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ミルキーデザイア
ぬるま湯から顔だけだして楽しくなれたあの頃 怠惰なグラスに電流走ってぱきんとひび割れた日から騒がしくなった未来 滑り落ちていく 宝石散りばめられた地獄の坂道 泥にまみれたウソがバレないように透明のペンキ塗りたくって隠す 細胞と細胞がぶつかって 溶けて 同化してゆくもう穴の底から逃げ出せない 夢から醒めれない 針を隠し持った君は世界の何より煌めいて そのうち発光しつくして消えちゃうんじゃないか もう少し控えめでいいから私を照らして光 夢にまみれた望みがバレないようにミルク色の沼に沈んでいく 一緒に堕ちて くだけて 塵になってく もう沼の底から抜け出せない 夢から醒めれない ありふれたコトバをずっと探し求めてるミルキーデザイア
ミルキーデザイア ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 867.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-10-01
コメント日時 2017-10-22
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
おそらく、通常なら「~楽しくなれたあの頃 」で改行するのでしょうけれど・・・一気にいいつのるような、勢いのある一行。ちょうど、湯のみのヒビがパキッと割れて・・・そこから先の「未来」に不穏な感じ、がつきまとうような感覚・・・の詩を投稿したばかりなので(夏野さんの方が、先に投稿されていたのですね。真似っこしたみたいになっています(笑) 共感しながら拝読しました。 〈滑り落ちていく 宝石散りばめられた地獄の坂道〉この行の重ね方が面白いですね。滑り落ちていく宝石、宝石散りばめられた地獄の坂道、と両方にかかっているように読める。短歌などではよく使われる手法ですが、ひと息に読み通すような一行を用意されるところなどを見ても、短歌に親しんでおられる方なのかな、という気もします。 〈夢から醒めれない〉醒められない、が文法的には正しいのかな、と思いますが、「ら抜き」言葉の持つ若々しさや疾走感は、あえて用いる価値のある「誤報」だと思っています。「もうどうにもとまらない」なんて歌詞もありましたね(すみません、古くて) 〈もう少し控えめでいいから私を照らして光〉この行も面白いですね。控えめでいいから、私を照らして・・・という願いを、ひかり、と体言止めで君に向かって呼びかけている、ようにも見えるし、ひかれ、と命令形で呼びかけている、そんな強さを持った一行とも読める。 「ぬるま湯」のような世界で戯れていた語り手が、厳しい表現の道、に踏み出し、〈針を隠し持った〉ような鋭さを持った君、光り輝いている君、に出会った、のではなかろうか。そして(君、が実在の友人であれ、詩とか小説、といった非実在の対象、であれ)その光に自分も照らされたい、自分もいつか発光したい、そんな「夢」をミルクバスのようなぬるま湯、のような沼、に隠して(冒頭のぬるま湯と、うまく響きあっていますね)「夢」にむしろ浸り込むことを望んでいる・・・そんなイメージで読みました。 地獄に堕ちていくとか、内容的には重くなるはずのテーマなのに、言葉の振り切って進むような勢い(つまり文体)と、夢にむしろ浸っていたい、抜け出したくない、というような、ちょっと甘めの夢想、歌詞的な軽めのリフレインが、全体を瑞々しい軽さに仕上げていると思いました。
0花緒さん、こんにちは!いつもコメントありがとうございます。 良い意味でのチープ感を出したかったので、そう思ってもらえたなら良かったです。 恋のはじまりから2人で共に堕ちていく様子を書きましたが、花諸さんの解釈で読んで頂けたら嬉しいです。
0まりもさん、こんにちは!コメント有難うございます。 最初のところは、恋がはじまり、どんどん堕ちていく様子を書きたかったので勢いが伝わって良かったです。 まりもさんの詩を拝見させていただきました。本当だ、ちょっと被ってますね!笑 まだまだ薄っぺらい事しか言えないので直接のコメントは控えますが、感想をちょっとだけ。湯呑みという生活感溢れるアイテムが割れて不穏な空気が流れ始める様子が、ありふれた日常が突然変化して自分の知らないものが支配し始める恐怖感を感じ、面白く読めました。 ら抜き言葉についてですが、テーマが愛だろうと死だろうと関係無く良い意味でのチープ感を出したいと思っているので、普段喋っているような言葉で書いてます。言葉の変化は時代の流れが新たに生み出したものであって退化では無いと思うので、あんまり気にしすぎる事ないと私は思います。気にすることないとまでは書いていませんが、あえて用いる価値のある誤報と言って下さって似ている意見で嬉しくなりました。 こんなに丁寧に解釈してもらえて、真面目に書いて良かったです。いつか塵になってしまうことを分かっていながら、愛とか夢とか甘い響きの言葉に騙されたフリをして共に底辺まで堕ちていく、そんな恋を書きました。
0こういう系の詩を見て最果タヒっぽいとすぐ思ってしまうのは私の悪い癖だ。 たとえば以前私がタヒっぽいと書いたのは こころん氏の「death」(http://breview.main.jp/keijiban/?id=302) こざかな氏の「無題(だいなし)」(http://bungoku.jp/ebbs/log.cgi?file=503;uniqid=20161110_830_9256p#20161110_830_9256p) だ。あときらるび作品にもそんなこと書いたような気がする(きらるび氏からは「現代詩のことまったくしらないのでわからないのですがそうなのですね」的な返答をもらった)が見つからない。 これらの共通点は何であろうと考えたとき、まだ全然結論はぼんやりしたままだが、多分だが詩から漂うある程度の気だるさ・厭世観と、若い女性が話しているような文体、そして一文一文が比較的長いことなのかなと思う。
0祝儀敷さん、コメントありがとうございます。お返事遅くなっちゃってすみません。 最果タヒさんは知らなかったのですが、調べてみたら若い女性で有名な方みたいですね。同じものから影響を受けたりしてるのかもしれません。
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