雨音の奥に
靴底の跡
ふちのない空白が
佇んでいました
黒い息は
肺を流れて
雲に上り
肩に落ちて
シャツに
ぽつん、と
しみをつくりました
眠くないのです
明けた夜を
もう見送ってしまっているのに
日が見えないから
わたしは
いつまでも
白い壁を
みています
開かれた窓
影ばかり
歩いています
骨の浮いた甲は
湿って
冷えていました
脊椎をたどって
湿疹の痕の残る
細い首を
そっと撫でていると
なぜだか
目が利かなくなって
肌が
とろけてゆくのです
もうしばらくと
干していないシーツに
そっと
からだをうずめ
夢見る真似ばかりしていると
指先がそっと
砕けて
何も意味などないことを
ただ
一瞬だけ
知るのです
それも幸せと
呼べるのかもしれません
作品データ
コメント数 : 3
P V 数 : 645.2
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作成日時 2022-09-01
コメント日時 2022-09-02
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
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前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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2024/11/21 19時58分42秒現在
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かなり言葉の使い方が上手いと思いました。
0干していないシーツに 干してないシーツだと臭いそう。
0そうですか。
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