なみせんを もがき ふけることは
およげない たましいの あぶくたちの
うまれたら いいのだろうと きりのない
もやのなかであって しまったことです。
えらく傷ついた古鯨の少しの命を垣間見て かわのそこに うたうたう
地に這う砂礫の、一粒にひとり。あの世から座礁した人間の、便りない夢
が光る。海岸線に 犇めく波の花 それもまた 解けてしまう先行きの
愚かな 暖かな逝きでした。届かない天に思いをそらし、一噴きに翔ける
ただのちしお。大量に打ち上げた 地上のいのちを ひとのみにする、
開眼船上に夢を たゆたえ 褪せていく こと。夜明けの残骸が、私
底に横たわるともう 海はかれて無く、溢れいく そのうちがわ 僅かな
息吹が 時を戻す。祈りが風と 戦い逝っても 底に天天が転じるよう
黒い円らのプラットフォームと番い、添い寝する いつだって 傍の影の
躰で 言ってしまう未来。いつかの、深き森の、始祖の泉にのみこまれる
とき わたしは、わたしじしんを、特異に恥ることは ないのだけれど
嘘ばかり抜け殻に残って、記憶が縫い付ける世界 星界のしらべ
呑み込めない整を求めてあえぐ、綺羅星の葬列
あれは、中空蘭鋳の群れ。
破裂した頭蓋を重たそうに模せる
狂った陽時計の翳をも停めて
チの つながらない、あなたの子 産みの底は
いつか、必ずや。地獄に還ります
終焉の来ない夕暮れに追い縋る緑児たちの夢を
永遠に閉じ込めている様々な彩りを持って
輝かせゆく シリウスを捜して欲しいのです
焼け爛れた星辰を。ひとつだけ ひと つまみ、のみこんでいった
死の棘が、誰の目にもくるおしく、顔を背けて、にじりよってくる
作品データ
コメント数 : 6
P V 数 : 1020.8
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 10
作成日時 2022-11-14
コメント日時 2022-11-22
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 4 | 4 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 4 | 4 |
音韻 | 2 | 2 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 10 | 10 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 4 | 4 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 4 | 4 |
音韻 | 2 | 2 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 10 | 10 |
閲覧指数:1020.8
2024/11/21 23時34分12秒現在
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読ませていただきました。面白かったです。冒頭のひらがなの部分が、途中や後半に挟まれても素敵だったかもしれないと思いました(でもこれは私の手癖の思考かも)。
0一連目がいいですね! >なみせんを もがき ふけることは 波線の事かと思いますが、そこでもがく発想はありませんでした。 詩的で意味がはっきりしないものの、かなり印象に残ります。 連それぞれ調子が違うのも効果を上げています。 評価したい作品です。
0勝ち負けでいうなら、そらあ、わたくしの負けです。 (うざったいとおもうなら、言ってよね)
0漢字にしてしまうと意味を固定してしまうことがいやで多分こういう形を取ったのだと思います。数年前に書いたもので気に入っていたものでしたが、思い切って推敲してみても良かったのかもしれません。コメントありがとうございます(_ _)
0コメントありがとうございます。これは数年前に某共和国に出して落選したものですw 今はまったり詩作できればよいと思って、自分の好きな様にあらわしているので、こういう書き方をしてないのであれですが、自分でも気に入っているものでしたから出してみました。ですからこうして評価いただきますと、とても嬉しく思います!
0意味が違いますが勝ち負けから遠いところで詩作したいと思っていますw 何か気にいっていただけましたでしょうか。でしたらありがとうございます。コメントは軽くあって衝動に任せて伝えても構わないとおもいますから、私は嬉しく思っていますよ(^^)
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