納戸の下の話 - B-REVIEW
新規登録
ログイン
PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



作品を
別枠表示

納戸の下の話    

冷蔵庫からだしてすぐだと痛い 沈みこむ昆布、煮干、椎茸、鷹の爪 手にまとわりついてくるにおいと粒子 【ははの記憶】 〔はは〕は〔ばば〕からうけついだ キッチンの床下収納 米のとなりに タッパに詰まった 〔ばば〕はいつもかきまぜていた そうして胡瓜や茄子や人参やを掬って いつも薄く切ってくる しかし不規則な 蒼い陶器のうえに並んだそれを 〔じじ〕は食べていた きょうはすっぱすぎる、とか きのうよりあまくなった、とか むつかしくないことばが ならぶのだが あたしには判らなかった 【ばばの記憶】 〔ばば〕は〔そのまたまえのばば〕からうけついだ わたしにもわからない〔ばば〕の〔ばば〕 さらにそのまえの〔ばば〕から ショウワ、タイショウ、そして太古まで―― いつからあったの? と〔ばば〕に訊くと 知らん、と云って また胡瓜を掘りだして糠をぬぐう



納戸の下の話 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 2
P V 数 : 773.2
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2022-05-02
コメント日時 2022-05-02
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2025/04/11現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合ポイント00
 平均値  中央値 
叙情性00
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合00
閲覧指数:773.2
2025/04/11 23時55分04秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
※自作品にはポイントを入れられません。

    作品に書かれた推薦文

納戸の下の話 コメントセクション

コメント数(2)
田中宏輔
田中宏輔
作品へ
(2022-05-02)

また胡瓜を掘りだして糠をぬぐう その繰り返しですよね。

1
太季伊廊
作品へ
(2022-05-02)

そのとうりです。永遠に繰り返す、たとえ持ち主が死んだとしても。

0

B-REVIEWに参加しよう!

新規登録
ログイン

作品をSNSで紹介しよう→

投稿作品数: 2