思わず涙が流れるような美しい言葉に
素直な感動を自覚することを拒みたくなり
私のどこかで嫉妬が燻ってしまうのだ
清らかで淀みもなく
流れる様な行を追っていく
流れて止めどもない勢いだというのに
どうして行間だけは染みてくるのだろう
初めて知る言葉の意味すらも
何故か溶け込んでいく
小川の水を手のひらですくうように
流れていく言葉の中から包み込んで見つめる
「どうして私の心を知っているのだろうか」
そう思わせられる言葉に出会う
これは私の言葉だ
本来私こそが紡ぐべきだった言葉なのだ
素直に感動の波に浸ればいいのに
どこかで嫉妬が燃えあがる
きっと悲しいことに
そして悔しいことに
私の矮小なこの心は
自分の感性にすら素直になれないこの心には
誰かにすくわれる言葉は生み出せないのだ
己の心の矛盾を愛することも出来ないのだから
きっと詩だって分からないのだ
作品データ
コメント数 : 4
P V 数 : 1529.5
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ポイント数 : 2
作成日時 2021-03-25
コメント日時 2021-04-04
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 2 | 2 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 2 | 2 |
閲覧指数:1529.5
2024/12/04 02時29分50秒現在
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その感覚、 私にも分かります(分かる気がします)。 うらやましいような、くやしいような、 そして、ちょっぴりうれしいような(自分と同じ感覚の人を見つけて)。 私の場合は、詩以外にも言えることですが。
0「どこかで嫉妬が燃えあがる」これはたぶん詩を書いている人共通の想いのような気がします。
0コメントありがとうございます。 共感と嫉妬って創作者としては中々切り離せない感情だと思っています。 私も一応、創作をしようとする人間の端くれなので、これはその心情をぶち撒けた結果になります。 読んでいただきありがとうございました。
0コメントありがとうございます。 本作は数年前に書いたものを一部修正した過去作になるのですが、これを書いた当時から自分は何も変わっていないんだなとふと思い至り、改めてこの場に投稿してみました。 「どこかで嫉妬がもえあがる」という感情は、創作をしようとする限り、一生向き合わなればいけないものなのかもしれませんね。
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