翅が口元にまとわりついてくる
皹の入ったマリア像
老猿のレプリカ
密教の曼荼羅
祖父の遺物が置かれた倉庫に 私は
迷い込む
懐中電灯が照らすのは祖父の思索か嗜好か
それとも
迷妄か
鼠の走る音が天井から聞こえる
これも私が組み合わせた世界の一つだ
これも私が織り重ねた世界の一つだ
お前は知ることができるか
この巣窟に巨大な半獣がいるのを
脳を食べ尽くし 卵巣も男根も喰らい尽くす化け物がいるのを
恐怖はない そこにあるのは
過ちをもう一度辿ろうとする
皮膚が爛れた私という名の強欲
私は祖父の深層に踏み込むべく
奥まった場所の宝物箱を開けようとする
私もまた落ちるのだろうか
私もまた虚妄に飲み込まれるのだろうか
救いになるのは現実
救いになるのは日常
宝物箱に触れた私の手に声が絡みつく
それは 確かな声
私を呼びにきた母の声
静謐な思考が拡大し
陽光に照らされて弾けるのを感じる
イーハトーヴを後にし
銀河列車にも乗らず
黙想を選んだ祖父
私は濃密な祖父の痕跡をあとにして
翅を手で払うと倉庫から離れる
振り向くとそこで鈍い光を放つのは
行き場を失い
苦悶で落下していく
祖父の歪んだ顔と DNA
花を咲かせず害虫だけがたかる
苦みのある 種子
作品データ
コメント数 : 32
P V 数 : 4453.1
お気に入り数: 2
投票数 : 14
ポイント数 : 60
作成日時 2021-01-05
コメント日時 2021-02-02
#現代詩
#縦書き
#受賞作
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 17 | 15 |
前衛性 | 6 | 5 |
可読性 | 5 | 5 |
エンタメ | 3 | 3 |
技巧 | 13 | 10 |
音韻 | 5 | 5 |
構成 | 11 | 10 |
総合ポイント | 60 | 53 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 4.3 | 1 |
前衛性 | 1.5 | 0.5 |
可読性 | 1.3 | 0 |
エンタメ | 0.8 | 0 |
技巧 | 3.3 | 1 |
音韻 | 1.3 | 0 |
構成 | 2.8 | 0.5 |
総合 | 15 | 2.5 |
閲覧指数:4453.1
2024/11/21 19時51分12秒現在
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とても良いと思いました。 ケンドリックのDNAを思い出しました。 花を咲かせず害虫だけがたかる 美しいです。 日本的なおぞましさもあり。 種子、というチョイスも素敵です。 なぜか種子には忌まわしげなイメージがあるのですね。(悪の種子の影響もあるのですが) 深層に繋がる「祖父の遺物のある倉庫」きっと古びておりクモの巣もあるだろうに、 描写が巧みなこの詩の中にその情報はなく、 ただ口元にまとわりつく翅が おそらく入り口にかかった巣に阻まれて出られないのではないかといった想像をかきたてるほど、 暗く、狭く、しかし底のない詩でした。
1迫力のある情景ですね。 遺物の倉庫に入るとは、そのまま祖父の妄想の中に迷い込む事。 しかもそれが自分のDNAと親和性がある。 >苦みのある 種子 もしやこれは祖父の子孫を指してる? 堪能できました。
1楽子さん、コメントありがとうございます!最後の二行、美しさと日本的なおぞましさを感じ取っていただいて嬉しいです。日本的な美醜の境界って渾然としてると思うんですよ。礼節正しいことを美徳としながらも、その裏側にある、私情に塗れた背徳にさえも美を見出すような。渾然一体となっている。乱歩の描く世界などはその典型の一つではないかと。少なくともこの作品においては混濁とした美を意識しました。藤井麻輝というミュージシャンがいるのですがその方がTwitterにupしている写真がとてもいいのです。陰りがあり沈殿しているのに光がある。楽子さんの言葉を借りるなら底のない美。今作での目標の一つがその写真の奥行きに至ることだったので、楽子さんのコメントを拝見する限り達成出来たのでは、と思っています。また情報が少ない中、楽子さんの想像を大いに掻き立てられたのは、僕に明確なビジョンが最初からあったせいだろうと気づきがありました。ありがとうございました。
1羽田さん、コメントありがとうございます!倉庫の遺物とはご指摘の通り、妄想と思索のあとであり、名残でもあります。自分のルーツと根っこにある習性に迫るべく、この詩の主人公、話者は祖父の遺物に触れようとするのですが、それが病的で限りなく妄執に近い結果を招くと暗に知っている。それは自身の因業に迫る行為なのです。家系、系譜に泥を塗りかねない危うさも持っている。そこに暗く、暗澹とした美を見出せたのはこの詩の大きな収穫の一つでした。種子は意識はしていなかったのですが、無自覚的に子孫をも指し示していたのかもしれません。今作品を振り返ってみてそう思います。ありがとうございました。
0自分の亡くなった祖父の部屋が重ね合わされました。祖父の思念がそこここの雑貨に染み付いているような。「私」が倉庫から出られてホッとしました。 構成と字句が美しく勉強させていただきました。 17行目で「恐怖はないー」と言っ後、22行目で「私もまたー」と躊躇しています。全く違和感は感じませんでしたが、改めて考えると、こういう躊躇は少し間があるものではないか、いや躊躇はふと自然に起こるだろう、とか迷ってます(傍論ですみません)。
0さららさん、コメントありがとうございます!例えば学究心旺盛だった祖父、読書を好み子供達とも孫達とも余り交わらなかった祖父というイメージはとても謎めいていてミステリアスだと思うのです。その祖父が何を考え何を嗜好していたのかを知るのはスリリングでもあり恐怖も伴う。宝物箱は祖父の中核を仕舞うものとして登場していますが、これを開かなかったのは「私」にとって幸運なことだと捉えています。日常に帰り何気ない幸せを満喫する。それがベストだとも僕はこの時点では考えました。70、80まで生きてついには答えに辿り着けなかった祖父のあとをまた辿るというのは幸せなことではない。 また「恐怖はない」のあとの躊躇についてはその箇所、僕個人としては躊躇ではなく改めての自問だと考えています。恐怖はないが、祖父が最後まで開くことの出来なかった道をまた歩むのかという自問。これは躊躇ではないと思いますがどうでしょう。何れにせよお亡くなりになられたお爺様のことを思い出しこの詩を味わっていただけたのなら幸甚です。ありがとうございました。
1ご返信ありがとうございます。 私の読み方がねじれてたようですね汗。躊躇ではなく、自分も祖父の後を追うのだろうという予感、自分の行為を頭の中でリフレインしてる、そんな感じの自問として納得いたしました。
0ささらさん、再度のコメントありがとうございます。伝わって良かったです。ただあの描写が躊躇にも映るというのはまた大きな発見でした。ありがとうございました。
1薄暗くて埃っぽい雰囲気の中に、一筋の現実、日常であることの象徴である「母の声」が印象的なとても美しい詩だと思いました。 >これも私が組み合わせた世界の一つだ >これも私が織り重ねた世界の一つ 何度もこの倉庫に入っては祖父の深層へ踏み込もうとしているうちに、少しずつ祖父の世界へ染まっていく様子が伺えます。 >皮膚が爛れた私という名の強欲 「私という名の」というところに、まだ自分を失っていないことへの強調を感じます。私の欲しているものだということ。 >イーハトーヴを後にし >銀河列車にも乗らず >黙想を選んだ祖父 ここに、祖父を追い求める根拠というか、祖父の内面的なものを暗喩したものを感じますが、ハッキリとはわからない、謎めいたところに魅力を感じます。 >苦悶で落下していく >祖父の歪んだ顔と DNA >花を咲かせず害虫だけがたかる >苦みのある 種子 最後の4行がこの詩のさらに美しく纏めあげているようで素晴らしいです。歪み、害虫などのマイナスな喩えが並んでいますが、美しさを感じました。
1つつみさん、コメントありがとうございます!この詩の肝は決して綺麗ではないもの、おぞましいものに光を当て美にまとめ上げたところだと思っています。害虫、苦悶に歪んだ顔、まとわりつく翅。僕が最近吸収した言葉で「何か新しいことにチャレンジするのに障害となるのは技術的な問題ではなく、恐怖だ」というものがあります。害虫、翅あるいは際どいところでは男根などは使うのは簡単なんです。知っていますからね。言葉としては。それを淀みなく詩の中に組み込めれたのは、僕がこの詩を書く上で感情的な障害を比較的スムーズに取り除けたからでしょう。進歩ですね。これからもテクニックとしては出来ても感情面で躓く表現にチャレンジ出来たらな、と思います。もう一つ、母の声。本当にこれは美しいです。今作において明確に、誰にでも分かる美はこの母の声だと思います。ありがとうございました。
0素顔さん、コメントありがとうございます!勝負、博打。確かにその通りかもしれません。勝因を探るならば、理想郷としてのイーハトーヴ、逃避もしくは俗世間からの離脱としての銀河列車を、この詩の祖父がハリボテと捉えている、空虚なものとして見ているからでしょう。彼は自分独自の正解に辿り着こうとしている。その方法を探っている。正に黙想を選んでいるのです。孤独で暗い道。共に歩く者はいない。もし宮沢賢治のイメージを肯定的に容易く借りていたらこの詩は失敗していただろうし、敗北していたことでしょう。今作には宮沢賢治の世界に頼らずとも成立するビジョンがあった。それが勝因だったと思います。ありがとうございました。
1ツッコミどころはいちいち書いてとりあげるのがめんどくさいくらいありますが、「レプリカ」という一語だけは、stereotypeさんらしい選語だと思いました。
1藤さん、コメントありがとうございます。レプリカという選語が僕らしいとのこと。模造品よりもレプリカでしたね。個人的には。
0祖父の遺物に溢れた倉庫へと入っていく語り手。初っ端から、 >皹の入ったマリア像 >老猿のレプリカ >密教の曼荼羅 なかなかディープというか扱いの難しそいなガジェットが配置されている。なんかカッコいい、感じです。密教とマリア像違う宗教のものが混在する所に祖父の複雑な人間性などをあらわそうとしたのだろか。老猿のレプリカ、は差し詰め祖父の象徴か。しかし、この語り手と祖父の関わりがどの程度であったのかは解らないが、あまり良い関係ではなかったのか、理解し得ない不気味な存在であったのか。 よくわからん。 >お前は知ることができるか >この巣窟に巨大な半獣がいるのを >脳を食べ尽くし 卵巣も男根も喰らい>尽くす化け物がいるのを >恐怖はない そこにあるのは >過ちをもう一度辿ろうとする 祖父の痕跡?を具体的でなく大袈裟とも言える心象で描いているがそもそも語り手は祖父を知りたかったのだろうか? 恐怖はない、と言いつつも私も、祖父のように、落ちるのか? 虚妄に呑まれるのか、とえらく不安そうで語り手の心理が一貫していない。揺れ動いているのではなく、祖父についても語り手についても場当たり的な設定で細部まで作り込まれていない印象が強い。これが先に書いた、わからん、という感想になるのです。 結局、母が来て確かな日常に戻る、というのがそこまで行って引き返しちゃうんですか?あれ?と拍子抜けになります。この語り手なんもしてないよね……雰囲気だけがちらちら舞って意味ありげに終わりを告げる。語り手と祖父の繋がりも見えず、なんか物語る前に物語が閉じられてしまい、読み手は放り出されて終わっているようにしか見えない。もう少し丁寧に背景となる設定や世界観を煮詰めて読ませて欲しいと思う。せっかくのstereotypeさんらしいガジェットが生きていない。こいつぁ、残念。
4帆場さんへ。コメントありがとうございます。話者が祖父のことを知りたかったのかという点については、話者は後年あるいは晩年決して幸せではなかったであろう祖父の姿を見ていて、幸せでなかった理由も朧げに知りまた朧げに分かっている。そしてその詳細を把握することが幸福なことではないこともまた知っている。それが好奇心と茫漠とした脅威に繋がっている。丁寧に背景となる設定や世界観を煮詰めて読ませて欲しい、というのは帆場さんの要望ですね。この詩は語りすぎずに祖父の踏み誤ってしまった思索の後について描かれているのであり、同じ轍を踏まずに済んだ私は幸運だったということが示唆されています。その点を把握するには充分な情報量であり、充分な描写かと思いますがいかがでしょう。心理が一貫していないというご指摘についてはささらさんへの返信をご覧ください。
1沙一さん、コメントありがとうございます!この詩はご指摘の通り祖父の見た深層世界について分からないままにすることで、読者も祖父の辿った深淵を感じ入ることを目指したものです。祖父が迷い込んだ迷妄と、明確で安定した多くの知見の比喩としての、母の呼ぶ声のする場所。この二つを対比させ、結果話者は救いを見出したように母の声を選ぶのですが、それが幸福であったことが示唆されています。この詩は話者が物語を物語るのではなく、読み手自身がそれぞれの物語を辿るのです。二つの、対峙とまでは行かないものの、相容れない世界像を提示することで物語を始めるのは読者なのです。その点を大きく理解し紐解いてくれたコメントには感謝しかありません。 イーハトーヴと銀河列車の詩行で物語を周到に避けていることが示唆されているとの解釈。これも限りなく書き手である僕の心情を辿ってくださっていてとても嬉しく思いました。ありがとうございました。
0コメント興味深く読みました。確かに語ってしまう事で陳腐化する可能性はあります。触れるか触れないかの境界線上で祖父の深淵を覗き込むようなスリリングな空気を醸造して読み手を引き込むという書き方は可能ですし、痕跡というタイトルとも繋がりなるほど、と考えさせられました。イーハトーブの下りは素晴らしいと僕も賛成するものです。 ただその冒頭に出された魅力的なガジェットレプリカが作品の全体に生かされてないですね。端境に立ち深淵を覗き込む誘惑に揺れるときそれらのガジェットが沙一さんの言われる和洋折衷の混沌に揺れる演出が序盤だけに留まっている。そこが非常にもったいないです。看板観て入ったら看板に描かれていたものが出てこない映画みたいですね。それをちゃんと活かせていたらさらに良くなると思います。
3丁寧に背景となる設定や世界観を煮詰めて読ませて欲しい、と言うのは確かに私の要望ではありますが、詩や小説に限らず、設定、特に人物の創造は大切なものだと考えています。世界観とストーリーに併せて人物がいるのではなく、語り手と祖父がそれぞれの人物造形がしっかりとなされた上で自ずと出来上がった構造であるかなどが気になった次第です。例えば作品に描かれていない祖父と語り手を関係づけるエピソードや語り手が知り得ない祖父の事柄などなどでしょうか。これらが作品に人生の厚みを持たせると考えています。 >話者は後年あるいは晩年決して幸せではなかったであろう祖父の姿を見ていて、幸せでなかった理由も>朧げに知りまた朧げに分かっている。そしてその詳細を把握することが幸福なことではないこともまた>知っている。それが好奇心と茫漠とした脅威に繋がっている。 ご返信で詳細はともかく大まかな枠組みがあるということが解りました。また作品の構造についても沙一さんとのやり取りを見せて頂きそれなりに納得のいくものでしたが、それが狙い通りとなっているかについては沙一さんへの返信に書きましたので宜しければお読みください。そういった諸々を含めて些かの疑念があり前回のコメントで残念と書きました。それはこの作品を自分が作るという視点に立って考えていった上でより良作を目指すという所から出た言葉です。何やらそれに気分を害された様子でしたのでここでそのことも書いておきます。
1帆場さん、沙一さん、再度のコメントありがとうございます!帆場さん宛で返信させていただきますが、お二人ともさすが書き慣れた手練れという印象です。冒頭三つの魅力的なガジェットが後半にも伏線として、あるいは今一度詩中の道具として用いられていればよりよきものになったとのご指摘、為になります。僕としてはイーハトーヴと銀河列車を出せるのは冒頭のガジェットがあればこそだと思っているので活かされているとも考えているのですが。それぞれが精神の安寧、充溢をゴールにしていますからね。マリア像にしても曼荼羅にしても老猿にしても。イーハトーヴと銀河列車もまた然りです。ですが帆場さんのご指摘の通り、特に沙一さんは具体例まで出してくださいましたが、もっと目に見える形での活用というのも一つの書き方、手であったかもしれません。この度はありがとうございました。このやり取りはより良き作品を生むそれこそ伏線となることでしょう。
0淡々と自分の系譜?のようなものを辿る主人公…なのでしょうか? 祖父との関係が面白いです
0言葉や世界観にドキドキさせられました!
0アオさん、コメントありがとうございます!そうですね。この詩は祖父の足跡を辿りながら自分の系譜をも辿る、そんな作品になっています。
0ABさん、コメントありがとうございます!ぜひ使ってあげてください。それは冗談としてこの3行が効果的に、多くの人の心を惹きつけたのは嬉しく思います。
0彼岸さん、コメントありがとうございます!ドキドキするでしょう。返信の中で祖父は踏み誤ったとは書いていますが、巨大なモンスターのように奥深い思索の持ち主でもあった。それが彼岸さんのようなコメントに繋がったと思います。
0曰くありげな骨董屋に迷い込んだ様な作品だと思いました。 不安で好奇心に満ちた奇妙な世界。 深淵を覗くまえに手を止めたのは温度のある声だったのが効果的だと私は感じました。
0橙子さん、コメントありがとうございます!曰くありげな骨董屋。そうですね。そのイメージもかなり近いです。昔、古書店の物凄く小難しい書籍ばかりが並んでいるコーナーにふと足を踏み入れたことがあって、その時の迷宮に迷い込んだような感覚。そこだけ時間が静止して誰も受け付けず、入り込んだ人間を二度と帰さないようなイメージ。それも今思い返すとこの詩作品に似ているかもしれません。声が効果的との評価、ありがとうございました。
0こんばんは。 この作品が出されたほう、ぱーっと読んだのですが、なんだかあんまり頭に入ってこなくて、でも人気なのでなんでだろうなぁ~とずっと考えを温めていました。 そしたら既に帆場さんと沙一さんが物語の展開性あるいは出てきた言葉をもっと活用してはどうかといったことについて書かれていたのであら~と思っているところです。私もだいたい同じようなところにたどりついたので。(そして私の、「夜、そして」にも物語の展開性が欠けていたと思う) それから、大学でコピーライターの先生に言われたのですが、「原稿用紙などにまず書いて、自分が書ける言葉だけを使ってはどうか」という提案を受けたことを思い出しました。当時はなぜかとても反発したんですが、最近になって「なるほどなあ」と思います。最近はなるべく自分が使える漢字だけ使って、どうしても使いたい漢字でパッと出ないときは、辞書を引いてその漢字を使えるようにします。 だいぶうまくなって、書けるようになって、書けます! というのをやりたくなると、段々と小難しい、単語を使いたくなる。うまく見えるけど、うまく見えるだけだと思う。 ゲンダイシはちょっとわからないけれど、詩には「口ずさめる」要素があるから「自分がとっさに書ける単語だけで書く」のが大事。 あるいは小説含むいい文体全般というのは案外と平易なもので、小難しい単語を多用しない、というのがあるようです。めちゃくちゃに漢字に特化した作品を書いてみたい、という意図があれば別だと思いますが。 原稿用紙に書いてもパッと出てくる、というような言葉で書かないと、書いている人の身の丈にあわない作品になってしまう。そうすると作者その人からかけ離れた作品になってしまって不自然な感じがする。 というような印象を抱きました。ご参考までに。
2祖父の宝箱がまるでパンドラの箱のような感じがして読んでて緊張感を感じました祖父の扱いが酷いように思いましたが敵対していたのでしょうか?
0修子さん、コメントありがとうございます!使い慣れた語彙、漢字などを使った方が身の丈に合うという指摘。僕も常々それを考えておりまして。少なくともこの詩においては僕にとって馴染みのある語彙ばかりを使っています。使い慣れた語彙ですね。それが身の丈に合っていないというご指摘は何を根拠にしたのかちょっと分かりかねますがそういうことです。とても参考になりました。お読みくださりありがとうございます。
0福まるさん、コメントありがとうございます!祖父とは敵対していませんよ。むしろ愛慕があるからこそ祖父を知ろうとしたのです。この詩の話者は。あるのは祖父という一つの思想へアプローチしたいという強い気持ちだけですね。
0勿論銀河鉄道などから宮沢賢治を想起したのですが、それよりも祖父よりも巨大な半獣はミノタウロスであろうかと言う事が私の心の中心を占めました。
0エイクピアさん、コメントありがとうございます!ミノタウロス。いいですね。そこまで具体的にイメージしなかったのですが、半人半獣の巨人というだけで異様なものを感じる。ミノタウロス。いただきました。
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