップリング、タイトルは動脈瘤。多分、ラブソング。動脈瘤は血管にコブが出来て最悪破裂してしまう症状なんですが、好きかもしれないと思った時にはもう虜になっているって事を例えて言ってるのかな?NEVER MINDサウンドのクリーンな歪みで作られてる。他の曲が単調とか適当ってわけではないけど、NIRVANAの全曲中で最も展開が凝っている。A面を普通に張れる出来栄え。
NIRVANA-Incesticide 感想 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1329.2
お気に入り数: 2
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2023-01-25
コメント日時 2023-02-17
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
をぉお、大好きなNirvanaのレビューを見逃してしまうところでした。 良いアルバムですよね。 作者さんはお好みか分かりませんが、個人的にはOasis『The Masterplan』、BUMP OF CHICKEN『present from you』などのB面集や、The Beach Boys『The SMiLE Sessions』のような、制作が頓挫して未発表になっていた作品の別テイクなどを再編集したものにも、オリジナルアルバムとは違った魅力を感じます。 こちらの作品を真似て一曲ずつ感想を書かせて頂くと 1.はイントロのクリスのベースラインだけでも、何回もループで聴きたくなります。 Nirvanaのベースラインだと「Lounge Act」も好きです。 2.のサビ「Grandma, take me home! Grandma, take me home!」はキャッチーで、3番からオクターブ上で歌ってるのがシンプルながらイカしてて、カートのシンガーとしてのポテンシャルを感じます。 3.はあまり印象に残ってなかったんですが、改めて聴くと確かに珍しくギターソロがあってお得感があります。 4.は直線的な印象で、サビ以外の部分にもコーラスがついてて良い味になってると思います。 5.は原曲のデジタルな質感を残しながら、自分たちの曲として成立させてると思います。 エフェクトのかかった低音がビリビリ響いてきて心地いいです。 6.は原曲の爽やかさを殺さず、疾走パンクに仕上げてる印象です。 7.も6.同様の印象ですが、原曲の方が少しテンポがゆっくりでイントロがダウナーな入りなので、原曲より軽快に感じます。 8.は楽器の中で特にドラムの音の波が迫ってくる感じがシビれます。 9.は甲高いノイズが「Frances Farmer Will Have Her Revenge on Seattle」や「Radio Friendly Unit Shifter」ほど顕著ではないけど顔を出して、結構好みです。 10.はかなり前のめりな感じでトーキングスタイル?のボーカルながら、歌として崩れてない絶妙なバランスだと思います。 11.は2分未満の短さの中で展開に起伏があって好きです。 12.は確かにかなり散漫な印象ですが、YouTube公式チャンネルのコメント欄に「これはサイケデリックグランジの完璧な例です (※Google翻訳)」と書かれてて、なるほど!と思いました。 サビは結構メロウで、やっぱりカートのボーカルは良いなぁと思います。 13.はイントロの不穏な雰囲気のアルペジオから持ってかれます。 Nirvanaの中で数少ない、リズムにかなり緩急がある曲で、個人的にこのアルバムで一番好きです。 14.は終始、重い足を引摺りながらも止まらず歩き続けてるイメージが浮かびます。 割と長めですが、ダレずに聴かせる曲だと思いました。 15.はYouTubeでLive at the Paramountを視聴して知ったんですが、その時はかなりの衝撃を喰らいました。 個人的にはあのライブでのプレイが、カートのボーカル・ギターは力強く安定してて、クリスのベースはずっしり構えて全体を支えてて、デイヴのドラムは野性的でブッ飛んでてお気に入りなんですが、スタジオバージョンで聴けるサビ部分のバッキング「Beat it, Beat it」のシャウトもカッコいいです。 長々と失礼しました。 しばらく聴いてないアルバムだったので、切っ掛けを与えてくださって有り難う御座いました。
1バンプとOASISの個人的な最高傑作はその2枚です。 もうNIRVANAのブームは終わって、今はOASISを聴いてるんですけど、OASISの3枚目はボロクソに叩かれるほど悪くないと思うけどね。音圧強いし長いから疲れるのは確かにあるけどさ。
1