ぶよぶよの饅頭だらしなく
喰われる事待っているのかね
もう行くよ付き合い切れぬ
地獄の寺の鐘ごんがんごがっ
この自慢の複眼凝らして
靄がかりの路行こうとしている
まあ複眼というのは嘘だけどね
正しくは双眼か
どうでもいいけど行ってみるよ
ふわふわふわふわふわ
温かく水気混じりの風そよそよ
電子楽器の音ぽこぽこぽこりの風情に乗っかり
皮膜はひだひだだらんだらんと
触手触足触覚外気に触れるとこ全てに於いて
未だかつて見た事も無い姿に
産まれ変わった御饅頭よ
天地創造の雰囲気に調子が出ます
それ行けやれ行けのお告げ轟く中
ぶよぶよの饅頭畏れ多くも
もの凄く大勢の観衆の前で
ぐるぐる又はくるくるか
とにかく回転したくなっている
鼻血が飛び散ったてへいちゃら
拍手なんて無くて結構
腕も捥げよと言わんばかりに
回転する洗濯機のぐるぐるだ
そして血塗れの飛んでった双腕の
臭いを嗅ぎつけ禿鷹さんが
肉を啄みに飛んで来る
こんな非常時に
ぶよぶよ御饅頭はたと
恐らくだけれども思い出す
唐綿という植物があります
花が上下に付いた様な不思議な形
それにまつわるこんな話
渡り鳥のように
長距離を移動する蝶の大樺斑は
天敵から身を守るため
体内に毒を持つ
その毒は幼虫の頃
唐綿の花を喰べて有毒成分を
体内に溜め込むという事
話し続きのついでに
ぶよぶよちゃん幼な饅頭の頃に
毒を喰らって体内に溜め込むも
飛翔して失敗して腹中の餡子までぶちまけて
空気が沈澱してゆく
空気が沈澱してゆく
酸化する饅頭
うろたえる多幸感
地下層にまでも埋もれゆく
沈澱する空気の粒
さようならと生命実存に別れを告げて
固い大地ぬたぬたと這いまわる
風ひんやり土瓶茶瓶禿茶瓶
心の夕焼け真っ赤っ赤
ぶよぶよだなあこの儂
さようならと生命実存に別れを告げて
ずぶずぶ体の重みが加わって
関節みたいなものぶん曲がり
痛みで立ち止まる事があってもね
休んですぐさま動き出す
とぼとぼとぼとぼぼとぼとぼと
吐き出される臭い旅
曇り空の映像垣間見て
胸苦しくも愛おしい
おまんじゅうなんまんだ
作品データ
コメント数 : 5
P V 数 : 859.7
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2023-01-03
コメント日時 2023-01-05
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:859.7
2024/11/21 22時51分53秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
※自作品にはポイントを入れられません。
めちゃくちゃ面白かったです。視線が一定せず、たくさんのことが起こるので、まんじゅうのことだけでこれだけの空間を描くことができるのがすごいと思います。お腹のあたりに満足感を感じて、ああまんじゅうだなあと。もっとしっかり読めるようになりたいですが、また繰り返し読ませていただきます。
0おかしみとペーソスを感じました。ぶよぶよおまんじゅう、どきっ。 ダイエットしなきゃ。(万年目標)( ´艸`) それともやわだけど甘ったるくてかわいいやつなのかしら。立ち位置と見方によるか。 オオカバマダラが蝶が毒を持つなんて知らなかった。
0ご感想ありがとうございます。発想の断片を繋げていく作業が、中々の困難でしたが、興味をお持ち下さり感謝します。
0お読み下さりありがとうございます。屈折の味の餡子は長年の蓄積で如何にもならず、詩を書く喜びに昇華出来ぬものかと、また悩み、また書き。仕様もなくまた生きる。御感想に感謝。
0ご感想誠にありがとうございます。僕の中では、泣き笑い顔、面か、の可愛い御饅頭なのです。様々な断章を繋げているので、無理矢理な感じも致しますが致し方無し。精進します。又、読んでやって下さい。感謝します。
0