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クラウドナイン
渡り廊下で 「シックスナインってなんやと思う? たぶんエロいことやと思うねんけど」 って、なあ、訊いてきたとき、 俺は知らんかったけど 男と女が逆さまに向き合うことちゃうか、って言ったと思う なあ、とたんに眼を輝かせて 「それ! それや! 絶対それ」 お前ようわかったな、って 褒めてくれたよな 中学に上がってから なあ、ヤンキーみたいになったのにおれはびびって、しまった 話さんようになった たぶん初めて遊んだのはおれやった 越してきていくらかで 誰か仲良くなった人はいるかと教師が皆の前で問うたよな なあ、俺の名前を挙げたんや 年々わかってくるねんな そのとき俺は どんな顔してたか
クラウドナイン ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1355.6
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 19
作成日時 2021-09-19
コメント日時 2021-09-22
項目 | 全期間(2024/11/22現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 6 | 6 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 8 | 8 |
エンタメ | 5 | 5 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 19 | 19 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 6 | 6 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 8 | 8 |
エンタメ | 5 | 5 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 19 | 19 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
ちょっとだけ似た経験があり、すごく心にヒットしました。 ただ最後どんな顔か僕にはあまりイメージできないですが。でも鮮烈なシーンです。 人間関係はムードが作ってるみたいに思えるときがあり、最後、僕のばあい状況はゲンナリでした。 連絡を取らないようになってからもべつに全く何も感じないみたいな。 ただ人づてにあれこれ聞くと、そうそう、あんなこともあったよなあ、と。 私はそういうとき、なんとなく、「人生ってこういう感じなんだよなあ」など思ったりします。
0心にヒットしたとのこと、伝えて下さってありがとうございます。個人的なことを普遍的に切り取れればいいと思っていました。 最後の顔、私の中ではいちおうあるのですが、少し描写が少なかったのか。でも、印象は強くできたようでよかったです。 いすきさんのほうにも、私からは見えない人生がある。興味深くその端っこを読みました。 人生ってこんな感じだよな、は安堵とともに感じたいです、いまは。
0小学校までは、ちょっと乱暴なやつもいたけど、 クラス全員ある程度仲が良かったのですが、 中学になると、不良がますます不良らしくなり、 クラスの雰囲気がギスギスしていることに違和感があったことや、 仲がよかった友達が、だんだん素を見せて粗暴になって、 自分はもう心が離れているけど、そうとは言えず、 いやいや遊んでいたことを思いだしました。 「そのとき俺はどんな顔してたか」 この一節が秀逸ですね。 たぶん、その友達から遊びの誘いの電話がかかってきたときの 自分と同じ顔をしていたと思います(笑)
0ヤンキーっぽい子とも子供の頃はすこし仲が良かったのを思い出しました。人は属性で人を選び、大人になるほど人の間の垣根は高くなるように思い、子供時代の垣根のなさが恋しいものです。性も仕事も健康の有無なども、収入も人を分断するのは嘆かわしい。
0やはりやんちゃな子は目立ちますから、記憶には残りますよね。 よほど私立でも行かない限り、ある程度普遍的な記憶と言ってよいのかもしれません。 最後の一節に関して、率直に申し上げるとまささんが仰っておられたような、苦々しいような(と私は受け取りました)表情をしている、というふうには想定していませんでした。 しかし、同じ文章を読むうえで生じる差じたいが面白みなのかもなとも思います。そう感じておれるほうがいいなぁと。 私の中で、無条件に前提されていたことが誰かの中では前提でもなんでもない、という当たり前のことを思い出せました。 まささんのその表情、気になります。このような場では確かめることは叶いませんが。 コメントを下さり、ありがとうございました。
1追伸です。 コメントを頂いておきながら心苦しいのですが、できれば、どう秀逸と思われたのかをお聞きしたいです。参考にしたいのです。(お暇がなければスルーで結構です)
1子供時代の垣根のなさが恋しくなることはありますよね。でも垣根がなかったぶん、人を随分傷つけて加害者になったとも思います。その逆も。 おそらく分断とは実際には分断ではなく、傷つく可能性が経験的にわかるせいで距離をとるようになる、ただの習性なんだと思います。ありがたいときもあるし、嘆きたくなるときもありますね。
1すみません、最終2行の顔については、 たぶん、想定されてる時間を読み間違えてました。 仲良くなった頃のことですね。 大変失礼いたしました。 でも、仲良くなった頃とすると、 最終2行がますますいいと思いました。 顔を読み手に想像させる表現となっていますが、 この主題は、個人的な経験からも共感できる内容なので、 どういう顔か具体的に描写するより、 私にとってはリアリティーをもって訴えかけてきたからです。
1なるほど、限定しなかったのがむしろ想起の余地を生んだのですね。 やはり読み手の想像力で補われてはじめて詩が完成するというのは、本当のように思います。 説明をねだってしまったようで、でもおかげで詩が読み手の中でどのように響いていくか、より鮮明に意識できた気がします。とても参考になり、助かりました。 伝える労を割いて下さり、ありがとうございました。
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