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ことば

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宣告    

ありのまま あるがままに伏した目に 怖れるものは何もないと言っておく。 出自を辿ればこそ 父母きょうだいに悪因 悪果はないのだと言っておく。 自ら道を切りひらく そんなお前を尻目に ひとえに身を委ねるせいかつに たゆまぬ強さを見出だすと言っておく。 山肌を転がる石ころ、或いは 川に放たれる稚魚のように 寝床をくぐり 今生の朝を死に切る それも尊いのだと言っておく。


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作品データ

コメント数 : 6
P V 数 : 1009.7
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2017-11-22
コメント日時 2017-11-24
項目全期間(2025/04/10現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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叙情性00
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 エンタメ00
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閲覧指数:1009.7
2025/04/10 05時57分05秒現在
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    作品に書かれた推薦文

宣告 コメントセクション

コメント数(6)
まりも
(2017-11-23)

獅子が子を谷に落とす(もちろん、愛情ゆえ、ですが、鍛えるため、でもあり) その前の「宣言」であるような、厳かで、かつ、決然とした意志の強さを感じさせる作品でした。 〈今生の朝を死に切る〉この一語の強度について、考えます。人生を朝昼夕、そして死を夜にたとえる、普遍的なイメージがありますが・・・人の一生、それは、常に朝だ、そのことを、ゆめ忘れるな、と釘を刺しているようにも聞こえる。 ローリングストーンの意味合いが、国によって、あるいは時代によって異なっている、と聞いたことがありますが、人生は常に稚魚として放たれた、まさにその瞬間なのだ、常に転がり続けている、その過程なのだ、その過程をこそ「生き切る」ことが、尊いのだ、そんな「宣言」を感じました。

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夏生
(2017-11-23)

はじめまして、斉藤木馬さん。御作にコメントさせて頂きます。 言っておく、と言う言葉の強さはやせ我慢ではなく、潔さ。こうありたい、から、こう生きるのだという 覚悟を感じました。誰のせいでもない、誰の生き方を羨むこともない。 受け入れ、生き抜くことを自分自身に焼き付けたような強烈なものを感じました。

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斉藤木馬
(2017-11-24)

花緒さま コメントをくださりありがとうございます。 詩というにはストレートに書き過ぎたかなと思っています。これは一年ほど前、自分自身を奮い立たせるために書いたもので事実、支えとなった言葉であります。 言葉のちから、詩のちから。 我ながら青臭いですな。ですからリーダビリティと強度に言及していただけことを大変うれしく思います。

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斉藤木馬
(2017-11-24)

まりもさま いつも興味深いコメントをくださりありがとうございます。 わたし自身は「生き切る」という言葉のポジティブな響きが少々苦手であったりします。川に放たれた稚魚のうち、いったいどれほどが成魚となり川へと帰ってくるのか。そのほとんどが死ぬための旅に出ているように、誰もがドラマティックで語り継がれるような最期を迎えるわけではない。それでも最期に向かって粛々と時を刻んでいく、そんな人に対するわたしなりの敬意が「死に切る」と言わしめました。 これは生に対して悲観的な向き合い方をしているのではなく、死そのものや残される者に対する、いたって周到な準備が含まれるように感じるのです。

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斉藤木馬
(2017-11-24)

もなかさま 過去の投稿作品まで遡り、背景まで読んでいただけたということに本当に感謝しております。鋭い読みについ生々しい話をしたくもなりますが、それは作品の品格に関わるだろうと思い直しました。 ですので時系列について一点だけ。この作品は一年ほど前、自分を奮い立たせるために書いたものです。そしてその時からずっと、いま現在も、支えとなっている言葉なのです。

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斉藤木馬
(2017-11-24)

夏生さま はじめまして、コメントをくださりありがとうございます。 「覚悟」が表現できているのだとしたら作品としては及第点かなと安心しました。わたしという人間が弱いからこそ、断固とした決意表明をする必要があったのだと思います。

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