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実験04
私の血と汗と涙を啜る 恐ろしい奴ら 綺麗な瞳をして優しく吸ってくる 耳の中にストローを差して 私から私の全てを奪い取っている ミルク色の昼が死ぬ それは義眼の悔し涙である それは緻密に書き写された地形図である 苦しんでうっかり喘ぎ声を漏らした蛇口の恥じらいを しっかり録音して古き良きビデオテープに収めた さあ、男性諸君 今から波の音を流してやろう さあ、耳を澄ますがいい 身辺にあるもの全てが雌になる ううっ、なんだこの砂時計のくびれは? ルビーよりも美しい体型だ 涼やかな拍手の闇に堕ちた ひとつの歌声が今でもずっと漂っている 飛行機は堕落的な生活を送りながら 貴族になる夢を見ていた 夜の恐ろしい巨大な瞳を震わせているのは 鈴虫が掻き鳴らす地面の笑い声だ 涙をたくさん流したところで 蟻の巣の足しにもなりはしない 乾いた銃声がやってくる 堕落的な蝙蝠が驚いて死ぬ それは真昼の静かなミルクである 新しい孤独の本である 一度は死に、一度は蘇った唇である 人間たちが固まって地球儀に変わる 下水道の中を走る鼠たちの絶え間ない熱情によって ずっとずっと回転し続けるのだ 誰もが不在のこの家の中で
実験04 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1186.9
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2021-02-21
コメント日時 2021-02-22
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
類さん、(と親しげに呼ぶのをお許し下さい)やはり私には類さんは偉大に思えます。 人によっては言葉で遊んでいると思われかねない、しかし私にはこの作品の中の言葉の一つ一つが必然によって結びついていて、そして各詩句は創造的かつ非創造的に、曰く言いがたき原理によって書かれているように思えます。読みどころ満載のすばらしい作品をありがとうございます。ゆっくり味わおうと思います。
0「ミルク」ってなんでしょうか?想像では性的なものをあとアワビを想像しましたが詩としては正直良く分かりません。ですが、何かを伝えたいことは分かります。ひょっとしてこのままだと戦争になるぞと、警鐘を鳴らしているのでしょうか?
0yasu.naさん、コメントありがとうございます。偉大でも何でもないですよ。私なりに書き方を決めていて書いているのですが、いかんせん不安定です。タイトルに実験と銘打っているものは全て即興ですが出力の不安定さが目立ちます。前作の「呪縛」は推敲を何度も重ねて刻苦して書いた作品なのですが、そういったものも即興で書けるようになるのが理想です。言葉の関係性の黄金比なるものが私の中でまだ確立していないので、あーでもないこーでもないと書き方に迷っています。即興とは言っても自動記述的なものとは違って、私なりの書き方を無意識下にまで染み込ませることによって定着しつつあるクセを使いながら素早く書いてみようという試みです。それでこの結果なのですが納得はできていません。まだまだまだ、です。
0福まるさん、コメントありがとうございます。福まるさんがミルクという語に引っ掛かりを感じてしまったのも、私自身書き慣れていないからに他ありません。ミルクはそのままミルクです。ここに使われている全ての単語はそのまま受け止めて下されば幸甚です。戦争の予言なんて大それたものでもありません。私は平和主義者です。
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