乳酸菌の鍼 よくも効き
祖母父の鳥 梳かし凪いだ 道
あの時あんたの眼にて踊らせていただきましたわ
むろん飾り気もなくね
抱擁してペニシリン いち滴
似てる静止画の 的外しても 散なら
必ず撥ねる果汁 もし外側に挿れれば
花をあやしてあげたい だし
血の匂いもしません
もしくはつわりに 剰る熊猫で
みずからに戦後に 飛び出した鱓で
即つものから 逆さの海 のように
口の奥で裏返る 夜に間に合わない宇宙犬
に
かけてやった紫のやさしさだ
脚一本ある寝床のまま天気雨だ
いままさに迫る茅ヶ崎 四季近く
飯もまた 泳ぐのだ
泳がれるのだ
お前無理だけはするなよ
の唄
すもも齧る少年 あつめて
見返りもいらない こえがわり
水を浴びることにたとえて あたかも
こちらから生きて迎えに行くように
南無。
と 鼓も網も膜は煮え
乾かない夜の むこうからやって来るものは
出るわ出てくるわ
祭も未だ明けぬ 仙人掌を
刈る鎌では血が出るわ
海に連れてってよ虚数解 射るわ
気晴らしに日も出るわ
天上は見るわ見られるわ
犠牲になったのはあなたではない
今年もよろしくよいお年を
ですわ
作品データ
コメント数 : 5
P V 数 : 995.1
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 7
作成日時 2021-09-04
コメント日時 2021-09-05
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 2 | 2 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 7 | 7 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 0.5 | 0.5 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0.5 | 0.5 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 0.5 | 0.5 |
総合 | 3.5 | 3.5 |
閲覧指数:995.1
2024/11/21 20時41分56秒現在
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かなりお上手な印象ですが、人生の不興を書き連ねて、というか、悪口を美しい感じに書いていらっしゃるようにも見えるので、それがその通りなら、詩としては残念な題材なのではないでしょうか。勘違いだったらごめんなさい。
0あん時の誰だかから始まっていて、結局それは誰でもいいです、それはきづかって言うのだけど、怖れるほど赤が綺麗で、悲しいほど感動した。そんで、ここでは「疲れた」と言いたいけど、子があるうちはそんな口は訊けない。益々美しいうただ。
0河内長野のだんじりを思い出します。 あん時の誰だかから始まっていて、結局それは誰でもいいのです、それはきづかって言うのだけど、それよりそれで怖れるほど赤が綺麗で、私は悲しいほど感動した。そんで、感動して、ここでは「疲れた」と言いたいけど、子があるうちは「あなた」にそんな口を訊けない。そんな風に言えない。だから「この男の為に死ねない」とか、「きみの腕に倒れたい」とか、そんな歌ばっかりマイクで歌って、色んな恋を祝う恥ずかしさは蒼天に達成よりも益々美しいです。言いたい感じがもろ抜けていたのでもう一度書かせて頂きます。
0コメントをいただきありがとうございます。 作者としては「人生の不興を書き連ねて、というか、悪口を美しい感じに書いてい」る、といった意図は実のところありません。言ってしまうと、この詩の中心に据えようと意図した「題材」は特にない、というよりも何について書いたのか自分自身よくわかっていない、というのが正直なところです。 感想はあくまで読み手の領分であり、「勘違い」にはあたらないと思っています。むしろ私には、この詩が「悪口」のようなものとして読まれるかもしれないという発想がなかったので、素直に面白いと思ったのと同時に、そう読まれてしまいかねないということをやはり恐ろしく感じています。今さらですが。 精進していきます。
0コメントをいただきありがとうございます。 なにか切実で美しいと感じられるものを少しでも受け取ってもらえたのであれば嬉しく思います。
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