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私が持つものは人だった。 それは人間の尊厳である。 私が内に秘めるのは動物だった。 それは数え切れない数ある欲求である。 しかし、外敵のない世界ではそれは許されない。 許可が必要な世界。ちゃんと言えば確認無きは悪よいうこと。 あくがあるならば正義がある。それこそが、この世界の、この社会の全てである。 敵の世界は去った。 この世界では注目こそ力なのだ。 そんな世界から生まれた時に。ぽつりと脅された。 「人間であれ」と神の声。 「優しくありなさい」と人の声。 振りまく愛想を無視する社会の無音。 私はそんな中、ひとつ生き返った。 蘇った。 それは動物。社会が外の顔で喋る自然の象徴。 または、悲劇と説教の象徴。その動物。 でも私の中で沸き立つ欲求にその美学は無い。 人の欲に 嫌悪する人と何ら変わりなく、動物の欲にも人は変わりなく吐き気を覚えるだろう。 社会と、世界と、人と、その場所でシャイだった俺が。俺と生意気できる場所はもうもはや既に動物しかない。 だから、さらば。せいせいするよ。じゃあね。 私は人であり動物から、俺は動物であり、人だった。とこれからは自己紹介をしよう。 ……俺の亡骸が高くなって行く。 もう行こう。新しい登場人物たちへ。 君に握手を送ろう。 俺は動物だ。そして人だった。 名前は─────── どの世界でも社会でも。 誰だって運命に傅かれて一人前だ。
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作品データ
P V 数 : 882.7
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2022-12-04
コメント日時 2022-12-18
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
佳い詩だと、おもいました。 って感想文かよおい。 付け加えるならば、私自身は動物であり、獣であったとも。 それと、余計だけれども人間が食物連鎖の頂点に置かれるのはおかしいとおもうの。 最後は土に帰るんだから、頂点は土じゃない、って。
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