意図しない時間の歩みは止まらない
駆け、駆け、駆けあがるまえに
肉で覆われた真空管に
まとわりつく浮力を感じた
夢中で前進し続けるからだで
隅々まで行き巡ろうか
入れ子細工のような
疾走している! のイマージュ
数珠を地面に撃ちつけること
それは、どんづまりへ
身を投げることに似ている
節々の擦れあい
絶音轟く
駆けている間に視認する、限界
明るむことはない
駆けてもいない間の、増幅する逡巡
鼓膜にはとどかない
回転する水車となろうぜ
しばらく砂を、後ろへ蹴り飛ばして
融解した、韋駄天の実存
前に、前に、という思考に入りこむ
上に、上に、伸びあがる幾数の肉の筋
駆け、駆け、駆けあがるまえには
膨張したぶんだけ削られた
質量の爆裂が
頬をなぶるだろう
作品データ
コメント数 : 3
P V 数 : 1114.2
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2021-03-19
コメント日時 2021-03-29
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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閲覧指数:1114.2
2024/11/21 20時38分19秒現在
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「夢中で前進し続けるからだ」スタートから「質量の爆裂が頬をなぶるだろう」飛び終わるまでノンストップで詠めて面白かったです、特に躍動感があって。
0駆けることに強くフォーカスした作品ですね。 ではなぜ浮力を感じるのでしょうか?そこが不思議だなと、何度か読ませていただいて感じました。 読ませるだけの何かがあり、そう感じさせた時点で作品としては勝利しているのでしょうね。 また駆けることそのものに関しては浮力より明快な言及がなされています。 浮力 vs 駆けること、この作品にある語ることと語らないことのバランス感を私は好きです。 駆けることについて >> 意図しない時間の歩みは止まらない から駆けるのかしら?と考えてもみたのですが、違う気もしています。 時間の歩みが止まらないことと、駆けることは完全に別の事象なのかなと。 むしろ >> 夢中で前進し続ける のですから、駆けることに先立つ意味などないのかも知れません。 だからこそ >> 回転する水車となろうぜ なのでしょうか。 そして >> それは、どんづまりへ >> 身を投げることに似ている のですから駆けぬけることが身を投げることなのかも知れません。 身を投げるのですから、やはり意味なんてなく駆けることだけがある。 今はそうこの作品を解釈させていただいております。あくまでも勝手に、ではありますが。 とにかく楽しく読ませていただきました。 ありがとうございました。
0文体からとにかく力強さ、瞬発・跳脚力のある詩。 つまり…「オイラ飛べるっ… ピカピカ見えるっ!!ピンピン動くっ!!インパルス走るっ!!永久記憶不滅っ!!反応!反射…音速!高速!ピンピン動くっ!!もっと!もっと!速くっ!速くっ!」である。
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