雨がふっている
くものなか
水分に反射した
ひかりが
無数の
透明な光ファイバーを
とおって
受光素子で
電気信号に変換され
そらから
動画
音声ファイル
そしてテキストデータが
降っている
私たちがみたり
きいたり
感じたりしているのは
雨の
動画
音声ファイル
そしてテキストデータだ
空からふってくる
テキストデータの
ひとつを
ひらくと
なかからでてくるのは
一遍の詩
雨の降る日の
土の湿った匂いや
ぬらりとぬめる
かたつむりや
しっとりとたたずむ
アジサイや
黄色いレインブレーカーに
身をつつんで
くるくるまわる子どもや
濡れた路面に反射して
キラキラひかる
テールランプや
傘もささずに
ぬれたまま歩いていた
あの日や
頬をぬらした
あのこの
横顔に
雨あがりの
澄み渡る空のような
町と
町のどこかで
水たまりに
かかる
なないろの橋についての
詩
作品データ
コメント数 : 16
P V 数 : 1822.0
お気に入り数: 2
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2021-07-04
コメント日時 2021-07-12
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:1822.0
2024/11/21 19時28分17秒現在
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頬をぬらした あのこの 横顔に というのは涙でしょうか。 それとも雨でしょうか。 あなたのことを想って泣いてくれたのでしょうか。
1おしいとおもう フレーズを作ろうと光らせようとしてしまう。詩かどうかは判別する必要なんてなくて、もう一度、詩を忘れて欲しい、なんて思った。でも悪くない。
1コメントありがとうございます。 なるほど、そこまで深いこと考えてなかったです。 でも、「あなたのことを想って泣いてくれた」というのは、 はなもちさんらしいですね。
0コメントありがとうございます。 なんとなく、仰りたいことがわかる気がします。 というか、漠然と思っていたことを、言語化していただいた感じすらします。 詩を忘れて欲しい、というのが特にそうです。
0拝読しました。 爽やかでスケール感の大きい詩ですね。 雨粒がしみこむように理解できます。 まささんは以前ご自身をド文系と仰っていましたが、 理系っぽいワードが多いんですね。 文系理系がそのまま作風として現れない、面白いところです。
1森石さん、読んでいただいてありがとうございました。 最近聴いたラジオドラマのなかで、 脳に情報処理装置を埋め込んだ少女が、 気象条件や狙撃部隊など諸条件の情報を記憶し、 想像力で銃弾を予測し、踊りながらマシンガンをかわす、 という描写(なんのこっちゃよくわかりませんが)に影響を受けて、 理系、というかSFチックにしたいと思い、 なんじゃかんじゃあって、このような詩になりました。
0詩は世界の美貌を切り取るものだ、という原初に立ち返る事を思いました。想像や創作は事実をこの世界の美貌を越えることは難しく、心ばせが狂えば変な、詩的とも言えないエゴを発してしまう人も散見されますが、あなたの詩は清潔で、地味であれ好ましいです!雨は何度も描きたい風物詩ですね!
1湖湖さん、お読みいただきありがとうございました。 「詩は世界の美貌を切り取るもの」、、、すごくいい言葉ですね。 よく詩ってなんだっけ、、、?ってわからなくなってしまうのですが、 そんなときは湖湖さんのこの言葉に立ち返ればいいんや! と思いました。 素敵なお言葉をありがとうございました。
1この詩を恋人と読みました。 恋人も僕もすごく好きだと言っていました。 衒わない語彙と「詩」という単語に収斂していく様が見事だと思いました。
1不変蟹藻さん、コメントをいただきありがとうございました。 恋人の方と一緒に詩を読んでらっしゃるなんて、 素敵すぎます。鼻血が出そうです。 好きと言っていただいてとても嬉しいです。 恋人の方にもよろしくお伝えくださいませ。
0作品を拝見させて頂きました。 私たちがみたり きいたり 感じたりしているのは 雨の 動画 音声ファイル そしてテキストデータだ この部分、雨が機械のような視点で描かれていて面白いと思いました。 最後の連のところは綺麗な情景で素敵ですね。 良い作品をありがとうございました。
1コメントをいただきありがとうございました。 最近聴いたラジオドラマで、 情報処理装置を脳に埋め込んだ未来の人の話、というのがあり、 それに影響を受けてSFチックにしてみようと思い、 紆余曲折ありこのような詩になりました。
1yamabitoさん、コメントをいただきありがとうございました。 冒頭はたしかにありきたりですね。 どうしても説明したくなってしまうので、 引き算の表現がなかなか苦手です。 私は散文を読むのがあまり得意ではなく、 読むのも書くのも避けがちだったのですが、 たしかに散文にすることで雰囲気がまた変わってきますね。 今まで詩を書く際は、当たり前のように改行してきましたが、 散文も意識すると幅が広がるかもしれないと思いました。 貴重なご意見ありがとうございました。
0文について、形を変えて繰り返したりすることが、少しだけ冗長に感じましたが、私の好みの問題なのかもしれません。 雨というのは物理的に分解すると、水分子であり、さらに分解すると単なる量子であります。その量子を、私たちは雨粒や雨音から、雨という"データ"として認識するわけですね(さらにそのデータから、想起され得る様々なデータが私たちのなかに生まれてくる)。 このあたりの物理的視点がおもしろかったです。 私たちもその量子の集まりで構成されているに過ぎず、
1すみません、末尾の文は、消し忘れです。
1かふかさん、コメントをいただきありがとうございました。 形を変えて繰り返したり、とか 最初で出てきた言いまわしを、最後の方にももってくる、とか そういうのやりがちです。 楽なんですけど、楽しててしまうんですよね。 雨の物理的視点、私のぼんやりとした詩情から、 こんなにロジカルに読み取っていただいて、嬉しいです。 最近聴いたラジオドラマで、 情報処理装置を脳に埋め込んだ未来の人の話、というのがあり、 武装集団に追われた主人公が、 武装集団の情報や気象条件などのデータを記憶し、 記憶したデータを元に想像力でマシンガンの銃弾をかわす、というシーンがあり、 それにとても影響を受け、試行錯誤の末、 このような詩になりました。
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