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都市讃歌
美しい都市を長い季節が通り過ぎた 桜咲く公園の外れには長い階段が続く 不安を掻き立てる景色だ 私を待っている酒と踊り 花は咲いている 叩かれるままだった 味わうのは失われた正気ばかりだった 雨が降り始めたのだ 帽子をかぶり直した 夢は夢でありそれ以上のものではないのだろうか? 大人しい言葉にも行くあてはやはりない ひとりでに昇った太陽も くるくる回って光をまき散らしてる メリーゴーランドにまたがって 美しい都市の心臓が欲しい 奪われる前に 糜爛に灯った光の柿が 美しいと叫びながら落ちる前に ふるいにかけられた光だ 天、川、みみず 大地が震えるとき 身体も破れる 私を包め 失われた夜よ 都市の光と一つになって 永遠を窓の外に作り出せ 悲しみの都市よ 見切れぬ現実と 宙吊りにされた欲望 でも今は漠然としている ね、君のいない孤独だよ
都市讃歌 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1500.7
お気に入り数: 2
投票数 : 3
ポイント数 : 4
作成日時 2023-01-07
コメント日時 2023-02-24
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 4 | 4 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 4 | 4 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
第一聯から第三聯迄、とても好みです。「不安」や「過度な不穏」を迫真の叙述で表現していらっしゃる。 最終聯は「問い掛け」の形式を具えたモノローグとなっていらっしゃいますが、此処は自己完結型の叙述に切り替えに為られた方が、より強度の高い作品と為られたかも知れません。孰れにせよ、自己陶酔とは甚だ趣きの異なる、独自のフィルターを兼ね備えになられていらっしゃる事は明白ですので、 一言評では無い評文を認めさせて頂きました。 これからの益々のご活躍を期待致しております。
1高校卒業以降、不安な記憶が多いです。「問い掛け」と自覚しておらず、鷹枕可さんが確かな批評の言葉と批評眼を持っておられることに感嘆しました。自己陶酔を脱したところへ、と、つまり自己完結から一歩でようと、意識を変えたように、後からは思えるのですが、詩の出来としてはいかがだったでしょうか。自分では変わることが少しは出来たつもりだったのですが。コメントを下さりありがとうございました。
0世界観が個性的であると褒めてくださりありがとうございます。しばらく創作を休んでいたのですが、自分にあるものはかわらないようです。また読んでください。
0やっぱり酒、踊りは楽しいですよね。僕はあまり飲めないのですが、寮や楽団での宴会の記憶は楽しく残っています。この詩の公園は、上野公園です。ギター、の音、響き、好きです。有名なところでは、僕は山口冨士夫と鮎川誠が好きです。
1不安を掻き立てる景色というものは存在する。夢以上の夢は存在しない。っていう、そういう世界観ってすごいマッチしていいんですよね。なんだろう、人生が怖いっていう感じ。寝不足なのに飛び起きた時のむやみにドキドキする感じ。大地が震えると言った、このどこどこした最終連が真面目で好き
1寝不足なのに飛び起きたっていうときは、自分が人生をコントロールできていないという気持ちがあるでしょう。不安というのはそういうことに生ずるもので、大きすぎる景色にしても、大きすぎる夢にしても。大地が震えるというのは地震のことですね。真面目な詩で好きだと言っていただけてよかったです。
0カーニヴァルの夜と祭りのあとの様な寂しい表現が感じられました。わたしだけかな? 美しい言葉の羅列が綺麗でした。
1コメントありがとうございます。そうですね、お花見のことを書いたつもりでした。寂しい気持ちになりますね。祭りのあと、と言うと、昔、徳永英明の「壊れかけのRadio」という曲が好きでした。きれいな言葉の羅列と言っていただけて、嬉しいです。
1理解できることは実行可能で、室町さんの言うことは理解できます。可能な上で取り入れることをあえてしてみました。その結果前と違うことが出来たようで良かったです。ありがとうございます。
0美しい言葉を千売られるよりも、愛の言葉を一つ貰える方が、 きっと心には届くんだな、と最終行を読んで思いました。 書いていて楽しいのは美辞麗句ですが、それだけでは、 誰にも読んで貰えないんでしょうね。 くろかみさんの作品の変化が見られて楽しいです。
2そうですね、書き終えてみた僕の実感もそんな感じです。やはり真心を直接に言うと違ってくるようです。
1訂正です。直接ではなく、直截が正しいです。作品の変化にまで注目して楽しいと言っていただき、嬉しいです。正直を心がけたいなと思います。
1>美しい都市の心臓が欲しい サビの入りとして、とても綺麗で格好いいフレーズだと思いました。 >奪われる前に >糜爛に灯った光の柿が >美しいと叫びながら落ちる前に 続くこちらのフレーズも、これ以上ないのでは、と感じるくらい響きました。 抽象的な感想になってしまいますが、全体を通して、言葉の連なりの必然性のようなものを感じます。 >天、川、みみず >大地が震えるとき こちらの詩行、「天」「川」の後に続き、且つ「大地」に繋げる存在として「みみず」が登場する所に、特に圧倒されます。
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