黄色い小さな窓辺

お土産のチョコレートはどれも同じ味がしている、黄色い小さな窓辺で、匿名の賢人を自称する者が、見える景色を扱き下ろす、歴史を語る中で草花や虫達、更に奥の町を愚かだと言う、賢人の経歴を名簿から予測するが、どこにも該当者は見当たらない、恐らくここだけでしか自分の正しさを振る舞えない、流れ着いた浮浪者とそんな変わりない、無駄を詰め込みすぎた頭は膨らみ、知恵と思想を圧迫し人格を腐らせた、針を刺し膿を出せば、少しは話が通じる宇宙人くらいの頭サイズになるだろうか、綴られる言葉の全てを幼稚だと罵る、幼稚なのだから仕方がない、育ててくれればいいのに、種も水も撒かず、言の葉の世界とやらに絶望したことを呪いのように唱え続ける、その呪文はなんの効果をもたらすのだろう？RPGならなんか使える呪文なの？唱え続ければ何か変わるの？もうこの景色を焼き払い、どこか遠くへ行けば良い、世界は広い筈なのに、その返事は聞き飽きたと言い張り居座る、大災害や戦争、逃げずに土地と共に死ぬ事を選ぶ人と同じだろうか？いや、覚悟が捻れてるからそうじゃない、私達とは別の世界線から迷い込んだのだろう、知っているかい？そんなの幼稚園児でも知っているって言ったけど、実際の幼稚園児は知らないんだよ、大人になっても知らないことばかり増えて、忘れてしまって、それに気付けないで大半は生きている、道は常に未知に溢れてるんだよね、でも自分の知らないを誰かが知っていて、それを埋め合いながら、いい加減に世の中を回している、ノイジーマイノリティが響き渡る外、草花や虫達は知らん素振り、そんなの鳴き声でしかないからね、草花は栄養、虫達は蜜が欲しい、票と甘言を貰うのに夢中だ、姿も隠さず宣伝し、挙げ句の果てには容易く貰えないかと愚痴る、匿名の賢人と同等だ、それでハッピーかい？互いに好きを語り合う事が幻の高度と神聖さが出来ている、拙くても語る大事さと容易さを、どうしてやらないの？誰かが美味しい思いをするから、逆転するドラマチック、自分以外の他者は愛せないよね、認められないよね、信じられるのは自分だもんね、票と甘言はあげられないんだね、承認欲求の大地に芽吹かせ群がるんだから、そうなんだよ、性だよ、そこは隠したがるね、恥部だもんね、でも勃起してるね、あなた達は本来、無差別に種を蒔き、手当たり次第に花粉を運び、せっせと受粉する、互いに朽ちて土に還る、その循環を担っている筈なのに、それを放棄してクレクレと、この大地は枯渇している、なのに底無し沼という例えが似合う、何も与えないのね、テイクばかり繰り返す、ドラマ撮影なら降板者だね、ギブアップしちゃいそうだね、でもテイクは何度でも繰り返せるね、大口開けて待ってる物乞いだね、そのクセにグルメなんだもんね、好みじゃなければ不味いもん食わせんなって吐き散らしてね、クソ練り込んだセメント流したいよ、開いた口はそのままで良いよ、もう呪文は良いよ、冒険は始まらないし、勇者は来ないし、主人公じゃないから、絶望から救わなくて良いよ、だって何も始まることをしないもんね、もう全滅して何度目の世界線よ、愚者を目指してるのは何度目よ、始まる前からマルチバットエンディングじゃん、経験から学んだつもりなのにレベルアップしないね、新しいこと覚えないね、強くてニューゲームじゃないね、５票がどうとか数字に左右されて、君の言葉は数字に総掛かりでも敵わないんだね、弱いんだね、負けちゃったね、死んじゃったね、５票はあげないけど墓標は立ててあげるね、詩人じゃないけど死人になれたね、ごめんねやっぱり優しくする？大変良くできましたと一言で推薦してあげようか？５票入るね、嬉しいね、良かったね、それでも良い？黄色い小さな窓辺の景色、豊かにしたいね、与えたいね、与えられるようになりたいね、テイクミーハイヤー、テイクミーは嫌になろうか？ギブしてみようか？どこまでもギブしようか？クソは水洗トイレで流そうか、複雑な理由とか理屈か、理論は並べたりしなくて良いよ、それは砂細工みたいなもん、さぁ、変えようか世界。

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作品データ

コメント数　： 1
Ｐ　Ｖ　数　： 653.7
お気に入り数： 1
投票数　　　： 0
ポイント数　： 5

作成日時 2022-10-26
コメント日時 2022-10-26

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